【なつぞら】泰樹(草刈正雄)と富士子(松嶋菜々子)の親子関係が面白い!二人のシーンをまとめました
「なつぞら」は奥原なつが主人公。なつは9歳の時に剛男につれられて北海道に行きます。そこにいたのは柴田家の家族。
剛男は婿養子です。頭の上がらない義父の柴田泰樹がいて、その娘が柴田富士子ですよね。つまり、泰樹と富士子、この二人の関係は親子なのです。
そして、二人の親子ならではの会話がなつぞらではおもしろい場面でもあります。
柴田家では絶対的な泰樹に唯一、物を言えるのが富士子と言えます。NHKのなつぞらの公式ページでも次のように書かれています。
https://www.nhk.or.jp/natsuzora/cast/cast01.html
父譲りの優しさとたくましさを持ち、芯の強い女性。泰樹に家族で唯一、対等にモノを言える。
今回は富士子が泰樹に対等にモノを言ってきたシーンや二人の関係がよくわかるシーンをまとめてみました。
泰樹がなつをしかった場面に富士子が怒る
なつは学校に行かず、牧場の仕事を手伝うことになりました。それはなつが言いだしたことではありましたが、泰樹が決めたこと。富士子や剛男は学校に行かせたかったのです。
そんな中、なつは食事中に居眠りをしてしまいます。牧場の仕事で疲れていたんですね。ここで泰樹が怒られます。
(泰樹)おい。
(なつ)あ、お兄ちゃん。
(照男)え?何?
(剛男)はっはっは。なんだ寝ぼけているだけだ。
(泰樹)寝るか食うか、どっちかにしろ。
(なつ)はい、いただきます。
(富士子が泣きだす)
(剛男)なしたの?
(富士子)だって、かわいそうだべさ。このいい加減にしろ。この頑固じじい。
(泰樹)わしが何したんじゃ。
(剛男)富士子ちゃん、おちついて。
(なつ)ごめんなさい。
「頑固じじい」とまで言った富士子。ここまで言ったのは、最初で最後だったと思います。でも、こういうことは剛男には絶対に言えないことなんですよね。だから、おもしろいんです。
アイスクリームのことを黙っていた泰樹を富士子が攻める
第7話ではなつが家出をしていなくなってしまいます。帯広に探しに行った柴田家の家族は雪月に行きます。以前、泰樹は雪月になつをつれてきてアイスクリームを食べさせたのです。
そのとき、なつには黙っていろとくぎをさしていました。それがこのときに見つかってしまったのです。
(とよ)アイスクリーム食べたあの子が…
(雪之助)いなくなったんかい?
(富士子)アイスクリーム?父がここに連れてきたんですか?
(雪之助)うん…いつも柴田さんにはごひいきになってます
(剛男)お義父さんがアイスクリームをなっちゃんに?
(富士子)何で言わないの?
第9話では泰樹が剛男に厳しいことを言います。それを見た富士子が泰樹を攻めます。みんなの前で言われた泰樹はつい「うるさい」と言います。
(剛男)うまい!
(雪之助)そうかい。
(剛男)はい、今この瞬間 私は戦争が終わったと実感しました。
(雪之助)そんなこと思ってくれんのかい、お菓子一つで。
(剛男)はい、平和の味がします
(とよ)なるほど、あんたがこのじいさんと気が合わねえことは実感したわ。
(剛男)えっ?
(泰樹)四の五の言わず食え!
(剛男)ああ….
(とよ)ほらね。
(富士子)何よ「四の五の言わずに」って。なっちゃん、これからはおじいさんのことは何でも私に教えてちょうだい。おじいさんはね、甘いものを食べる時と人に甘いことをする時は隠したがるのよ
(泰樹)うるさい! もう…。
(とよ)いかったね。あんたのことよーく分かってくれる娘さんがいて。
(泰樹)あんたが 一番うるさい。
(とよ)アハハハハハ
泰樹が考えた照男となつの結婚に怒る
第32話では、泰樹が勝手になつと照男を結婚させようとします。これを剛男と富士子に話した時も富士子は泰樹に強めに言います。それを剛男が押さえるパターンですね。
(剛男)今何て言いました?
(泰樹)照男をなつと結婚させると言ったんじゃ
(富士子)何バカなこと言ってるの
(泰樹)バカなことじゃない。できないことじゃねえだろう
(剛男)できないことではないでしょうけど、できないでしょう、本人たちが
(泰樹)照男にはず~っと前に話してある
(富士子)えっ?
(剛男)はっ?
(泰樹)嫌だとは聞いとらん
(富士子)何勝手なこと言ってるの!
(剛男)富士子ちゃん、ここは一旦落ち着こうね。それでなつにも話したんですか?
(泰樹)なつにはまだだ
(剛男)ああ~よかった
(泰樹)何がいんだ?
(剛男)いや、なつにどんな顔したらいいか分からなくなりますから
(富士子)照男はいいんですか?
(剛男)まあ、照男は大人だから
(富士子)子どもですよ、私たちの。私たちに相談もなく、そんなこと
(泰樹)だから今相談してるべ、お前たちは反対なのか?
(剛男)反対も何も…
(富士子)考えてもなかったわよ
(泰樹)考えろ、それが一番いいと思わんか?
(富士子)父さん、何を怖がってるの?
(泰樹)怖がる?
(富士子)なつが本当のお兄さんに会ったからかい?そんでなつが東京に戻ると言いだすとでも思ったんですか?
(泰樹)そんなことじゃない、なつと照男がもしそれを望むならそれに越したことはないと思わんか?きょうだいを捨てなくても柴田なつになれるんだ
(なつ)ただいま
(剛男)あっ、なつが帰ってきた
(富士子)とにかくなつには変なこと言わないで下さいよ、今の話は聞かなかったことにするから。あんたもいいわね?
(剛男)うん
落ち込む泰樹をなぐさめたのは富士子
第36話では、泰樹がなつに結婚の話をしてしまいます。富士子に相談することもなく、勝手に進めてしまったのです。結果は失敗でした。
なつは「大切な家族を奪った」と泣きながら言ったのでした。落ち込んだ泰樹。このときの富士子も富士子が泰樹に声を掛けます。
(富士子)父さん、お汁粉作ったから…もう勝手に話すから
(泰樹)すまん…もう元に戻れんかもしれん。なつの言うとおりじゃ。なつの心はもう戻らんかもしれん
(富士子)それを受け入れるのも家族の務めでしょ。何があっても受け入れる。それが家族っしょ
(泰樹がおしるこを食べる)
(富士子)あっ食べられんだ。あっ風が出てきたわね
こうして泰樹が落ち込んだときに慰めるような人もほかにいないんですね。これも富士子の役目です。
農協のことで泰樹が孤立した時も、富士子はお茶を持って行ってあげたのでした。
なつぞら第36話のあらすじと感想(2019年5月11日放送)
なつの東京行きも富士子が説得する
なつが東京に行きたいと言ったとき、泰樹は怒りました。「お前の顔は二度と見たくない」とまで言ったのです。
でも、そのあと、泰樹は雪月に行き、なつを東京に連れて行ってくれるように頼みました。そこから帰ってきたとき、富士子が泰樹に話しかけます。
(富士子)あれどこ行ってたの?
(泰樹)え…どこでもいいべ
(富士子)父さんちょっと…
(泰樹)えっ何だ?
(富士子)なつがね、東京に行きたいって言いだしたのはさ…
(泰樹)何だ?
(富士子)お兄さんと妹のこととは別に、ほかの訳があるのかも
(泰樹)ほかの訳?
(富士子)なつには東京でしたいことがあるのかもしれんわ
(泰樹)何だ?したいことって
(富士子)あの子の口から聞いたわけじゃないからはっきりとは言えんけど、そんな気がするんだわ
(泰樹)だったら何でそれを言わんのだ?
(富士子)悪いと思ってるからでしょう。私らに。酪農とも農業高校とも関係ないことだからね。言いだせないのさ、ここで働いて、何年かしたら行きたいって言ったのはそういうことなんでないかい?
なつのノートを見た富士子は、なつが漫画映画をやりたいことをわかっていたのです。この会話のあと、泰樹はなつに東京に行けと言います。
(泰樹)お前のことは雪月に頼んどいた
(なつ)えっ?
(泰樹)雪次郎と一緒に東京へ行けばいい
(剛男)お義父さん、何ですか?急に
(なつ)じいちゃん…私はもうじいちゃんと家族ではいられんの?
(泰樹)いつでも戻ってくりゃいい。ここがお前のうちじゃ。それは変わらん。先に東京の用事を済ませてこい
(なつ)じいちゃん…
(泰樹)したけどお前がもし東京で幸せになるなら…それも立派な親孝行じゃ。それを忘れんな、絶対にそれを忘れるな
この感動の名場面につながったのは、富士子の説得があったからだと思うのです。
なつぞら第40話のあらすじと感想(2019年5月16日放送)
泰樹に突っ込めるのは富士子だけ
なつが東京に行ってからは柴田家があまりテレビに映らなくなりました。そんな中で、久しぶりに映ったのは、なつが試験に合格したときのこと。
なつが試験に受かって東洋動画に入社することがきまり、それで柴田家の家族は乾杯します。そのときの泰樹の一言にも富士子が突っ込みます。
(富士子)本当にね、ちょっとでも帰ってこられたらいいのにね
(剛男)これでなつはますます忙しくなるだろうしな
(泰樹)帰ってこんのがいい知らせじゃ
(富士子)すごい強がり
(泰樹)うるさい
(悠吉)まあおやっさんどうぞ
なつぞら第53話のあらすじと感想(2019年5月31日放送)
千遥が来た時の泰樹と富士子
北海道のなつの妹の千遥が来て、久しぶりに「なつぞら」で柴田家が登場することになりました。そこでも泰樹と富士子のやり取りがありましたよね。
まずは泰樹と剛男のいつものようなやり取りがあって、そこに富士子が入ります。
(富士子)千遥ちゃん、こういうじいちゃんだから気にしないでね。偉そうにしてるからって偉いと思う必要ないからね
(千遥)いえ…すごいですね
(富士子)ん?何が?
(千遥)姉は…こんなに恵まれて育ったんですね
(富士子)千遥ちゃん…
富士子の電話を聞いていた泰樹
泰樹の行動が面白かった時でした。第93話では、なつが東京に駆け落ちしてきた夕見子のことを富士子に電話で話します。夕見子には口止めされていたので、富士子も剛男や泰樹には隠そうとしのたでした。
(泰樹)誰からだ?
(富士子)えっ?ああ…なつから
(泰樹)なつがどした?
(剛男)何かあったのかい!?
(富士子)ううん…何も、
(剛男)何もってこったら時間にかけてきて
(富士子)何もないの、何か眠れなくなったみたいで…
(剛男)何かお願いって言ってたでないか
(富士子)いや…あっお願いだから寝てちょうだいって
(泰樹が受話器を取る)
(富士子)もう切れてるわ
(泰樹)分かってる…
泰樹がなんで受話器を取ったのかわからなかったのですが、その後、風車の電話がチンと少しだけなりました。泰樹が受話器を取ったからなのかもしれません。
そして、またなつから電話が来た時、泰樹や剛男に富士子は話しました。そして、だれが夕見子を迎えに行くかという話になります。
(泰樹)お前が行くのか?
(富士子)私が行ってもいいけど親が行ったら、せっかく冷静になろうとしてる時にまた冷静でなくなる気がして…
(剛男)何言ってんだ多見子が何と言おうと親が連れ戻さなきゃダメだ!
(富士子)それで余計傷つくのは夕見子だよ、ここは…昔なつが言ってた慣れてない人がいいって
(剛男)慣れていない人?
(富士子)じいちゃんに優しくされたら、つい夕見子も素直な気持ちが出せるんじゃないかって、甘えさせてやってや、タ見子を
(泰樹)いや…無理じゃ!
泰樹に行ってほしいという富士子ですが、泰樹は無理だと言います。
なつぞら第93話のあらすじと感想(2019年7月17日放送)
なつぞら第94話のあらすじと感想(2019年7月18日放送)
親子ならではのやりとりが時々見られるのがこの二人です。たしかに富士子がきつく言うときもあるのですが、やっぱり富士子が泰樹のことを一番よく理解しているのもわかりますよね。
泰樹は頑固者ですが、富士子が時には慰め、時には説得したりと、なつが東京に行くことを後押ししたとも言えます。
これからも柴田家が映ったときには、泰樹と富士子の会話にぜひ注目して下さい。
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