【なつぞら】藤正親分とは何者?咲太郎と亜矢美と関係が!?登場シーンをまとめました
「なつぞら」には藤正親分という人が出てきます。藤正親分は、いつも親分らしい和服姿で決まっています。
なつは咲太郎を捜しに来た時に、川村屋で茂木社長に紹介してもらいます。藤正親分のことはNHKのなつぞら公式ページでは次のように書いています。
元任侠の親分。戦後、「ムーラン・ルージュ」を再建し、その後、劇場がなくなるまで支配人を務めた。咲太郎が行方不明になった経緯をなつに教える。
https://www.nhk.or.jp/natsuzora/cast/cast01.html
ムーランルージュに詳しい藤正親分は、そこで働いていた咲太郎のこともよく知っていました。
なぜ咲太郎が新宿からいなくなったのか、なぜ借金をしてしまったのか、そして、咲太郎と亜矢美の関係まで、咲太郎のことはほとんど藤正親分が教えてくれました。
今回は藤正親分の登場シーンをまとめてみます。
藤正親分は咲太郎の借りた10万円の理由を教えた
藤正親分が登場したのは第30話でした。なつが高校3年生のときの夏に東京に兄の咲太郎を捜しに行きます。
咲太郎には会えたものの、マダムに借金をしていた咲太郎はお金を用意しようとして、先輩芸人からもらった時計を質屋に入れます。これが盗品で咲太郎は捕まってしまいました。
マダムからどうして咲太郎が借金をしなければいけなかったのを教えたのが藤正親分でした。
(野上)お帰りなさい、あちらでお二人をお待ちしております
(なつ)あっ茂木社長
(富士子)先日はいろいろとお世話になりました
(茂木)いやいや、どうぞお掛けになって。この方は藤田正士さん。人呼んで藤正親分
(なつ)親分?
(茂木)ああ、戦後のムーランルージュはその焼け跡を管理していたこの藤正親分が再建したんだ。ムーランがなくなるまで支配人もされていた。いわば咲太郎君の親分ってわけだ
(藤正)なつさんか
(なつ)はい…
(藤正)北海道からよく来なすった
(なつ)兄がお世話んなりました
(富士子)私はなつの母親です
(藤正)あんたも偉い
(富士子)いいえ…
(藤正)咲太郎は戦後のマーケットをところを助けたんだ
(なつ)それはありがとうございました
(藤正)助けたのは俺じゃねえ。戦前からムーランで踊ってた岸川亜矢美っていう踊り子だ。亜矢美があの子を俺のところへ連れてきた。亜矢美は母親のように咲太郎をかわいがって。だから咲太郎にとってムーランルージュは母親のいる場所、宝のような場所だと思っていただろう。あいつはムーランルージュが潰れた時それを必死に買い戻そうとしたんだ
(なつ)兄がですか?
(藤正)要するにだまされたのよ。イカサマ興行師の口車に乗せられて。10万円用意すれば共同経営者として買い戻せると思い込み、金貸しから借りたのよ。それをそのイカサマ野郎に持ち逃げされたんだ
(富士子)10万もですか!?
(藤正)ああ、金貸しも10万もの金、まだガキだったあいつにただ貸すわけがねえ。誰かがあいつの保証人になったんだ。だから咲太郎はその10万円を作るまでは新宿に戻らねえ。そう言って姿を消したんだ
(茂木)どこの誰なんですかね。しかしまあその保証人もよほどのお人よしかバカですな
(野上)マダム!?
(富士子)えっ?
(藤正)まさか
(茂木)マダムが!?
(マダム)あ、親分咲太郎はだまされたって本当ですか?咲ちゃんは私をだましたわけじゃないのね?
(藤正)そりゃ違う
(マダム)はあ~おかしいと思ったわ。たかだか10万円で劇場を買い戻せるわけがないもの
(茂木)いやそれを信じたの?マダムともあろう人が
(マダム)だって私は咲ちゃんの夢を買ったのよ。だからねなつさん、私のせいなのよ。きっとお兄さん、私に借金を返さなくちゃと思って、そうしないと妹のあなたに請求されると思ったのかもしれないわね
こうして咲太郎の過去をなつは藤正親分から教えてもらったのでした。マダムも真実を知らず、このときはじめて知ったんですね。
やがて、この借金はなつが東京に出てきてアニメーターになったころに、咲太郎が全額を返金しました。
藤正親分が亜矢美と一緒になつに咲太郎の過去を教えた
なつが春に東京に出てきて、咲太郎にも会えて、6月の東洋動画の臨時採用の試験を受ける前でした。藤正親分が再登場します。
咲太郎は一緒に亜矢美の風車で暮らさないかとなつを誘ったのでした。でも、なつはそのとき、飛び出してしまいます。そのことをなつは謝りに風車に来ました。
そこにいたのが藤正親分でした。前には咲太郎の借金のことを教えてくれた藤正親分でしたが、亜矢美と咲太郎の出会いやその後について、このときは教えてくれたのでした。
なつは信哉と一緒に風車を訪れました。
(亜矢美)いらっしゃ…あ
(なつ)藤正親分
(藤正)おお
(亜矢美)まあまあ今日は彼氏とご一緒?何か御用?
(なつ)こないだは失礼しました。せっかく食事をごちそうしようとしてくれたのに急に帰ってしまって
(亜矢美)謝りに来たの?
(なつ)はい。あっ、あとこの人は佐々岡信哉さんです。子どもの頃私や兄と一緒に街で暮らしてたんです
(亜矢美)…って信?って信よね?信?
(信哉)はい…
(亜矢美)咲太郎と同い年の幼なじみ?
(信哉)はい、早生まれなんで学年は1つ上ですが
(亜矢美)やだ~もう信ちゃんもう早く言ってよ!ちょっとお座んなさいよ!
(藤正)座んな
(亜矢美)座んなって言ってんだから、ほらほらほら
(信哉)はい…
気まずい雰囲気でしたが、意外にも信哉がいたことで和みました。このあと、亜矢美と藤正親分から、咲太郎の過去を知ることになります。
(亜矢美)孤児院から逃げ出して新宿の街に流れ着いたあの子は闇市で靴磨きを始めてね。だけど勝手に始めたもんだから周りの浮浪児たちから袋だたきに遭ってね。そこたまたま私が助けたっていうのかな
(なつ)靴磨きをしてたんですか…兄が?
(信哉)顔見知りのいない新宿でほかに生きるすべがなかったんだろうな
(亜矢美)しょうがないから親分さんとこに連れてって
(藤正)ラーメン食わしてやったらボロボロ泣きだしてな、フフフ
(回想)(咲太郎)北海道に行きたいんだ。妹を迎えに。北海道へはどうやったら行けますか?
(なつ)お兄ちゃんが北海道へ?
(亜矢美)うん、妹のためだと思って行かせたのはいいけれど、一人になってみたらもう会いたくて会いたくてたまんなくなったって
(信哉)同じこと考えてたんだな。なっちゃんと同じことをしてたんだよあいつは、帯広と新宿で
(亜矢美)だからあなたを捨てたってわけじゃないからね。私が捨てさせたの
(藤正)そりゃ違うだろ、あんたまた踊っただけだ
(回想)(亜矢美と咲太郎でタップする)
(藤正)あいつはここで生きる決心をしたんだ
(亜矢美)それで救われたのは私の方だったんだよね。生きてく希望なんて何にもなかったからねあのころは。あなたのお兄さんを長いこと引き止めちゃった。ごめんね
(なつ)あなたがいてくれて本当にいかったと思います。私にも北海道に家族がいるんです。亜矢美さんが兄を支えてくれたことを私が否定してしまったら、私は北海道の家族も否定してしまうことになるんです。だからあなたに失礼なことをしたなら謝ります。本当にすいませんでした。それからお礼を言いたいです。兄を助けてくれて本当にありがとうございました!
(亜矢美)ああ…ああもうやだやだ、ほら頭上げてよ。ねえねえ、ほら座って座って、ほらほら。ねえねえ、あっそうだそうだ。咲太郎に聞いたんだけどさ、何か夢があるんだって?
(なつ)はい、それも北海道に行けたから夢を持つこともできたんです。ムーランルージュを今でも夢みてる兄とおんなじです
(亜矢美)じゃいろんな苦労もしたかいがあったんだね
(信哉)悲しみから生まれた希望は人を強くします。喜びから生まれた夢は人を優しくします
(亜矢美)この人詩人さん?
(なつ)いえ、放送記者です
なつは咲太郎が東京でなつや妹のことを忘れて楽しく暮らしていたんだろうという気持ちがありました。でも、この話を聞いてなつは気持ちが変わったのです。
やがて、東洋動画の入社試験に受かったときには、なつの方から風車に住ませてほしいと願い出るのでした。
なつぞら第48話のあらすじと感想(2019年5月25日放送)
藤正親分が咲太郎に会いに来る
その後は藤正親分が出ることはあまりなかったのですが、第88話に登場しました。咲太郎が声優のプロダクションを作ると言ったときでした。
咲太郎は藤正親分にも挨拶に行って話したと言います。すると、その直後に藤正親分が風車に入ってきました。
(藤正)ごめん
(亜矢美)あっ藤正親分!
(咲太郎)えっ親分!何か今親分の気配を感じてたところです!
(なつ)お久しぶりです
(藤正)なつさんか…元気かい?
(なつ)はい、おかげさまで
(亜矢美)どうぞどうぞ、いつものですか?親分
(藤正)今日は客じゃねえんだ。咲太郎に頼みがあって来た
(咲太郎)俺にですか?何でしょう?
(藤正)おい入れ!
そこで入ってきたのは咲太郎が前に警察に捕まったときに盗品の時計を譲った松井とその相方の島貫でした。
(藤正)咲太郎、お前今度新しい劇場を作るんだろ?
(咲太郎)はあ!?
(藤正)そこへこいつら出してやってくんねえか
藤正親分は松井も自首して償ったからと言いますが、そもそも咲太郎は劇場をつくろうとはしていませんでした。
(咲太郎)だけど違うんですよ。俺が作るのは、声優のプロダクションですよ
(藤正)何だ?そりゃ
(咲太郎)主に吹き替えの仕事です
(藤正)とにかくこいつらの面倒見てやれ、な、咲坊
(咲太郎)分かりました
藤正親分には子供のころから世話になった咲太郎ですから、これを断ることはできなかったのでしょう。
なつぞら第88話のあらすじと感想(2019年7月11日放送)
亜矢美の過去に涙する藤正親分
元ムーランルージュの新年会が行われたときに、藤正親分も来ていました。このときは、なつが東洋動画の新年会から帰ってきて、着物姿だったんですよね。
(なつ)藤正親分おめでとうございます
(藤正)うん、きれいだ
(なつ)やめて下さい
(藤正)このまま嫁にも行かねえなんてもったいねえぞ
(茂木)いやいや…嫁に行く方がもったいないです
(藤正)ハハハハ
こんな感じで楽しい雰囲気だったのですが、だんだんとしんみりした話になっていったのです。
(島貫)スキャンダルか…亜矢美にもあったよな、昔
(なつ)えっ…えっ?
(亜矢美)ちょっと…
(なつ)スキャンダルが?
(藤正)スキャンダルじゃねえ。あれは美しい悲恋だ
(なつ)悲恋?
(藤正)そうよ…その悲恋が岸川亜矢美を一躍ムーランのスターにしたことは間違いねえ。新宿で知らねえ者はいねえだろ
(亜矢美)やめて下さいよ、そんな昔の話
(なつ)ダメですか?亜矢美さんその話聞いたら
(亜矢美)むか~しむか~しの思い出
(なつ)亜矢美さんが結婚しないのはその思いでがあるからなんですか?
亜矢美の過去の話になっていきます。亜矢美を人気ものにした学生がいたという話でした。台本を書いてきて、亜矢美に踊らせて、だんだん亜矢美は人気が出て行ったのでした。
亜矢美も恋に落ちたのですが、戦争でいなくなってしまったのです。そんな話をカスミが話すと、藤正親分は泣いてしまいました。
(藤正)戦後の亜矢美は見てられなかった…痛々しくて…あのスターだった亜矢美が生きる気力もなくして…
(亜矢美)親分、話をしめらせないで下さいよ、
(藤正)それを救ったのが咲太郎だ!闇市できったねえ野良犬みてえな咲太郎を拾ってきて…
(咲太郎)ひでえな親分
(藤正)ハハハ…それが亜矢美の生きる力になったんだよ。また踊れるようになったんだよ
(亜矢美)はい、おしまい。この話はおしまい。ほらこうやってしんみりしちゃうから、だから話したくなかったの
(なつ)ごめんなさい
(亜矢美)そんなしめっぽく謝んないの
(カスミ)よし歌おう!
藤正親分は亜矢美と咲太郎のことをよく知っていますね。
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今後も藤正親分が登場するのかはわかりませんが、なつが住んでいる亜矢美ともつながりの強い人ですから、風車に客として現れることがあるかもしれませんね。
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