なつぞら第69話のあらすじと感想(2019年6月19日放送)

2019-06-26

なつぞら第69話のあらすじと感想(2019年6月19日放送)

第12週「なつよ、千遥のためにつくれ」の第69話。

アニメーション映画のキャラクター検討会が行われ、なつ(広瀬すず)と麻子(貫地谷しほり)の意見がぶつかる。そこで、仲(井浦新)たちはある提案を行う…。

第69話の主な登場人物

  • 奥原なつ(広瀬すず)…ヒロイン
  • 奥原咲太郎(岡田将生)…大好きな、たったひとりの兄
  • 岸川亜矢美(山口智子)…おでん屋「風車」
  • 仲 努(井浦 新)…アニメーター
  • 下山克己(川島 明)…アニメーター
  • 大沢麻子(貫地谷しほり)…アニメーター・セカンド
  • 井戸原 昇(小手伸也)…アニメーター・作画担当
  • 三村 茜(渡辺麻友)…新人アニメーター
なつぞら登場人物

なつぞら第69話のあらすじ

キャラクター検討会に遅刻したがなつの描いた常盤御前の絵の検討はまだだった。なつの絵と麻子の絵の対決となり、なつは麻子の描いたような怖い母親を子どもに見せたくないと言った。

昼休みに下山はなつが前と同じ服装だと気づき心配する。元警察官の下山になつは知人の話として千遥のことを話した。下山は自分の体験談を話し、奇跡は案外起こるものだと言った。

なつと麻子の絵を合わせた常盤御前の絵を仲が描き、二人に見せた。なつの見る子どもを思う気持ちも、麻子が考えた生い立ちや理屈も大事だと仲は言った。

なつは麻子に生意気なことを言ったと謝るが、謝らなくていいと麻子は言う。仕事で責任を取り、仕事で認め合うのがアニメーターだと仲も言った。

なつは遅刻するが常盤御前の絵の検討には間に合った

なつがキャラクター検討会に遅刻してきた。なつも井戸原に出してよいと言われ、自分の描いた常盤御前の絵を出した。牛若丸の絵はもう決まっていて、次は常盤御前の絵を検討することになった。

じゃ次は…

(なつが遅刻して入ってくる)

おはようございます

うん?

遅れてすいません…

今キャラクターの検討会をしているとこだ

牛若丸はもう仲ちゃんの絵で決まった

はい…いいと思います!

君は出さないのか?

えっまだいいんですか?

そのために遅刻してきたんだろう?

はい!

これです

うん、これは…常盤御前だ

はい

じゃ次は常盤御前を検討しようか

はい

なつは千遥への不安を抱えながら

アニメーターとしての第一歩を踏み出しました

みんなうまい…

感想

なつは遅刻してしまったから、自分の描いてきた絵をみせることはできないのかと思ったら、意外と井戸原が寛容でしたね。井戸原が「そのために遅刻してきたんだろう」と言ったとき、仲と麻子が下を向いてクスッとわらったのですが、その仕草からなつに対する優しさを感じました。

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常盤御前の絵でなつと麻子の対決になる

常盤御前の検討では仲がなつの絵に母性があっていいと言う。だが堀内は牛若丸を突き放す常盤御前でもあることを指摘する。井戸原は麻子の強くてしたたかな絵に惹かれると言たが、なつはこんな怖い顔を子どもに見せたくないと言った。井戸原は常盤御前には両面あって、どちらの絵も一面的で中途半端だとまとめた。

やっぱりみんな美人を描こうとしてるな…

牛若丸の母親という点では

僕はこの絵に一番母性を感じるんだけどな

えっ…!

それはまた仲ちゃんのなっちゃんびいきなんじゃないのかい?

ひいきで作品は決めないよ、一つの意見

しかし常盤御前がただの母親でいいんでしょうか?

常盤御前は再会を願って会いに来た牛若丸を

冷たく突き放しますよね?

それで絶望する牛若丸が前半の山場になる

最初からいい母親みたいな顔していたら

牛若丸が絶望しても客は感情移入しないんじゃないですか?

う~ん、それはあるな…

最初は常盤御前を悪者のように描いた方が

見る人に衝撃を与えることになる

その点では僕はこの表情にひかれるんだけどね

あれもしかして堀内さんが描いたんですか?

違うよ

これ誰が描いたの?

(麻子が手を挙げる)

私です

やっぱり絵には描く人間が出ますね

どういう意味ですか?

えっいや…女性の内面はやっぱり女性が鋭く捉えてるなっていう意味ですけど…

う~ん、なっちゃんとマコちゃんの対決か…

マコちゃんは何でこうしようと思ったの?

常盤は初め、その美貌と知性で1000人の女の中から選ばれ

侍女のような身分で召し抱えられたにすぎませんでした

そこから源義朝の側室に上り詰めたんです

常盤御前はしたたかで強い女性なんです

う~ん…

なっちゃんはどう思うの?

私は…そんな怖い顔の母親を子どもに見せたくありません

は…?

いや子どもだっていろいろ考えながら見ると思うんです

ただ怖いだけの母親見せられて

後で優しくなってもそれじゃ納得できないんじゃないですか?

顔が怖いからって根っから優しくない人だと思わないわよ、子どもだって

そでしょうか?

子どもにはどんなに怒られた時でも母親の愛情は伝わると思うんです

何の話をしてるの?あなた

えっ…

漫画映画は子どもが見るものです

子どもが夢を見るように見るものだと思うんです

まあ、確かにこっちの常盤御前もこっちの常盤御前も

内面的には両方あるはずなんだよ

そう、結局2人とも中途半端ってことだろうな

一面的で人物の奥行きが感じられないってことだろう

はい…

はい…

よしじゃ次いこう

はい

感想

「仲ちゃんのなっちゃんびいきなんじゃないの」って検討会に出てるみんなが思ったことを井戸原が代弁してくれましたね。しかし堀内は即座に反対意見を出しましたね。前回の白蛇姫の一件がありますから、なつに対して対抗意識をもっているのかもしれません。下山の「絵には書く人間が出ますね」は口が滑りすぎだと思いました。すぐに弁解したけどよく意味がわかりませんでした。「私は…そんな怖い顔の母親を子どもに見せたくありません」はっきり言いすぎです。先輩の描いた絵なのに、まったくイラッとくる後輩です。すんなりなつの描いた絵に決まらなくて良かったです。

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なつは千遥のことを元警察官の下山に聞く

いつもなつの服装を絵に描いていた下山が前と同じ服だと気づき話しかけた。なつは元警察官の下山に妹の千遥のことを聞いてみた。生きているのは奇跡かと聞くと、下山は警察の先輩が辞職も覚悟で逃げてきた娘を助けた話をする。それは下山のことかとなつに言われ、下山は笑って否定した。

(下山がなつの服装の絵を見る)

何かあった?

別に何も…

別に何もか…うそだね、あった、明らかに何かあった

明らかにいつもと様子が違う

そんなに明らかですか?

うん、明らかだよ

だってその服装前にも見たことあるもん

えっ?

とうとう前と全くおんなじ服装で来ちゃったよ、ハハハ…

証拠見せようか?あのねこれね

いいです!いいです…そんな毎日替えるのは無理ですよ

夏はそんな重ね着しませんし

まあそれは許すけど…何かあったんなら話してみなよ

本官に話して楽になれ

警察…

あ…あの、私の住んでるおでん屋によく来るお客さんの話なんですけど…

親戚の家から幼い妹が一人で家出をしたんです

その家では警察に届けたって言ってるんですけど

もし、その子どもに何かあったんならそういう知らせがその家にあるものですか?

路上で暮らす子どもも亡くなる子どももまだたくさんいた戦後間もない頃です

そういう子どもがまだ生きてると思いますか?

う~ん…

そんなことは奇跡ですか?

あのころは警察も混乱していたかもしれないけど

そこにいるのはやっぱり人間だからね

僕がまだ新米で派出所に勤務していた頃

近くの飲食店から逃げ込んできた娘さんがいたんだ

生活に困って娘を売るっていう記事が新聞に載っていた頃だから

その子はその店が怖くなって逃げたんだ

逃げて来たんですか?

店との間にはあっせん業者が入っていて

まだその時点では違法とは言えないって

警察の上司は判断した

だけどそこにいた僕の先輩は諦めなかった

法律を一生懸命勉強して戦後定められた日本国憲法の中に

「何人もいかなる奴隷的拘束も受けない」という条文があるのを発見して

それを根拠に娘を自由にしたんだ

勝手にですか?

上司も飲食店の店主も怒ってね

先輩は辞職も覚悟してた…

あっ今その子は先輩の知り合いの旅館で元気に働いてるよ

奇跡なんてもんは案外

人間が当たり前のことをする勇気みたいなもんだよ

その勇気を持ってる人間はどこにでもいるよ

その先輩は下山さんじゃないんですか?

だから警官を辞めたんですか?

僕?ハハハハ…いやいやいや

僕なんて勤務日誌に似顔絵ばっかり描いて怒られてた人間だよ

ハハハハ、え~だから辞めたんだ、ハハ

きっとそのお子さんも誰かに助けられてるんじゃないかな

そですよね…

ほら…早く食べなよそれ

はい…

ゆっくりね…

頂きます

感想

なつが落ち込んだ時や困った時、必ず誰かが寄り添いなぐさめてくれますよね。なつは子どもの頃からずっとそうやって恵まれて生きてきたように思います。生まれながらのラッキーガールなんですね。あれだけ亜矢美の服がある中で、同じ服で出かけていったのはもしかしたら意図的だったのかもしれません。下山に気付いてもらいたい、話しかけてもらいたいという下心があったのではないでしょうか。

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仲がなつと麻子の絵を合わせた常盤御前を描く

仲はなつと麻子が描いた常盤御前の絵を合わせた絵を二人に見せた。なつはすごいと言った。仲は自分の母親には優しさを求めがちだが、一人の女性として子ども見たくない部分もあると教えた。子どものことを考えるのも正しいと言う。なつが麻子に生意気なことを言ったと謝ると、麻子はアニメーターは仕事で責任を取るしかないから謝らなくていいと言った。

(なつが昼休みから戻ると仲が二人に声を掛ける)

なっちゃん、マコちゃん

はい

ちょっと

2人の絵を合わせてちょっと描いてみたんだけど、こんなのでどうかな?

すごい…どうしたらこんな絵が描けるんだろう…

なっちゃんは誰かを思い浮かべて常盤御前を描いたの?

あ…はい、北海道にいる母を…

うんやっぱりお母さんか…

お母さんを描くのが悪いわけじゃないんだけど

自分の母親には優しさばかりを求めてしまいがちだからね

お母さんだって一人の女性だし

内面にはもっと怒りや苦しみ悲しみだとか

子どもが見たくないものだっていっぱい持ってるはずだろ?

はい…

私は子どもの気持ちばかり考えて

常盤御前のことを考えてなかったかもしれません

私は生い立ちだとか理屈ばかり考えてました

どれも大事なことだよ

それになっちゃんの悩みは正しいと思うよ

子どもが見て本当だと思ってくれるような絵を

僕らは探し続けていかなきゃいけないんだから

子どもの力を侮ったらそれで終わりだ

子どもの力…

ね、マコちゃん

もちろんです

あのマコさん…

さっきはすいませんでした、生意気なこと言って

だから謝らなくていいのよ

口に出したことは仕事で責任取るしかないのよ、私たちは

仕事で?

じゃないと本当に認めるなんてできないでしょ

仕事で認め合うしかないのがアニメーターのつらいとこだ

なっちゃんはもうアニメーターなんだから

はい

なつよ、今は頑張るしかないぞ

感想

なつはただ、千遥に優しいお母さんを見せてあげたいという気持ちでいっぱいだったのかもしれませんね。仲の描いた常磐御前は優しくも強くも見える完璧なものだったけど、なつの描いた常磐御前も脇役としてでもいいから登場させてほしいと思いました。麻子の描いた常磐御前は、意地悪な親戚のおばさん的な役で登場するのが良いですね。

今日の名シーン

下山がなつの服装が前と同じだと気づいたシーン。それからの自分の体験談も含めて、下山がなぜ元警察官だったのか、なぜなつの服装を気にしていたのかがわかりました。

今日の名台詞

「奇跡なんてもんは案外、人間が当たり前のことをする勇気みたいなもんだよ。その勇気を持ってる人間はどこにでもいるよ」

千遥が生きているのは奇跡かと尋ねたなつに下山が言った言葉。

「子どもの力を侮ったらそれで終わりだ」

仲がなつの悩みについて言った言葉。

「子どもにはどんなに怒られた時でも母親の愛情は伝わると思うんです」

なつが麻子の常盤御前の絵を見て言った言葉。

次回の見どころ

わんぱく牛若丸が進みそうですが、千遥もどうなるのかも気になります。

なつぞら

Posted by popi