なつぞら第56話のあらすじと感想(2019年6月4日放送)

2019-06-25

なつぞら第56話のあらすじと感想(2019年6月4日放送)

第10週「なつよ、絵に命を与えよ」の第56話。

なつ(広瀬すず)は、仲(井浦新)から誘われ作画課の部屋を訪ねる。そこでなつは、同僚に対し強く主張するアニメーターの麻子(貫地谷しほり)の姿を目にする…。

第56話の主な登場人物

  • 奥原なつ(広瀬すず)…ヒロイン
  • 奥原咲太郎(岡田将生)…大好きな、たったひとりの兄
  • 岸川亜矢美(山口智子)…おでん屋「風車」
  • 仲 努(井浦 新)…アニメーター
  • 下山克己(川島 明)…アニメーター
  • 大沢麻子(貫地谷しほり)…アニメーター・セカンド
  • 井戸原 昇(小手伸也)…アニメーター・作画担当
  • 森田桃代(伊原六花)…彩色担当
  • 山根孝雄(ドロンズ石本)…東洋動画の仕上課の課長
  • 堀内幸正(田村健太郎)…作画課の動画担当社員
なつぞら登場人物

なつぞら第56話のあらすじ

なつが自分も絵を描きたいと言うと、下山や仲はごみ箱にある書き損じを持って行って、自分なりに書いてみることを勧めた。なつは絵を持ち帰って書き写し、技術を勉強した。

アニメーターとして原画を描くのは仲と井戸原の二人しかいなく、原画のセカンドと言われる6人が動画を描く人を指導していた。下山や麻子がセカンドだった。

なつは亜矢美の選んだ派手な服を着ていた。モモッチからここには花嫁修業をしているお嬢様が多く集められているという話を聞く。

動画担当の社員が思うように描いてくれずイライラしていた麻子がなつに声を掛けた。オシャレにばかり気を配って、男探しに来ているなら目障りだと言った。

アニメーターの職場で仲や下山と話すなつ

なつは彩色の仕事が終わるとアニメーターの職場で仲と話す。パンダの絵がかわいいと言い、自分も描いてみたいと言うなつに、仲は書き損じの絵を持って行って書いてみたらどうかと言う。

彩色の仕事に就いたなつは仕事終わりに憧れのアニメーターの職場を訪ねました

(なつがアニメーターの仲と話す)

そのパンダって動物、なまらかわいいです

見たことあるの?

いや、本物はないです、その絵がかわいいんです

じゃ描いてみれば?

えっ?

ほらあの箱の中に書き損じが入ってるから、それならいくらでも持ってっていいよ

(なつはゴミ箱の中のパンダの絵を拾う)

感想

イントネーションはなかなか直らないものですけど、「なまら」とかはそろそろ言わなくなってもいいんじゃないかと思いました。あと「いかった」もそろそろ。仲に「書いてみれば?」と言われて、一瞬なつは仕事をやらせてもらえるのかと思ったような表情でした。

下山が原画と動画の間にあるセカンドを説明する

下山はラフな原画をきれいに書き直していた。ここで原画を描いているのは、仲と井戸原だけだと言う。大変なので下山のような6人のセカンドがいて、動画を描く人を指導していると説明した。

(なつが下山と話す)

これは動画ですか?

いや、これは原画に近いもんだね

あの~こういうさ、ラフな原画をできるだけきれいな状態にしてから動画を描く人に渡すんだ

まあ何せここで原画を描いてんのは仲さんと井戸原さんの2人しかいないから、そんなに手が回らないわけ

2人だけで…

本当のアニメーターと呼べるのはまだこの2人しかいないからねえ

アニメーターいいですね…

(井戸原が誇らしげに手を広げる)

まあね

大げさだな下山君

アニメーションというのはまず2枚以上の原画が描かれ

その原画と原画の間の動きをつなぐ動画が何枚か描かれて1つのカットになります

1万枚以上にもなる原画をたった2人で描くというのは大変ことであります

まあだから僕も含めた6人がセカンドに回されたってわけ

っていうか僕たちだって新人だよ

それを仲さんたち原画との間に立って動画を描く人を指導するんだから

ま、いわばここでは新人が、新人を育ててるようなもんなんだよ

へえ…

感想

下山は去年の夏に入ったばかりだったのに、もう指導する立場になっていて能力があるということですよね。次の麻子が動画担当ともめる場面の説明のようなシーンでした。井戸原のキャラクターが個性的で、どんな人なのかと気になっていましたが、悪い人ではなさそうです。

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セカンドの麻子が動画担当の堀内と言い合い

なつが下山と話していると声が聞こえてきた。セカンドの麻子が動画を担当する堀内と言い合いになっていた。指示通りに描いたという堀内に、もう一度考えてみてと言って去っていった。

(麻子と堀内が話している)

分かんない?

できてるかできてないかじゃないんです、いいか悪いかなの!

だから悪いならどこが悪いか言ってくれよ!

こっちは指示どおりに描いてるだけなんだからさ

その指示に従って、自分で考えるのが動画を描く人の役目でしょう

これじゃ何にも伝わってこないんです

それはむしろ、原画の問題じゃないの?

原画をこっちで直しちゃいけないのにこっちにばかり文句を言われても納得がいかないよ!

その原画のキャラクターを捉えきれてないような気がするんです

分かんない?とにかくもう一度考えてみて、お願いします

(麻子がイライラしながら去る)

彼女も僕と同じセカンドのマコちゃん

感想

最近になって女性の社会進出が進んだように思っていましたが、この頃から麻子のようなキャリアウーマンみたいな人がいたんですね。やっぱり女性だから、動画の堀内も言い返してしまうようなところがあるのでしょうか。下山よりも麻子の方が優秀なような気もします。

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なつが帰ると亜矢美は夕食を作ってくれていた

なつは初めての出勤を終えて、風車に帰ってきた。亜矢美はどうだったかと聞き、なつは楽しかったと答えた。亜矢美は夕食も作っていた。風車に来ていた客は咲太郎を知っていて、落語の抜け雀をやればいいと言った。絵の中から雀が抜けだす話で、一流の芸術は魂がこもって動き出すと言った。

(なつが風車に入る)

ただいま

あっお帰りなさい…

どうだった?

うん疲れたけど、なかなか楽しかったです

そう、で、こっちは…?

あっこの服も褒められました

ようござんした

ハハ…

いらっしゃいませ、何かお手伝いしましょうか?

大丈夫、大した客じゃないから

おいおいおいおい!

あっ、それよりさ奥にごはん作ってあるからそれ食べて、お風呂行ってらっしゃいよ、疲れとらないと

すいません、ありがとうございます、あのお兄ちゃんは?

まだ、まだ、まだ、まだ、ソレソレソレお祭りだ~い

(亜矢美が踊り、なつは奥の部屋に行く)

ちょっと何、ママ、ママ、ママ、何?ママよ…ママの娘なの?

まあね、アッハッハッハ

上にお兄ちゃんもいるの?

ああ咲太郎ですか

えっ?

咲太郎

咲太郎…咲ちゃんか!咲ちゃん知ってるよ俺

咲ちゃん知ってるの?

知ってるよ、落語なんかやんねえかなと思ってんだよ

あと合ってると思うのは「抜け雀」

(なつが亜矢美が作った夕食を見てお辞儀する)

わあ!

(師匠と弟子が話しているのが聞こえる)

「抜け雀」

私まだ教わってませんけど

おめえはいいんだよ

あのね小田原の宿屋でね

7日逗留した客が一文無しだったんだ

宿賃の代わりに雀の絵を5羽描いたんだな

ところがさ、翌朝んなってみるとついたてからその雀がいなくなっちゃってんだよ

なぜか?

餌をついばむために絵の中から雀が抜け出したから

一流の芸術てえものはね

魂がこもって描いた絵が動き出すんですよねぇ

はあ~

感想

師匠の「一流の芸術は魂がこもって動き出す」という話、魂という言葉をよく使っていた高校の演劇部の倉田先生を思い出しました。絵が動くアニメには魂が必要だと言っているようにも聞こえましたよね。亜矢美の作った夕食もあってけっこう楽な暮らしです。なつは東京での一人暮らしの本当の苦労を知らないですよね。

書き損じの絵を映して技術を勉強する

なつは会社から持ってきた書き損じの絵を書き写して技術を勉強した。絵を描きながら机で寝てしまい、咲太郎と亜矢美に布団に運ばれた。

なつは早速作画課で拾った絵を書き写し、その技術を学ぼうとしました

(なつは絵を描きながら寝てしまう)

なつ

なっちゃん、風邪ひくよ

よいしょっと

おやすみ

何?それ

(咲太郎がパンダの絵を見る)

ん?知らない…タヌキか?

感想

初日なんだから、疲れてしまって私なら明日のことが心配だし、すぐに寝てしまうけど、なつは本当に絵を描くのが好きなんですね。こういう人が伸びるんですね。ノートにびっしりパンダの絵が描かれていました。亜矢美がのれんをしまうときの槍のように持つ踊り、前もほうきを持ってやってましたね。

新人なのに派手過ぎる服が気になるなつ

なつは亜矢美が選んだ服を着た。初日よりも派手な服だった。新人なのに派手すぎるのではないかとなつは気にしたが、亜矢美は聞く耳を持たなかった。

ちょっと派手じゃないですか?

全然、これくらいじゃないと、何事もね、最初が肝心だから

あっこの人はしゃれてんなってのも最初の第一印象で決まっちゃうんだから

初日はね、ちょっと遠慮しちゃったんだけど

今日からこれが私よ、ビラビラビラッていかないと

かえって、印象悪くないですか?新人なのに

うん?だっておしろい塗ったくってるわけじゃないんだから

ツルツルスベスベサラサラ…

はい胸張って!元気出して!行ってらっしゃい!

はい行ってきます!

靴は赤にしよう

赤?

お兄ちゃん行ってきます

は~い…行ってらっしゃ~い

感想

たしかに派手でした。黄色に柄の入ったジャケット。服を借りている手前、強く拒むこともできないしつらいところですね。深夜まで絵を描いているような努力家なのに、衣装で損をしているタイプ。見た目は大事だなとつくづく感じます。

彩色の仕事には花嫁修業中のお嬢さんが多い

なつとモモッチが彩色の仕事をしながら話していた。モモッチもなつの衣装が気になっているようだった。なつが北海道で育ったと言うと、ここではたくましい方だと言われる。モモッチは給料が安くても文句を言われないように、花嫁修業中のお嬢さんがここには多く集められていると言った。

えっ新宿に住んでるの?

はい、居候ですけど

それじゃ毎日遊びに帰ってるようなもんじゃない

遊んでませんよ

そんなおしゃれして

これはたまたま…お下がりなんです

生まれたのも新宿?

生まれたのは日本橋の方です、それから北海道で育ちました

北海道?

戦争で両親を亡くしたんです

そんで北海道の知り合いの家に引き取られたんです

へえ…苦労したんだ

それが全然苦労はしてなくて…北海道が快適すぎました

ここではたくましい方よ、きっと

ここは割とお嬢さんがそろってるからね

そなんですか?

うん

まるで会社がいい花嫁になりそうな人を選んで集めてるみたい

どうしてですか?

その方が面倒ないでしょ、いくら給金が安くてもお金に困らない花嫁修業中のお嬢さんなら文句言われないでしょ

モモッチさんもですか?

私は違うわよ、お金には困ってるもの

まあでも実際みんな遊びに来てるようなところがあるからね、ここには

(山根課長が女子社員と笑っている)

あんまり分かりませんけど

アッハハハ

そなんですか…

感想

ドロンズ石本が女子社員と楽しく話して笑うところの演技が上手でした。特に笑い声。遊びに来ているような風景としてバレーボールをしてましたが場所が狭い。仲が落ちた水のところにボール入りそうで心配。

  森田桃代が気になった方はこちら!
  【なつぞら】モモッチこと森田桃代(伊原六花さん)となつの会話をまとめました

なつは白蛇姫の絵コンテを見て話の内容を知った

白蛇姫はパンダと暮らしていた若者が助けた白蛇は娘に変身し、二人は恋に落ちる。娘を化け物だと知った偉い人が若者をとらえ、娘が嘆き悲しむ話だった。下山は白娘と兵士が戦うシーンを描いていて、悲しい話なのでおもしろい絵にしたいと言った。自分も描いてみたいというなつに、ゴミ箱から先輩の絵を拾って自分なりに書いてみるといいと下山は言った。

なつは時間さえあれば、絵コンテを見返して「白蛇姫」の世界を想像しました

(なつが絵コンテを見る)

「白蛇姫」は中国の古いお話

許仙(しゅうせん)という若者は胡弓を弾きながら子分のパンダと楽しく暮らしていた

ある日許仙は市場で見せ物にされていた白い蛇をかわいそうに思い

それを買って逃がしてやる

その時許仙に恋をした白蛇は、ある嵐の晩に美しい人間の娘、白娘(パイニャン)に変身する

そして2人は深く恋に落ちていく

ところが白娘が化け物と知った法海(ほっかい)という偉い人がいて、兵隊を2人に差し向ける

許仙だけが捕らえられてしまい、白娘は嘆き悲しみ、許仙に会いたい一心で追っていこうとする

白娘の恋は報われない悲劇なのか…

(なつが下山のところに来る)

それは白娘と兵士が戦うシーンですね

分かる?

悲しい恋の話なんですよね「白蛇姫」って

おっ勉強してるね

まあだからこそこういう戦いのシーンは面白くしたいんだよね

面白そうですね、それ

立ち回りはね、僕得意だからね…

私もいつか描いてみたいです

え、描いてみる?

えっ?

僕だって家に帰ってから練習してるんだよ、今でも

ゴミ箱から拾って先輩の絵をどんどん模写して自分なりに描いてみるといいよ

はい

うん

ありがとうございます

うん

(ゴミ箱の絵を見ていると麻子が怖い顔で通る)

あ、すいません

感想

今日の最初の方で仲に言われたように、また下山か「書いてみる?」と言われて、仕事をやらせてもらえるのかと一瞬思ったような顔でした。だけど、なつはアピールできるタイプですよね。意欲が買われて出世するタイプじゃないでしょうか。ゴミ箱は「護美箱」と書くんですね。美しいのをまもる箱ということですか。

絵の表情に納得の行かない麻子は自分でやると怒る

麻子はまた動画を担当する堀内ともめていた。表情に問題があると言ったが、それなら原画で書くべきだと言われる。麻子は自分でやると言って去っていった。堀内がゴミ箱に捨てた絵をなつは見る。

やっぱりダメです、やり直して下さい

だからどこがダメなの?

表情が死んでるように思うんです

表情?

原画と同じように書いているつもりだよ

だからダメなんじゃないですか?

表情を変えずに泣き崩れたって何も伝わってこないんですよ

だったらその表情を原画で描くべきだろ

動画はただのつなぎじゃないでしょ?

それじゃ面白くないでしょう?

やってて面白いの?

これは戦いに敗れた白娘が白蛇に戻ることを知って許仙を思って泣くシーンでしょ?

それを思って動かしてよ!

う~ん…

もういい、ここ私がやる

(心配そうに見ていた仲や井戸原も麻子が通ると目をそらす)

(なつは驚いた表情をしていたが、堀内が捨てた絵を見る)

感想

麻子のダメ出しがきついですね。たしかに一万枚以上もの絵があるので、細かいところを言うなよと思う気持ちもわかりますね。アニメなら一瞬ですもんね。女性で上に立つ人は、やっぱり言い方とかも気を配らないとうまくいかないのかもしれませんね。結局は自分が大変になってしまう。

麻子に男探しに来ているなら目障りだと言われる

なつが帰りがけにベンチに座って絵を見ると、後ろに座っていた麻子に声を掛けられる。おしゃればかり気を使って、結婚相手でも探しているのかと言い、男探しに来ているなら、目障りだから自分の前をウロチョロするなと言って去っていった。なつは気分が悪かった。

何なの?あなた

あっ…

何しに来てんの?ここに

結婚相手でも探しに来てんの?

えっ?

そんなおしゃればっかり気い遣って

あ、いやこれは…

それしか考えてないんでしょ?

会社の男はみんな自分のものみたいな顔しちゃって

将来の旦那に会いたいって気持ちがにじみ出てんのよ、その顔から!

はあ!?

男探しに来てるだけなら目障りだから、私の前うろちょろしないでちょうだい

えっ…

(麻子が去っていく)

はあ…

何だべ、今の…

なつよ、それは初めて味わう何と言うか…会社の人間関係?

ええ…

感想

仕事のイライラもあって麻子もいきなり言い過ぎのような気もしました。むしろ服は亜矢美のいいなりでおしゃれに気を使ってないと言えますからね。会社の人間関係、特に女性同士の人間関係、難しいですよね。最後に麻子が去った後のなつの表情とかの演技がおもしろくて上手でした。家に帰ってからゆっくり絵を見ればよかったのに…

今日の名シーン

麻子がなつにひどいことを言って立ち去り、なつが「何だべ今の」と言いながら納得できない表情をしたシーン。

今日の名台詞

「動画はただのつなぎじゃないでしょ?それじゃ面白くないでしょう?やってて面白いの?」

原画セカンドの麻子が動画担当の堀内に絵の描き方だけでなく仕事の仕方まで否定した言葉。

「一流の芸術てえものはね。魂がこもって描いた絵が動き出すんですよねぇ」

師匠と呼ばれている人が、落語の抜け雀の話で言った言葉。アニメの絵が動くことに魂が必要だと説明していたと思われます。

次回の見どころ

なつと麻子が変な感じになりましたから、これからなつは作画課に行けるのでしょうか。それと服のこと、亜矢美に伝えることができるのでしょうか。このへんが楽しみです。

なつぞら

Posted by popi