【なつぞら】作画課の堀内君(田村健太郎さん)の登場シーンまとめました
「なつぞら」に出てくる堀内幸正という人を知っているでしょうか。そこまで目立った役ではないので、名前を言われてもという人も多いかもしれません。
実はこの堀内君は「なつぞら」公式ページでも、キャストとしてちゃんと説明があるわけでもなく、その他の登場人物みたいなところに載っています。
だから、そんなに活躍する人物ではないと思っていたのですが、振り返ってみると、けっこう重要なやくだったなと感じるところがあります。
今回は東洋動画の作画課の社員、堀内幸正についてまとめてみます。
堀内君の「なつぞら」初登場
堀内が登場したのは第56話が最初でした。主人公のなつと直接関わったわけではありませんでした。
それもそのはず、まだなつはこのとき仕上課の社員で、作画課の堀内との接点はなくて当然でした。
ただ、仲や下山を知っているなつは作画課を見学に行くのです。なつが入社したその日が、堀内の初登場シーンとなりました。
(麻子)分かんない?できてるかできてないかじゃないんです、いいか悪いかなの!
(堀内)だから悪いならどこが悪いか言ってくれよ!こっちは指示どおりに描いてるだけなんだからさ
(麻子)その指示に従って、自分で考えるのが動画を描く人の役目でしょう。これじゃ何にも伝わってこないんです
(堀内)それはむしろ、原画の問題じゃないの?原画をこっちで直しちゃいけないのにこっちにばかり文句を言われても納得がいかないよ!
(麻子)その原画のキャラクターを捉えきれてないような気がするんです。分かんない?とにかくもう一度考えてみて、お願いします
麻子はセカンドという原画を描くポジション。麻子の指示で堀内は動画を描くという役割でした。ただ、堀内の動画に納得の行かない麻子が堀内と言い合いになります。
これが一回ではありませんでした。堀内がなおした動画でもやはり麻子は納得ができません。
(麻子)やっぱりダメです、やり直して下さい
(堀内)だからどこがダメなの?
(麻子)表情が死んでるように思うんです
(堀内)表情?原画と同じように書いているつもりだよ
(麻子)だからダメなんじゃないですか?表情を変えずに泣き崩れたって何も伝わってこないんですよ
(堀内)だったらその表情を原画で描くべきだろ
(麻子)動画はただのつなぎじゃないでしょ?それじゃ面白くないでしょう?やってて面白いの?これは戦いに敗れた白娘が白蛇に戻ることを知って許仙を思って泣くシーンでしょ?それを思って動かしてよ!
(堀内)う~ん…
(麻子)もういい、ここ私がやる
麻子はあきらめて自分でやると言ってしまいます。この頃の麻子はかなりキツイ女として描かれていました。なつともめたのもこのときでした。
この麻子と堀内の言い合いの後、堀内はその絵を捨てたのです。それを見ていたなつがゴミ箱から拾って持ち帰ります。そして描きなおした絵が、見事に採用されたんですよね。
第58話では、本来は堀内が描くべき動画でなつの絵が評価されてしまいます。
(井戸原)なるほど…
(麻子)どうですか?
(井戸原)これを堀内君が描いたの?
(麻子)だと思いますが…
(井戸原)うん…
(麻子)すいません。堀内君!堀内君ちょっと
(堀内)何ですか?
(麻子)これあなたが描いたのよね?
(堀内)は?
(麻子)前に描いてあの箱に捨てたもんでしょ?
(堀内)どうしてこれが?
(麻子)どうも仕上の子が拾ってったみたいなのよ
(堀内)ど…どうして仕上が?
(麻子)知らないそんなことまでは。でもどうして捨てたの?これいいと思う私は、これすごくいいと思う!
ここは省略しますが、麻子が動画を絶賛します。本当はなつが描いた絵なのですが、堀内が描いたと思いこんでいました。
堀内は自分の絵ではないことに気づきました。
(堀内)僕じゃないよ
(麻子)ん?
(堀内)僕が描いたんじゃない。僕はこんな稚拙な絵は描かないよ
(麻子)だってこれラフでしょ?
(堀内)ラフでもこんな絵は描かない!こんな絵を描いたと思われたら心外だよ!
(麻子)じゃ誰が描いたの?
(なつ)あっあの…
(下山)なっちゃん
(麻子)まさか…
(なつ)すいません…それは私が描きました
まだ仕上課の社員でアニメーターにもなっていなかったなつの絵がいいということになったのでした。これに対して、堀内の上司である井戸原が言います。
(井戸原)ハハハハ・・堀内君、君もなかなか正直でよろしい
(堀内)は?
(井戸原)君の絵も純粋な絵だと僕は思ってるんだよ。発想のしかた一つでいくらでも変わることはできるはずだ。技術はあるんだから。この絵は今の君とは正反対だ。これを君のきれいな線でクリーンナップしてくれないか?動画として完成させてほしい
(井戸原)これ使ってもいいよね?
(なつ)はい…ありがとうございます。堀内さん勝手にすいませんでした!どうかよろしくお願いします!
(堀内)それが僕の仕事ならやりますよ
こうしてなつの動画は井戸原にも認められます。仲だけでなく、井戸原もなつのアニメーターとしての可能性を感じるようになったのでした。
もし、ここで堀内が自分の絵だと言っていたら、なつがアニメーターになることはなかったのかもしれませんし、もし堀内が絵をちゃんと描いてしまっていたら、ここでなつがゴミ箱から拾ってという流れもありませんでした。
実はなつがアニメーターになるきっかけを作ったのは、この堀内だとも言えるのです。
作画課では会議でも活躍
なつがアニメーターの社内試験に受かって作画課に行くと、堀内も同じ課の社員になります。堀内は会議でも重要な指摘をするなど、活躍しました。
「わんぱく牛若丸」の製作が始まり、キャラクターの絵を検討しているときでした。常盤御前の絵はどれがいいかと話し合っていました。
(仲)やっぱりみんな美人を描こうとしてるな…牛若丸の母親という点では僕はこの絵に一番母性を感じるんだけどな
(なつ)えっ…!
(井戸原)それはまた仲ちゃんのなっちゃんびいきなんじゃないのかい?
(仲)ひいきで作品は決めないよ、一つの意見
(堀内)しかし常盤御前がただの母親でいいんでしょうか?常盤御前は再会を願って会いに来た牛若丸を冷たく突き放しますよね?それで絶望する牛若丸が前半の山場になる。最初からいい母親みたいな顔していたら牛若丸が絶望しても客は感情移入しないんじゃないですか?
(井戸原)う~ん、それはあるな…最初は常盤御前を悪者のように描いた方が見る人に衝撃を与えることになる
堀内は動画担当ですが、キャラクター検討会では鋭い指摘を見せます。下山がなつと話したときに、堀内のことを芸大を出た秀才と言ったことがありました。
ただ、優秀ではあっても会社での人間関係も重要です。あれだけ麻子とうまくいかなかった堀内はやめてしまうのではないかと思ったほどでした。
それは私たち視聴者だけでなく、下山や麻子も思っていたようです。
なつぞら第69話のあらすじと感想(2019年6月19日放送)
「わんぱく牛若丸」では、なつと同じ下山班に入る
「わんぱく牛若丸」では、下山班が組まれます。下山を筆頭に、麻子、堀内、茜、なつの5人がチームとなりました。さっそく5人がランチに行きました。
(下山)それにしてもあれだね。堀内君が辞めなくて本当によかったよ
(堀内)えっ?
(下山)てっきり「白蛇姫」で辞めるもんだと思ってたからさ
(麻子)私も辞めると思ったわ
(下山)何か芸大から来て辞めた人って何人もいるからね。アニメーターの仕事に失望してさ
(なつ)失望しなかったんですか?
(堀内)どうして失望しなくちゃいけないんだ?
(麻子)あまり漫画映画は好きじゃなかったでしょ?
(堀内)好きで入ったわけじゃないけど、今辞めたら僕が使えなかったことになるじゃないか
(下山)いやそんなことないよ
(堀内)で、マコちゃんは好きで入ったの?
(麻子)好きで入ったのよ
下山や麻子も堀内がやめるんじゃないかとい思っていたようです。漫画映画への情熱というよいりは、使えないと思われるのが嫌みたいですよね。
でも、実はそうではなかったのです。東洋動画という会社のこともよく考えていたのが下山でした。
とにかく、このシーンでは麻子と仲良く話していることに安心をしました。
なつぞら第70話のあらすじと感想(2019年6月20日放送)
堀内が東洋動画の問題点を指摘する
第71話では、監督見習いの坂場一久がなつの描いた動画にリアリティーがないと言います。坂場は東大を卒業したエリートでした。
なつと坂場は言い合いになったのですが、結局、アニメーションをリアリティーを描くのか、アニメーションでした描けないものを描くのかという問題でした。
このことは、だれにも答えが出せない問題でしたが、前々からそれに気づいていたのが堀内だったのです。
(堀内)東洋動画の問題点をずばり口にしやがった…
(なつ)問題点?
(茜)えっ、それは何ですか?
(堀内)この会社の方向性だよ。僕も前からよく分からなかったんだ、どこに行きたいのか。今やってるのだって日本の時代劇にディズニーの要素を適当に入れてるだけじゃないか
(なつ)待って下さい。適当なんですか?私は仲さんや下山さんの原画はその2つを結び付けててすごいなって思います
(仲)ありがとう、でもいいんだよ、僕たちに気を遣ってくれなくても
(なつ)仲さん、気を遣ってるわけじゃありません
(仲)あの新人の言うことも堀内君の言うことも正しいんだよ
仲も堀内の言っていることは正しいと認めます。堀内はかなり優秀な人物なんですよね。
なつぞら第71話のあらすじと感想(2019年6月21日放送)
最初は麻子に怒られる役でしたから、ここまで優秀な社員だとは思わなかったのが正直なところでした。
でも、なつと同じ下山班で仕事をすることになり、きっとこれからも登場する機会は多くなるような気がします。
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