なつぞら第99話のあらすじと感想(2019年7月24日放送)
なつぞら第99話のあらすじと感想(2019年7月24日放送)
第16週「なつよ、テレビ漫画の幕開けだ」の第99話。
新作の制作に携わることになり、テレビ班に移ったなつ(広瀬すず)は、映画とのやり方の違いに戸惑う。一方、雪次郎(山田裕貴)は、新しい劇団の旗揚げに誘われて…。
第99話の主な登場人物
- 奥原なつ(広瀬すず)…ヒロイン
- 奥原咲太郎(岡田将生)…大好きな、たったひとりの兄
- 小畑雪次郎(山田裕貴)…菓子屋の息子
- 岸川亜矢美(山口智子)…おでん屋「風車」
- 前島光子(比嘉愛未)…川村屋オーナー
- 三村 茜(渡辺麻友)…新人アニメーター
- 坂場一久(中川大志)…東洋動画の監督見習い
- 亀山蘭子(鈴木杏樹)…劇団「赤い星座」女優
- 土間レミ子(藤本沙紀)…歌手・煙カスミの付き人
- 猿渡竜男(新名基浩)…テレビ班原画
- 荒井康助(橋本さとし)…テレビ班制作進行

なつぞら第99話のあらすじ
雪次郎は新たな劇団を作ることではなく、蘭子と演じることを選んだとなつやレミ子に話した。なつもテレビ漫画をやると言い、3人は頑張ろうと乾杯した。
なつは猿渡からテレビ漫画の原画の描き方を教わった。坂場もなつの絵を見て、動きは少なくても感情を抑えることはない、妥協する必要はないと気づく。
蘭子は雪次郎の稽古につきあった。過去に雪次郎が言ったアマチュア精神を感じると言った言葉は、蘭子に芝居を教えた人と同じ言葉だったと蘭子は言う。蘭子のアドバイスで雪次郎は上達した。
蘭子や雪次郎が演じる「かもめ」の初日が始まり、なつは茜と坂場とともに見に行った。
雪次郎の家で「頑張る乾杯」
雪次郎は新しく劇団を作ることを選ばず蘭子を選んだことをなつとレミ子に教えた。レミ子も蘭子と雪次郎の味方だと言う。なつがテレビ漫画の話をすると、レミ子も声優として呼んで欲しいと言った。3人は頑張ろうと乾杯した。
(回想)
(虻田)我々と一緒に新しい劇団を創らないか。小畑雪次郎!
(雪次郎)蘭子さんと共演することが、亀山蘭子という女優と共演することが夢で、そのためにここにいます。だから今は辞めるわけにはいきません
(なつ)それで?
(雪次郎)分かってもらえたよ
(なつ)そう…ならいかったでない
(レミ子)だったら雪次郎は夢をかなえたんだね?
(雪次郎)ああ…
(なつ)レミさんはこのまま劇団に残るんですか?
(レミ子)私は何があっても雪次郎と蘭子さんの味方だから。「かもめ」ではセリフもない小間使いの役でもね。トレープレフ、頑張れよ
(なつ)うんそうだわ。こうなったら心を決めて頑張るしかないっしょ。雪次郎君頑張って!楽しみにしてるから
(雪次郎)うん、分かった。ありがとう。なっちゃんもレミちゃんも
(なつ)私も頑張るわ、今度テレビを作るんだけど
(雪次郎)テレビ?
(なつ)そう。テレビでアニメーションやるの
(レミ子)「鉄腕アトム」みたいな?
(なつ)そう!見てるんですか?
(レミ子)当たり前よいつ声で呼ばれるか分からないもん。というより呼ばれたい!なっちゃんのにも呼んでよ!
(なつ)いや、まあ‥まだそこまでは何も決まってませんから
(雪次郎)なっちゃんもテレビをやるのかい
(なつ)そう。でも映画と違ってテレビの作り方よく分かってないんだわ。だから頑張る
(雪次郎)頑張れよ、なっちゃん
(なつ)頑張るよ
(雪次郎)じゃ飲むか景気付けに
(レミ子)おっいいね
(3人)頑張る乾杯!
感想
レミ子が雪次郎に「夢を叶えたんだね」と言われた時、「ああ」と言ったのですが、少し間がありました。このときは、自分の実力を認めてもらえていた虻田らの劇団に加わらなかったことに少し後悔もあったのかもしれません。雪次郎がビールを出しましたが、茶色の紙袋から出しました。最近ああいう袋、見なくなりましたよね。
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【なつぞら】土間レミ子は咲太郎の恋人?なつとの出会いなど登場シーンをまとめました
蘭子が雪次郎の演技を止める
雪次郎が「かもめ」の演劇の稽古をしていた。雪次郎の演技の途中で蘭子が止め、無駄な動きが多いと言った。
(雪次郎)「本物の天才か!」
残った劇団員で稽古が始まりました
(雪次郎)「あんた方の誰よりも上なんだ!」
(蘭子)「デカダン!」」
演目はチェーホフの「かもめ」、雪次郎君と蘭子さんは親子を演じます
(蘭子)ちょ…ちょっと待って!ちょっと止めてちょうだい
(福島)はい、ちょっと止めようか
(蘭子)あなたね、無駄な動きが多いのよ
(雪次郎)はい、すいません…
(蘭子)自分を見せようとせずにちゃんとトレープレフがここにいるっていうことを演じなさい
(雪次郎)はい分かりました!
感想
なんだか蘭子の言ったことは、十勝農業高校の倉田先生がなつに言ったことと似ているなと思いました。倉田先生って教師なのに、何者だろうと思います。「かもめ」はチェーホフが自分の身に起きたことを描いた作品だそうです。
テレビ漫画は原画の描き方が違った
なつがテレビ漫画「百獣の王子サム」の原画を描いていると、猿渡が走り去るところは流線を描くだけでいいと教える。なつと茜は驚いた。
一方テレビ漫画「百獣の王子サム」は絵コンテも出来上がり作画作業が始まりました
なつはサムが駆け抜けるカットの原画を描いています
(猿渡)あ…そこはそんなに丁寧に描かなくていいんだよ
(なつ)えっ?普通に描いてるだけですけど
(猿渡)速く走り去るんでしょ?ちょっといい?そういう時は…
(猿渡が鉛筆で線を描く)
(猿渡)これでいいんだよ
(なつ)えっこれて?
(茜)あのそれって動画はどうやって描けばいいんですか?
(猿渡)この流線だけ動かせばいいの。3枚くらい使ってフレームアウトさせればサッと走り去ったように見えるでしょ
(2人)ええ~っ!
感想
猿渡はどこにいた人なんでしょうか。作画課から来たのでしょうか。それとも別の会社から?テレビ漫画に詳しくて、猿渡の時代が来たという感じですね。テレビ漫画をかなり勉強しているのでしょう。時代を先に読んでおくことはすごく大事だなと感じます。荒井が後ろで大きな声を出していました。
「アマチュア精神を感じる」を蘭子は覚えていた
蘭子は雪次郎の稽古につきあう。雪次郎が最初に蘭子の演劇を見て、アマチュア精神を感じると言ったのを蘭子は覚えていた。蘭子が最初に芝居を教わった人の言葉と同じだった。その人は戦争で死んだが、その分まで雪次郎には生きて演じて欲しいと蘭子は言った。
(雪次郎)「断じて認めないぞ!あんたもあいつも!」
(蘭子)「デカダン!私のかわいい子、堪忍しておくれ。不幸せな私を許しておくれ」
(雪次郎)「僕の気持ちがお母さんにも分かってもらえたらな!僕はもう書く気がしない…希望もみんな…」
(蘭子)ダメ!全くダメ!
(雪次郎)はい…もう一回お願いします!
(蘭子)もういいわ。少し休みましょう
(雪次郎)すいません…
(蘭子)あなた覚えてる?
(雪次郎)えっ?
(蘭子)あなたが初めて私の芝居を見に来てくれた時のこと
(雪次郎)はい…もちろんです。「人形の家」でした
(蘭子)あの時あなたが私に言ったこと
(雪次郎)えっ…
(蘭子)私の芝居にアマチュア精神を感じると言ったのよ
(雪次郎)あっ…
(蘭子)それはどうして?
(雪次郎)あ…それは高校の時、演劇部の顧問だった倉田先生に言われていたからです。アマチュア精神を忘れたような芝居をするなって。役者としてうまくやろうとするな、かっこつけるな、普通の人間としてしゃべれって。本物の役者こそ、まさにそういうもんだと思ったからです、蘭子さんを見て
(蘭子)私も言われたのよ。最初にお芝居を教えてくれた大先輩に新劇で一番大事なものはアマチュア精神だって。こんなふうにその人はいつまでも私につきあって徹底的に教えてくれたの
(雪次郎)男の先輩ですか?
(蘭子)もう…死んだけどね。戦争が激しくなって私は疎開したけど、その人は移動演劇隊に入って…昭和20年8月6日に広島にいて…
(雪次郎)蘭子さんはその人のことを…
(蘭子)あの人と同じ言葉を言ったあなたにはあの人の分も生きて演じてほしいのよ。頑張ってほしいの、これからも
(雪次郎)分かりました
(蘭子)それじゃもう一回やりましょう
(雪次郎)はい
感想
そういえば、雪次郎が「アマチュア精神を感じる」と言ったとき、蘭子の表情が少し変わったのを覚えています。その頃、雪次郎は川村屋で働いていたので、蘭子は「よく演劇をやめられたわね」と言ったんですよね。こんな過去があったとは、雪次郎が劇団赤い星座のテストを受けたときは、蘭子もうれしかったのかもしれません。
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坂場がテレビ漫画でも妥協することはないと気づく
なつが描いた原画を坂場が見て、動きは抑えてもアニメーターの感情を抑えることはないと気づいた。表現として妥協することはないからくさらずにやれとなつに言って出ていく。荒井はうどんを作って持ってきた。雪次郎は蘭子のアドバイスで芝居が上手くなった。
(坂場)サムは動かず顔も固まったまま、潤んだ涙だけが動くのか
(猿渡)動かすのは涙だけでいいってことね
(なつ)動かすところは動かして動かさないところも個性として考える。そうやってキャラクターを作っていくしかないと思うけど
(坂場)なるほど…単純な動きでも登場人物の気持ちは伝わるものかもしれないな…
(茜)そりゃ止まった絵の漫画だって気持ちは伝わるんだもの
(なつ)そうですよね
(坂場)いや…形式じゃなく意識の問題だよ
(なつ)意識?
(坂場)登場人物の個性に合わせて動きにメリハリをつけてゆく意識を持てば省略された動きでも生き生きと見せることはできるということです。ほら日本人の感覚にある歌舞伎の演技のように!形式は違ってもそうやって登場人物を演じるという能力こそがうちのアニメーターが培ってきた強みじゃないでしょうか
(なつ)強み?
(坂場)君の力です。動きは抑えてもアニメーターの感情を抑えることはないんですよ。表現として妥協することはないんです。くさらずにやって下さい
(なつ)私は全然くさってませんけど…でも分かりました!
(猿渡)まあそうやってこだわると残業が続くだけなんだけどね
(荒井がうどんを持ってくる)
(荒井)ほ~い、うどん作ったから食うてや!
(茜)わあ荒井さん最高!行こう行こう!
(荒井)順番だ順番
なつが前進すれば雪次郎君もまた
(蘭子)「意気地なし!不幸せな私を許しておくれ」
(雪次郎)「僕の気持ちがお母さんにも分かってもらえたらな」
(雪次郎)「人生は僕にとって耐え難いものになった。苦しみがあるだけだ。若さが急に摘み取られて90年も生きてきたような気がする。僕は君の名を呼んだり君の歩いた地面に接吻したりしている。どこを見ても君の顔が見える。僕の生涯で一番楽しかった時代を照らしてくれたあの優しい笑顔…」
(なつは残業して絵を描く)
(なつ)さあ来やがれ!来やがれ…
感想
坂場の言っていること、みんな理解できていなようでした。坂場は妥協しなくていいと喜んでいましたが、本当にそれは残業になりますよね。映画は遅れが出てもいいような気もしますが、テレビは連続だから少し手を抜くぐらいじゃないと難しいのではないでしょうか。荒井はいい人になっていました。茜は無理かもと言ってたのですが…
坂場についてはこちら!
【なつぞら】坂場一久(中川大志さん)は嫌なやつ?登場シーンをまとめました
雪次郎の演劇初日をみんなが見に来た
蘭子と雪次郎の「かもめ」をなつは茜と坂場と一緒に見に来ていた。亜矢美と咲太郎も別の席に来ていて、そこにマダムもやってきた。
こうして時を重ね、雪次郎君の舞台が初日を迎えました
(なつ)休みの日にわざわざすいませんね
(坂場)あなたのためではありません。亀山蘭子の芝居は見逃せないでしょう
(茜)雪次郎君の晴れ舞台も見逃せないわよね
(なつ)はい
(マダム)こんにちは
(咲太郎)おっ、あんたも来たのか
(亜矢美)こんにちは。お久しぶりです
(マダム)ご無沙汰しております
(咲太郎)忙しいのによく来てくれましたね
(マダム)そりゃ北海道のご家族に代わって私には見届ける責任がありますからね
(咲太郎)雪次郎にとっては新宿の母だからな
(マダム)母じゃないわよ
(咲太郎)母みたいなもんでしょう
(マダム)母はそちらの方でしょう
(亜矢美)いや、私は友達
(咲太郎)俺は社長
(マダム)私は…
(なつ)マダム!マダム!
(マダム)あっ…
(なつがマダムを見つけて手を振る)
なつよ、雪次郎の成長を見届けよ
感想
亜矢美は外に出るときは派手な衣装になります。亜矢美とマダムは、咲太郎の借金を返しに亜矢美が川村屋に行って以来でした。あのときは、マダムが咲太郎に恋をしたという話で、少しその話を引っ張っていましたが、最近は見なくなりましたね。マダムがなつを見つけたとき、亜矢美のピンクの大きな帽子が手前にありました。
今日の名シーン
猿渡が駆け出すところの絵を線でいいと教え、なつも納得した場面。
今日の名台詞
「君の力です。動きは抑えてもアニメーターの感情を抑えることはないんですよ。表現として妥協することはないんです。くさらずにやって下さい」
テレビ漫画の原画をはじめて描いているなつに坂場が言った言葉。
次回の見どころ
雪次郎となつが成長していくという場面であまり見応えはないのですが、雪次郎の芝居をきっかけに何か動き出すのかもしれません。
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