なつぞら第71話のあらすじと感想（2019年6月21日放送）
なつぞら第71話のあらすじと感想（2019年6月21日放送）
第12週「なつよ、千遥のためにつくれ」の第71話。
なつ（広瀬すず）たちがいる作画課に、新人の演出助手、坂場（中川大志）が突然現れた。そして原画を担当する下山（川島明）に動画の動きについてずばずば疑問をぶつけ…。
第71話の主な登場人物
- 奥原なつ（広瀬すず）…ヒロイン
- 仲 努（井浦 新）…アニメーター
- 下山克己（川島 明）…アニメーター
- 大沢麻子（貫地谷しほり）…アニメーター・セカンド
- 井戸原 昇（小手伸也）…アニメーター・作画担当
- 三村 茜（渡辺麻友）…新人アニメーター
- 森田桃代（伊原六花）…彩色担当
- 露木重彦（木下ほうか）…映画監督
- 亀山蘭子（鈴木杏樹）…劇団「赤い星座」女優
- 坂場一久（中川大志）…東洋動画の監督見習い
- 堀内幸正（田村健太郎）…作画課の動画担当社員
なつぞら第71話のあらすじ
「わんぱく牛若丸」の作画が始まった。ライブアクションでうまくカチンコが打てずに笑われていた坂場一久がなつの絵がおかしいと作画課に来た。リアリティーがないと言う。
なつと坂場は言い合いになったが、下山が描きなおすと言った。坂場が指摘したのは、リアリティーを描くのか、アニメーション二しかできない表現を描くのか、東洋動画の方向性の話だった。
なつは久々にモモッチと話し、坂場が東大卒で哲学を専攻していた人物だと知る。なつはアニメーションが何でもできるからこそやりたいことがわかってないとダメなのかと悩む。
坂場一久がカチンコがうまくできず笑われる
ライブアクションが行われていた。蘭子が常盤御前の役で参加して撮影が行われた。露木の下で監督見習いをする坂場一久はうまくカチンコが打てずにスタッフから笑われていた。
よ～いスタート！
お母様！
なつはライブアクションに参加しました
ライブアクションとは俳優が実際に演じたものを撮影し
それをアニメーションの資料にすることです
ディズニー映画でも行われていて
東洋動画もこの作品で、本格的に取り入れようとしていました
そなたなど知らぬ
すぐにここから出ておゆきなさい！
出ておゆき！
出ていかねば人を呼んで追い払いますよ！
牛若に会いたくはなかったのですか？
誰がお前のような子を
お母様！
牛若！君！君、お母様にそこ抱きつく！
お母様！
常盤突き飛ばす！
え～い！
二度とその姿を見せるな！
カット！
はい、いいですね、それでもう一回いきましょう
いいね、突っ込んで…
はい…いいよ、よ～いスタート！
あっいって…
（坂場がカチンコを落とす）
お前大丈夫か、おい
すみません…
おい、お前ぶきっちょだね
（笑い）
じゃ、ちょっと練習してみな
ちょっと痛いです
（笑い）
やっぱり右手で…
右手？
右手でやります
（カチンコの音）
この不器用な青年がやがてアニメーターとしてのなつに
大きな影響を与えてゆくことになるかもしれません
霊感です
感想
露木が坂場に対して妙に優しいと感じました。白蛇姫のアフレコの時、蘭子に強気で接していた露木とは別人のようです。常に動きのある演技を観ながら行うライブアクションですが、動きの中の一コマを記憶して描く作業は慣れている人でも難しそうですよね。なぜなら、あの下山でさえも、昼食時にスケッチをしていた際に、対象物が動いてしまうと「あ〜」と残念そうにスケッチブックを閉じていましたから。
露木がきになった方はこちら！
【なつぞら】露木重彦(木下ほうかさん)が映画監督で演出！露木の登場シーンをまとめました
坂場がなつの絵にリアリティーがないと言う
「わんぱく牛若丸」の作画が進む中、坂場が下山のところに来た。なつの描いた牛若丸が馬に乗って崖を降りていくシーンがおかしいと言ってきた。なつは表情で怖がりを表していると説明したが、坂場はリアリティーがないと言い、下山は直すと言った。坂場はリアリティーを描くのか、アニメーションにしかできない表現を描くのかの方向性がわからないと言った。
東洋動画 総天然色 長編漫画映画第2弾
「わんばく牛若丸」の作画作業が始まりました
この作品から3つ穴のタップと呼ばれるものが
動画用紙を固定するために使われるようになりました
重ねた神がずれる心配がなくなり
これが日本のアニメーションにとって
大きな技術革新になりました
（なつが鏡に写る自分の顔を見て絵を描く）
アニメーターの机にはこうして鏡があります
こんなふうに自分の顔を映し
表情を確認しながらキャラクターを描いていくのです
馬にだって何だってならなければなりません
そして作画作業が佳境に入ったある日
下山さん、すみません、演出助手の坂場です
は〜い
ちょっとお聞きしたいんですが
この動画はこれでいいんでしょうか？
えっ？
あっ君か
これなんですが…
（なつが坂場を見る）
あっカチンコ君…
これどうかした？
これでいいんですか？
この動画の動きはおかしくないですか？
おかしい？うん？
う～ん…
（下山が動画を見る）
おかしいかな？
えっちょっと…
あっ
ん？
あっそれ私が描いた動画ですか？
うんそうだよ
何かおかしいですか？
おかしくないですかと僕が聞いてるんです
君が答えていいよ
えっ…はい
あのこれは、馬が崖を下っていくシーンです
それは分かります
牛若丸が馬に乗る訓練をしてるところですよね
そです、ものすごい崖なんで加速して地面が迫ってきます
だから牛若丸も馬も怖がりながら走ってるんです
そんでこういう表情になるんです
あっいやあのそこが分からないんです
怖がっているなら、なぜ体が前につんのめってるんですか？
怖がっているなら体を後ろにのけぞらそうとしませんか？
いやそれでは速く走っているように見えないじゃないですか
どうしてですか？
速く走っているから怖がるんですよね？
そです、だからそれを表情で表してるんです
表情で説明していればそれで済むんですか？
はっ？
あ…表情は説明なんかじゃありませんよ！
アニメーターにとってキャラクターの表情は大事な表現なんです
表現？
そです、見て下さい
馬が崖を下っていく動きに合わせて
牛若丸や馬の顔が伸びたり縮んだりしてますよね？
こういうのをアニメーションでは…
ストレッチアンドスクオッシュですか？
えっ…
ディズニーの原則ですよね
そです
そういう表現は動きにリアリティーがなければただの説明になりませんか？
それは分かってます
だったらどうしてこういう動きになるんですか？
牛若丸の性格です！
性格？
この牛若丸はわんぱくなんです
だから怖くても後ろに引かないんです
なるほど
危ないからやめろと周りの人に言われても
一歩も引かず見ていろと崖を下ってゆく
それが後に鵯越の逆落としにつながるということを想像させる場面ですからね
何を言ってるんですか？
牛若丸が前のめりになるのは性格描写として分かることにしましょう
けど馬はどうですか？
馬は怖がりませんか？
何で…
そうは思いませんか？
あっ思います…あっ…かもしれません
分かった！君の言いたいことはよ～く分かった
しかしそれは演出の露木さんの意見なのか？それとも君の意見？
露木さんも同じことを疑問に思ってました
けど僕が初めにそう思ったので聞きに来たんです
あ…そうか、分かった
直すよ
えっ？
直すって露木さんに伝えといてくれない？
それじゃよろしくお願いします
あの…ちょっと待って下さい！
はい…
リアリティーって何ですか？
アニメーションのリアリティーって実際の人間や動物の動きを
そっくりおんなじに描くっていうことですか
それで子どもは楽しいんでしょうか？
アニメーションにしかできない動きをしたりするから
楽しいんじゃないでしょうか？
アニメーションにしかできない表現ということですか？
はい、そです！子どもが見てワクワクドキドキするような
子どもが見るものだからリアリティーは無視してもいいということですか？
いえそんなことは言ってません！
僕には実際まだ分かってないんです
皆さんのやろうとしていることが
えっ…
は？どういうことかな？
現実的な世界のリアリティーを追求しようとしているのか
それともおっしゃるとおり、アニメ―ションにしかできない表現をしようとしているのか
どこに向かってるのか分かってないんです
すみません、新人なもので、これからも教えて下さい
あっ君、えっと…
坂場一久です、失礼しました
感想
「何かおかしいですか？」「おかしくないですかと僕が聞いてるんです」カチンコ担当だけにカチンとくる返しですよね。理由を説明させて、それに対して理屈っぽく返してくる。新人のくせに憎たらしい少年ですね。新人なのに図々しいところがなつとそっくりです。もっと二人のバトルがみたくなってきました。
坂場が言ったことは東洋動画の方向性
坂場が去ったあと、堀内も同じことを感じていたと言う。仲や井戸原もアニメーションの作り方に明確な方法がまだないので坂場や堀内の言っていることも正しいと言った。
しかしすごい新人が入ってきたね
カチンコもたたけなかったくせに
東洋動画の問題点をずばり口にしやがった…
問題点？
えっ、それは何ですか？
この会社の方向性だよ
僕も前からよく分からなかったんだ、どこに行きたいのか
今やってるのだって日本の時代劇にディズニーの要素を適当に入れてるだけじゃないか
待って下さい、適当なんですか？
私は仲さんや下山さんの原画はその2つを結び付けててすごいなって思います
ありがとう、でもいいんだよ、僕たちに気を遣ってくれなくても
仲さん、気を遣ってるわけじゃありません
あの新人の言うことも堀内君の言うことも正しいんだよ
アニメーションの作り方に明確な方法はまだないわけだから
ディズニーの原則だってもう古いのかもしれないしな
我々は我々ができる新しい表現を今ここで見つけていくしかないんだからね、なっちゃん
はい…
それから奥原さん、あなたまさか鵯越の逆落としが何なのか、そんなことも知らないわけじゃないわよね？
えっ…知ってますよ、そんくらい
感想
なつよ。知ったかぶりはよくないぞ。そして麻子に対して「知ってますよ、そんくらい」という言い方も問題ありです。もっと坂場にダメ出しされて自分の浅はかさを思い知るがいい。
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露木はアニメーターを納得させた坂場に感心する
作画課から製作課に戻った坂場に露木がどうだったかときく。坂場が描きなおしてくれるそうだと言うのを聞き、露木はよくプライドの高いアニメーターを納得させたなと感心した。
おどうだった？
描きなおしてくれるそうです
えっ本当か？もめなかったのか？
別に大丈夫でした
よくプライドの高い絵描きたちを納得させたな
分からなかったんで聞いただけです
感想
なつとのやりとりは、もめたのではなく、あくまでもわからないことを聞いただけという感覚なんですね。坂場、ひょうひょうとしていて本当に調子に乗ってますね。こういう妙に余裕ぶっこいてる人をみると、つい挫折することを願ってしまいます。
モモッチと坂場のことを話す
なつはモモッチと久々に会った。パンを食べながら話す。なつは坂場が東大卒で哲学を専攻していた人物だと知った。なつは坂場に言われたことで、アニメーションで何をやりたいのかがわかってないとダメなのかと考えていた。モモッチはアニメーターになったばかりでそこまで考える必要はないと言う。
なっちゃん、久しぶり！
モモッチ
お昼？一緒に食べよう
うん
どう動画の仕事はもう慣れた？
まだ全然…実際やってみると本当に何も分かってなくて…
外でお昼ご飯を食べる暇もないくらい
今日は大丈夫なの？
大丈夫じゃないけど、今日は何となくモヤモヤしてて
モヤモヤ？
今年の新入社員で演出助手の坂場って人、知ってる？
ああ東大出身の
東大？
哲学を専攻してたって
哲学？
そういう情報は仕上課にすぐ回るから、その人がどうかしたの？
う～ん…そんな人に生意気なこと言っちゃった…
でもすっごく変な人だった
う～ん、アニメーションにしかできない表現か…
逆に言えば何でもできるからねアニメーションは
そう…何でもできるからやりたいことがわかってないとダメなのかなって
その坂場っていう人が言うとおり…
やりたいことって何？
それが自分でも何なのか、わかってないんだわ
どこに向かって絵を描いてんのか、そんなことも考えなくなってたんだ、私は…
アニメーターになったばっかりで、そこまで考えることないんじゃない？
だけど、向こうだって新人だよ？こっちよりも…
早く名前出したいなんて、よく言えたもんだわ
名前？
あ…ううん、何でもない
なつよ、早速あの青年が君に影響を与えたようだな
感想
仕上課の女子たち、坂場という新たなターゲットを狙っているようですね。人気ナンバー1だった仲にはあまりおもしろくない話ですよね。みんながお昼休憩をしている噴水のある場所って、てっきり会社の中庭なんだと思ってましたが、外？だったんですね。会社の全体像が知りたいです。
モモッチが気になった方はこちら！
【なつぞら】モモッチこと森田桃代(伊原六花さん)となつの会話をまとめました
今日の名シーン
牛若丸と馬が崖を降りる場面の動画についてなつと坂場一久が言い会ったシーン。
今日の名台詞
「何でもできるからやりたいことがわかってないとダメなのかな」
坂場に自分の描いた動画を指摘されたことでなつが言った言葉。
「別に大丈夫でした。分からなかったんで聞いただけです」
アニメーターをよく説得したなと言われた坂場が言った言葉。
次回の見どころ
坂場が登場して頭も良さそうだから、アニメーターのなつたちとさらにぶつかるのだろうと思います。