なつぞら第98話のあらすじと感想(2019年7月23日放送)

2019-08-01

なつぞら第98話のあらすじと感想(2019年7月23日放送)

第16週「なつよ、テレビ漫画の幕開けだ」の第98話。

なつ(広瀬すず)や茜(渡辺麻友)とともに、テレビ班で働くよう命じられた坂場(中川大志)は、仲(井浦新)達に東洋動画のテレビ漫画に対する姿勢を問うが…。

第98話の主な登場人物

  • 奥原なつ(広瀬すず)…ヒロイン
  • 奥原咲太郎(岡田将生)…大好きな、たったひとりの兄
  • 小畑雪次郎(山田裕貴)…菓子屋の息子
  • 岸川亜矢美(山口智子)…おでん屋「風車」
  • 仲 努(井浦 新)…アニメーター
  • 下山克己(川島 明)…アニメーター
  • 井戸原 昇(小手伸也)…アニメーター・作画担当
  • 三村 茜(渡辺麻友)…新人アニメーター
  • 神地航也(染谷将太)…新人アニメーター
  • 堀内幸正(田村健太郎)…作画課の動画担当社員
  • 露木重彦(木下ほうか)…映画監督
  • 坂場一久(中川大志)…東洋動画の監督見習い
  • 亀山蘭子(鈴木杏樹)…劇団「赤い星座」女優
  • 土間レミ子(藤本沙紀)…歌手・煙カスミの付き人
  • 島貫健太(岩谷健司)…芸人
  • 松井新平(有薗芳記)…芸人
  • 猿渡竜男(新名基浩)…テレビ班原画
  • 荒井康助(橋本さとし)…テレビ班制作進行
  • 虻田登志夫(栗原英雄)…劇団赤い星座の俳優
なつぞら登場人物

なつぞら第98話のあらすじ

テレビ班に行くことになり坂場は落ち込んでいた。露木は腐らずに頑張れと励まし、なつにも内助の功で支えてやれと言う。なつと坂場が社内で噂になっていた。

雪次郎は劇団赤い星座で主役に決まった。しかし、ほかの劇団員が蘭子の私情で決まることに異議を唱え協力できないと言う。レミ子はなつや咲太郎にそのことを教えた。

雪次郎は新しい劇団を作ろうと誘われた。だが蘭子と共演することが夢だからと断る。

坂場が日本のアニメーションを心配する

テレビ班に行くように言われた坂場は、「鉄腕アトム」をまねした作り方に東洋動画が慣れたら日本のアニメーションは後戻りができなくなると言う。仲は面白いかどうかが大事で、フルアニメーションの良さも長編映画で守っていくと言った。

(仲)テレビ用のアニメーション、テレビ漫画を製作するテレビ班を作ることになったんだ。なっちゃんは原画として茜ちゃんは動画としてそのテレビ班に行ってもらいたい

(なつ)もう映画には関われないんですか?

昭和38年日本でも本格的な連続テレビ漫画が誕生しました

フルアニメーションの映画と違い、30分のアニメを毎週作り出すために

止まった画を使ったり動く部分を減らすなどさまざまな手法が生まれていました

(坂場)仲さんはあれをアニメーションだと認めていますか?

(仲)えっ?

(坂場)僕は少なくとも東洋動画らしいアニメーションの作り方だとは思えません。仲さんはどう思っていますか?

(仲)もちろんあれはフルアニメーションではないと思っているよ

(坂場)それを形だけ東洋動画がまねをして慣れてしまったら、日本のアニメーションはもうそこから後戻りができなくなるんじゃないでしょうか?

(井戸原)大げさだな相変わらず君は

(坂場)そうでしょうか?

(露木)いや坂場君の言ってることはまんざら大げさなことじゃないかもしれないよ。そういう時代が来るということは大いに考えられる。まあもう私の時代じゃなくなったということだけは確かだけどね、ハハハハハ…

(仲)もしそうだとしても、やる価値はあると僕は思ってるよ

(なつ)仲さんはそう思いますか?

(仲)アニメーションを見る子どもたちにとっては、フルアニメーションかとどうかなんて全く関係ないことだろ?面白いか面白くないかそれだけの違いだからね。坂場君はそう思わないか?

(坂場)分かりました

(仲)それにフルアニメーションのよさはこれからも長編映画で我々が守っていくつもりだよ

(井戸原)そう、だから君は安心してテレビに専念してくれたまえ

感想

テレビアニメと漫画映画では作り方がだいぶ違うというのをはじめて知りました。漫画映画の方が格が上という感じですね。井戸原の言い方を見ると、短編映画のヘンゼルとグレーテルを理由に左遷っぽいところがあるように感じました。大げさだとか、我々の時代じゃないと言う井戸原や露木と違って、ちゃんと答える仲は優しいなと思います。

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なつと茜がテレビ班への異動を伝える

なつと茜が作画課に戻り、テレビ班に異動になったと伝えた。坂場が仲にかみついたという話を聞いた神地は、テレビの台頭によって漫画映画は存亡の危機だと言った。

(下山)あっ…どうだった?

(なつ)やっぱりテレビの話でした

(茜)うちでもテレビ班を作るそうです。私となっちゃんはそこに異動することになりました

(下山)優秀ななっちゃんと茜ちゃんをとられちゃうわけだ

(なつ)イッキュウさんも演出で入るんです

(下山)そうか…やっと助手から抜け出せるんだな。しかし演出家デビューはテレビになったか

(茜)それでまた仲さんにかみついたりして…

(下山)かみついた?

(なつ)いやかみついたとまでは…

(茜)仲さんはあれをアニメーションだと認められますかって

(堀内)それはまた、グサッとかみついたな

(神地)さすがイッキュウさんだ!よく分かってる

(なつ)けしかけるようなこと言わないでよ

(神地)これはテレビ班だけの問題じゃない。我々アニメーター全体にとっての死活問題です。劇場映画そのものがテレビの台頭によって傾き始めてる今、我々が心血を注いできた漫画映画のきめこまやかな動きとリアリティーを追求する、フルアニメーションの世界そのものが存亡の危機にさらされてるんですよ、これは!

(下山)誰に演説してんのよ、組合じゃないんだから

(茜)イッキュウさんと全く同じこと言ってるわ…

感想

テレビが中心になっていく世の中でアニメーションの世界でもいろいろな考えがあったようです。ドラマの中では、坂場と神地がアニメーションの最先端を行ってる感じがありましたが、上層部の少し古い考え方で東洋動画は動いているようです。今はテレビアニメがあって、その映画をやるというのが普通ですけど、この時代はまだ分けた考え方だったんですね。

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坂場をテレビの演出にしたのは露木だった

坂場は上層部の自分に対する評価が低いと落ち込んでいた。なつが励ましていると露木が来る。坂場をテレビの演出にしたのは露木だった。坂場は嫌われているが、それも演出家には必要な資質だと言う。露木はなつに内助の功で支えてやってほしいと言った。なつはそんな噂があることを初めて知った。

(なつ)イッキュウさん、どうしたんですか?

(坂場)僕はもう…漫画映画を作れないだろうな

(なつ)どうしてですか?

(坂場)露木さんのあとに次々と若手が演出に抜てきされてるのに、僕にはお呼びがかからない。僕たちの作った短編映画だっていまだにお蔵入りしたまま、長編映画の付録として劇場にかけられることもないだろ。僕に対する上層部の評価が低い証拠だ…というより僕が嫌われてるからですよ…

(なつ)仲さんは短編映画を褒めてくれたじゃないですか

(坂場)あの人は…本音を見せないからな。あの人が描く絵と同じように誰にでもいい顔していたんでしょう

(なつ)何をすねてるんですか!あなたらしくない…

(坂場)君のこともそれに巻き込んでしまったかもしれないんです

(なつ)えっ?

(坂場)それが悔しくて…1本くらいは君と長編漫画映画に挑戦してみたかった。この会社にいてもその可能性はもうないだろうな…

(なつ)そんなことまだ分かりませんよ!

(露木)そう、まだ分かりませんよ。君をテレビの演出にしたのは私だよ

(なつ)えっ露木さん…

(坂場)露木さんが?

(露木)うん。君は全く新しい環境で演出家になった方が伸び伸びできるんじゃないかなってそう思ったんだから。だからテレビに行ってもくさるな

(なつ)そうですよ。テレビでまた頑張ればいいじゃないですか!

(露木)そりゃ君は多くのアニメーターからは嫌われてるよ

(坂場)えっ?

(露木)そりゃあれだけ理屈で攻めたらもともと感性で動く芸術家肌のアニメーターたちから、そっぽを向かれたってこれはしかたのないことだ。それに労働組合の幹部なんかやってるから会社からだって煙たがられてる。君の味方はほぼいない、もうゼロだな…

(なつ)あのくさるなって言ってるんですよね?

(露木)そう。だからくさるな。くさったら負けだ。人に嫌われる勇気を持つことも演出家にとっては大事な資質なんだ。君は生まれながらにしてその資質ってもんが備わってる

(なつ)それは励ましですよね?

(露木)もちろん。新しい環境で自分を磨くチャンスだと思って頑張れ

(坂場)はい分かりました…

(露木が坂場の頭をたたく)

(露木)あほんだら、お前声ちっちゃいねん。自分も関西出身やったらな根性見せたらんかい

(なつ)えっ関西出身だったんですか?

(坂場)中学までは神戸にいたんです

(露木)そうやで。え~っとあきちゃん?あっふゆちゃん?あっ…はるちゃん?

(なつ)残ってるのです

(露木)あっなっちゃん。坂場のことを頼むな。内助の功でしっかり支えてやってくれ

(なつ)はい分かりました。えっ今何て言いました?

(露木)えっ?めちゃくちゃうわさになってるよ

(なつ)えっ?

(露木)ハハ…じゃお疲れ

(なつ)うわさって何ですか?えっ…ねえうわさって何だろう?

(坂場)さ…さあ…

(なつ)さあって、どうするの?そんなうわさ

(坂場)う…うわさなんて気にしなくても、い…いいでしょう…

2人の関係は周りが思うようには近づいていないようです

(坂場)では

(なつ)そうですか…

感想

麻子が最後までやりたいと言い、結婚を決心するきっかきになった「ヘンゼルとグレーテル」はお蔵入りになっていたようです。麻子にも先見の明はなかったということなんでしょうか。いろいろ新しいことがわかりました。坂場は仲のことが嫌い。坂場は労働組合の幹部。坂場は神戸の出身。露木も関西の出身。坂場となつは社内で噂になっている。噂の話のあと、坂場は額にあせびっしょりでした。なんか坂場は独立しようと考えているようでもありました。

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制作進行の荒井が怒鳴る

テレビ班の作画室が作られ、ものが運び込まれていた。大阪弁で話す荒っぽい荒井の人柄になつ、茜、猿渡は怒鳴られる。茜は無理かもしれないとつぶやいた。

数日後、新しい部屋にテレビ班の作画室が置かれました

(荒井)商売道具やろが、大事にせんか、ボケ!それえこっちや!

(なつ)何ですか、あれは!

(猿渡)新しく来た制作進行だよ。人手が足りないから京都の映画撮影所から呼んだらしい

(新井)おいおいおいおい…そこの3人、何ぼーっと立っとんねん。手え出さんかい、ボケ!

(3人)はい!

(茜)私無理かも…

感想

新しいキャラクターが出てきました。テレビ班、制作進行の荒井康助です。これは十勝農業高校の門倉以来の激しいキャラです。たぶん番長のようにいい人になっていくんでしょうね。この前の露木のシーンで坂場が関西出身という話があって、すぐに関西弁の荒井が出てきました。これは何かありそうですね。坂場の関西弁も出るかもしれませんね。

雪次郎の配役に劇団員から異議

劇団赤い星座では次の公演「かもめ」の配役が発表された。主役は亀山蘭子と雪次郎だと発表された。これにほかの劇団員が異議を唱え、協力できないという。蘭子はそれなら参加しなくてよいと言った。

そしてそのころ雪次郎君にも人生の転機が訪れようとしていました

(福島)それじゃ今から次回公演の「かもめ」の配役を発表します。アルカージナ亀山蘭子(蘭子)はい

(福島)トレープレフ小畑雪次郎。小畑雪次郎!

(雪次郎)はい!

(虻田)ちょっと待って下さい。その配役に異議を申し立てます

(福島)異議?

(虻田)小畑雪次郎がなぜ主役に選ばれたか、その理由を説明してください

(何人か劇団員が立ち上がる)

(福島)何だ?君たちは…

(劇団員)我々はこの配役が一人の俳優の私情によって決められていることに問題を提議します!

(福島)それは全く事実無根だよ、君

(虻田)我々の意見も聞き入れ新たに劇団の総意とし演目と配役が選ばれることを要求します。それができなければ我々はこの公演に一切協力することはできません

(蘭子)しかたないわね。できないという人に無理に参加してもらうことはないわよ

感想

異議を申し立てた蛇田は「人形の家」で蘭子の相手役をやっていた人でしょうか。東洋動画の麻子がやめたのもそうですし、仲が出世したのもそうですが、最近は世代交代がテーマになっている感じがします。その中で、ずっと主役をやり続ける蘭子はすごいですよね。

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雪次郎は新しい劇団への誘いを断る

風車でレミ子が劇団での出来事を咲太郎やなつに教えた。雪次郎は異議を唱えた劇団員から、雪次郎の実力は認めているから新しい劇団を作ろうと誘われる。しかし、雪次郎は蘭子と共演するのが夢だったと断った。

(なつ)雪次郎君が主役に?

(レミ子)それに若手の劇団員のほとんどが異議を唱えて公演をボイコットするって言いだしたのよ。そしたら蘭子さんもそれを認めちゃって

(咲太郎)雪次郎との関係を認めたのか?

(レミ子)そうじゃないけど…そう思われたと思う

(咲太郎)はあ~やっぱりうわさは本当だったか!

(雪次郎がボイコットする劇団員と話す)

(雪次郎)そんなうわさは事実じゃありません!蘭子さんに失礼です!

(劇団員)自分の実力だけで大きな役をつかんだと思ってるのか?

(劇団員)たとえ恋愛関係になくとも君が亀山蘭子からえこひいきを受けてるのは事実だ

(雪次郎)じゃ俺にどうしろって言うんだよ!

(蛇田)我々は君の力を買ってる。いや…我々こそが君の実力を認めてるんだ。

(劇団員)そうだ!

(劇団員)そうよ!

(蛇田)我々と一緒に新しい劇団を創らないか?

(劇団員)一緒にやろう

(劇団員)小畑

(劇団員)雪次郎

(劇団員)雪次郎君

(劇団員)小畑君

(虻田)新しい演劇を創らないか、小畑雪次郎!

(回想)(蘭子)そのことを考えるとこの身を引き裂きたくなるのです!

(雪次郎)蘭子さんと共演することが、亀山蘭子という女優と共演することが夢でそのためにここにいます。だから今は辞めるわけにはいきません

(蛇田)亀山蘭子が君の夢か?それならその夢を追いかける方が今の君には楽だもんな。悪いけど俺たちは先に行かせてもらおう

(風車で話す)

(なつ)とにかく雪次郎君の気持ちは純粋に芝居だけに向かってることは、確かなの

(亜矢美)だとしたら余計に苦しい立場だね

(なつ)えっ…

(松井)やっかみだよ、やっかみ。しかし劇団ってところは昔とちっとも変わらねえな、亜矢美ちゃん

(亜矢美)フフまあね…

(松井)亜矢美ちゃんも売れ始めた頃はさんざん周りの踊り子にいじめられたもんな。客と恋愛なんかするなとかさ

(なつ)えっ何ですか?それ

(亜矢美)いやもう忘れちゃったっって…あ~もうそんな大昔の話やめてよ、松ちゃん

(松井)しかしそれに比べると雪次郎の方は名優と若手の恋か…演劇界ではよくあるおとぎ話みてえなもんだな

(島貫)おっ亀山蘭子に竜宮城に連れてってもらうのか

(松井)アハハハハ…!

(なつ)そんな失礼なこと言わないで下さい!

なつよ、むきになるのは恋のうわさに君もイライラしているからか?

感想

坂場も雪次郎も独立の雰囲気が出てきました。一緒に仕事をすることになりそうな気もします。話を聞きながら、たまに咲太郎が映ったのですが、全部まとめて咲太郎の会社が雪次郎や坂場も受け入れたらすごいですけどね。松井と島貫が仲良く話すのははじめて見ました。亀山蘭子が亀だから竜宮城なんでしょうか。

今日の名シーン

雪次郎が「じゃ俺にどうしろって言うんだよ!」とセリフ以外でも標準語だったシーン。

今日の名台詞

「君の味方はほぼいない、もうゼロだな…だからくさるな。くさったら負けだ。人に嫌われる勇気を持つことも演出家にとっては大事な資質なんだ。君は生まれながらにしてその資質ってもんが備わってる。新しい環境で自分を磨くチャンスだと思って頑張れ」

テレビ班に行くことで落ち込む坂場を励ました露木の言葉。

次回の見どころ

猿渡と荒井が出てきましたから、このあたりとの新しい仕事がどうなるのか見どころです。自信をなくした坂場や雪次郎の今後も気になります。

なつぞら

Posted by popi