なつぞら第86話のあらすじと感想(2019年7月9日放送)

2019-07-14

なつぞら第86話のあらすじと感想(2019年7月9日放送)

第15週「なつよ、ワクワクが止まらない」の第86話。

なつ(広瀬すず)と咲太郎(岡田将生)が、十勝から東京に帰ってきた。翌日、東洋動画に出社すると、下山(川島明)達から、宿題だった短編映画の企画案を求められ…。

第86話の主な登場人物

  • 奥原なつ(広瀬すず)…ヒロイン
  • 奥原咲太郎(岡田将生)…大好きな、たったひとりの兄
  • 岸川亜矢美(山口智子)…おでん屋「風車」
  • 下山克己(川島 明)…アニメーター
  • 大沢麻子(貫地谷しほり)…アニメーター・セカンド
  • 森田桃代(伊原六花)…彩色担当
  • 坂場一久(中川大志)…東洋動画の監督見習い
なつぞら登場人物

なつぞら第86話のあらすじ

なつと咲太郎は東京に戻った。亜矢美は千遥の手紙を読み、自分が決めた結婚ならきっと幸せになれると言う。もしダメだと思っても今の千遥には北海道があると言った。

短編映画の企画は坂場と麻子の意見が合わずに進んでいなかった。なつは「ヘンゼルとグレーテル」を提案して、二人も同意したが、進め方についても坂場と麻子の意見はかみ合わない。

モモッチは、坂場がいればいい作品ができるような安心感があるというなつに、好きになったのかと尋ねるがなつは否定した。モモッチは坂場の父親が大学教授だと教えた。

坂場が風車に来てなつと短編映画の相談をする。結末が残酷だと二人の意見は一致する。兄妹が逃げるのはどうかというなつの提案に坂場も納得した。千遥の写真やなつの話を聞いた坂場は、これはなつが作るべき作品だから、必ず企画を通すと言って帰った。

なつと咲太郎は千遥のことを亜矢美に話す

なつと咲太郎は北海道から東京に戻った。亜矢美は千遥の手紙を読んだが、置屋や結婚相手については詳しく書かれていなかった。千遥が結婚して幸せになれるのかと気にするなつに、亜矢美は自分で決めたことなら前に進めるし、ダメだと思っても北海道があると言った。

なつと咲太郎が新宿に着いたのは翌々日の早朝でした

亜矢美さんには話したの?

電話で簡単にな…千遥に会えなかったってことも

それじゃ元気出した方がいいね

うん、そうだな

(二人が風車に入る)

ただいま!

(亜矢美が千遥の写真と手紙を見る)

うん…置屋ってさ東京のどこにある置屋だろうね?

それは言わなかったみたい

だから手紙にもわざと書いてないんです

結婚するなら置屋にはもういなくなるんだろう

う~ん…結婚する相手のこともわざと詳しくは書かなかったのね

そんだけあんたたちのことを思ってるってことよ

もう少し信用してくれてもいいのにな

幸せを邪魔するようなことは絶対しないのに

千遥ちゃんの方が会いたい気持ちを抑えきれないからだって書いてあるでしょ

でもそんな結婚をして幸せになれるんでしょうか?

なれるよ

自分でこうって決めたことなら、どんなことがあったって前に進んでいける

で、もし「ああつらい、ああもうしんどい、ああもうダメだ」って思った時には

千遥ちゃんには今、北海道ってものがあるんじゃないの

フッ…そうですよね!

感想

失敗するかもしれないと不安になるときってありますが、そんなときはなつや千遥にとっての北海道のような逃げ場があることは幸せなことだと思います。よく「退路を断つ」というようなことも言われますが、勇気を作るのはそういう逃げ場なのかなと思います。それが家族のいる人の強さだと思います。雪次郎にも雪月がありますしね。そういえば、雪次郎はどうなったのか…

千遥についてはこちら!
【なつぞら】奥原千遥(清原果耶さん)になつと咲太郎が再会!?兄妹の軌跡をまとめました

短編映画の企画は「ヘンゼルとグレーテル」で進む

なつは下山、麻子、坂場と短編映画の企画を話し合った。なつは「ヘンゼルとグレーテル」の案を出す。自分の兄妹のことも話した。坂場も麻子もそれでいいと言った。進め方は脚本家をたてないという坂場とそれに反対する麻子が反発してまとまらなかった。

なつは宿題になっていた短編映画の企画に

「ヘンゼルとグレーテル」を提案することにしました

(回想)

(夕見子)あんたらきょうだいにとってそのパンが絵なんだわ。パンを落とす代わりに絵を描いてんの。それが自分の家に帰るための道しるべなんだわ!

(下山、坂場、麻子、なつで話し合う)

1週間近くもご迷惑おかけしてすいませんでした

何があったかは聞かないけどちゃんと短編の企画のことは考えてきたんでしょうね?

あっはい、マコさんと坂場さんは?

あなたがいない間にさんざん2人で話し合ったんだけどね

どうもダメなのよ、全然考えが合わなくて

とりあえず、君の提案を聞いてから

また意見を擦り合わせようということになってね

考え方の違いだから擦り合わせようがないんだけどね

どう違うんですか?

いいからあなたの考えを言いなさい!

あっはい!あの…私はこれがいいと思うんですけど…

「ヘンゼルとグレーテル」です

「ヘンゼルとグレーテル」を原作にして、短編映画を作りたいと思ったんです

ふ〜ん「ヘンゼルとグレーテル」か…

グリム童話ね

そです

マコさんの好きな「白雪姫」とおんなじです

関係あるの?

別にないです

なぜ「ヘンゼルとグレーテル」なんですか?

なぜ?

なぜこれをやりたいと思ったかです

ああ…

それは休みを取った理由と関係があるんですか?

あの…私は戦争で孤児になったんです

あっ兄が生きています

それに子どもの頃に生き別れになった妹もいます

この休みの間にその妹が

元気に生きていることが確認できたんです

そうだったの…

3人ともそれぞれいろんなことがあって

いろんな人に助けられながら今日まで生きてきました

なるほど…それはつまり「ヘンゼルとグレーテル」に

あなたたちきょうだいを投影したいということですか?

いやそこまでは考えてません

まあでもひかれたきっかけにはなってると思います

ヘンゼルとグレーテルはまま母に捨てられて道に迷い

お菓子の家を見つけたせいで、魔女に捕まってしまいます

それで食べられそうになっても生きることを諦めませんでした

何かそういう困難と戦って生きていく子どもの冒険を描きたいって思ったんです

なるほど、広い意味でこれは子どもの戦いですからね、確かに

冒険物ね…面白そうじゃない?

面白そうですが実際にはどう面白くするかです

童話をそのまま映像にするだけなら大した冒険にはならないと思います

はい

それはこれから考えましょう

テーマさえ明確にあればあとはどう面白くするか

そのアイデアを出すだけになりますから

ちょっと待って、やっぱり脚本作らないつもり?

えっ?

脚本を作らないとは言っていません

脚本家を立てないと言ってるんです

えっどういうことですか?

そこが考え方の違いなのよ

私は話を重視して企画を決めたいのに

この人はテーマがあれば話はいらないって言うの

いらないとは言っていません

最初から決める必要はないと言っているんです

まあまあまあまあまあまあまあまあ

「ヘンゼルとグレーテル」でいいか、それだけでも決めない?ね

僕はいいと思います

私もこれをやること自体はいいです

ありがとうございます

感想

この短編映画は「企画・柴田夕見子」として夕見子にも報酬を支払って欲しいですね。麻子と坂場はなつが休んでいるときに何度も話し合っても答えが出なかった。でも、なつが来たら決まった。会議をやるよりも、休みを取った方がいいアイディアが出るというのはよくありますよね。会議好きの上司に見てほしい場面でした。今後も麻子と坂場の対決が盛り上がりそうな予感です。

坂場についてはこちら!
【なつぞら】坂場一久(中川大志さん)は嫌なやつ?登場シーンをまとめました

麻子についてはこちら!
【なつぞら】大沢麻子(貫地谷しほりさん)はなつの天敵!?麻子の出演シーンをまとめました

なつが坂場を好きになったのかとモモッチが聞く

なつはモモッチとランチに行く。短編映画の原画を任されたなつにすごいと言い、自分の力を試してみればいいとモモッチは言う。さらに、坂場がいればいい作品になる安心感があるとなつが言うと、モモッチは好きになったのかと言う。なつは否定したが、坂場の父親が大学教授だとモモッチは教えた。

へえ~じゃあの坂場さんと一緒に作品を作れるんだ?

うん…短編だからお互い勉強のためにそういうチャンスをもらったってだけ

なっちゃんは自分でチャンスをつかんだのよ

経験を買われて原画を任されたんだからすごいことじゃないの

でも実際どこまでできるか分かんないし、怖いよ

大丈夫よ、自分の力を試してみればいいじゃない

せっかくもらったチャンスなんだし

うん…そだね

何かモモッチと話してると気が楽になるわ

それで?

ん?

坂場さんとはうまくいきそう?

イッキュウさん?

イッキュウさん?

ほら坂場一久って坂場イッキュウとも読めるでしょ

ああハハハ…

う~ん…何を言い出すか分かんないから怖いけど

でもこの人がいればきっといい作品ができるって妙に安心すんの

へえ~…ねえそれってもしかして…好きになった?

えっ?

違うわ!そんな意味はないからね

イッキュウさんのお父様って大学教授らしいわよ

ふ~ん、そうなんだ

結婚しても肩凝りそうじゃない?

うん…

本当何もないからね!

ん?

ん?

フフフ、ふ~ん

(坂場は原稿を書く)

感想

「何かモモッチと話してると気が楽になるわ」は何となく嫌な感じがしました。住む世界が違うからお前は気楽でいいよねみたいな感じがしないでもありません。モモッチが坂場を狙うとはっきり言ったら、なつと坂場の恋は一気に進みそうな気もします。坂場は大学教授の息子らしいです。この情報が出たのはなぜでしょう。これは立派なところに嫁ぐと言っていた千遥と絡んできそうな予感がしました。坂場が何か原稿用紙に書いている場面がありましたが、消しゴムで消すときに紙がぐしゃっとなって、相変わらずの不器用さが出ていまいた。

モモッチは気になった方はこちら!
【なつぞら】モモッチこと森田桃代(伊原六花さん)となつの会話をまとめました

坂場が風車に来てなつに相談する

坂場が風車を訪れた。なつの部屋に入った坂場は千遥の写真を見つける。なつは妹が手紙と絵を残したこと、夕見子が言っていたように絵がヘンゼルとグレーテルのパンだと言った。坂場は最後のシーンを相談し、なつは逃げるのはどうかと言う。坂場は社会の理不尽から逃げるのかと納得して、これはなつが作るべき作品だと言って帰った。

そしてその晩のことでした

あ~いらっしゃい!お一人?

はい

じゃあね…ここ詰めて、

いえあの…こちらに奥原なつさんはいらっしゃいますでしょうか?

なっちゃんの知り合い?

はい、同じ会社の坂場と申します

じゃなっちゃん呼ぶよ、せ~の

なっちゃ~ん!

彼氏来てるよ!

いい男だよ!

早く早く…!

はい何ですか?あっ!

ちょっと相談があってここに来ました

はあ…

おでん屋さんに下宿をしてると聞いたもので

お邪魔しても差し支えないかと…

今企画書を書いてるんです

あっいやあのここじゃなんですから…

(なつが部屋を片づける)

どうぞ

失礼します

私も今考えてたとこなんです

すぐに絵を描ける場所の方が話しやすいですから

あの…

あっ…はい

あっ…あっ今お茶でも…!

結構です、お構いなく、すぐにおいとましますから

じゃ座って下さい、適当に

はい

あっ…

(なつが座布団を坂場に差し出す)

(坂場が千遥の写真を見る)

もしかして子どもの頃に生き別れになったという妹さんですか?

はい、その妹が急に現れて

まあ事情があって会うことはできませんでした

そのかわりに手紙とこの絵を残してくれました

妹さんも絵を描くんですか?

そうだったんです…絵は私たち兄妹にとって

ヘンゼルとグレーテルが落としていったパンだとある人に言われました

パン?

帰り道を残すための道しるべなんです

それで「ヘンゼルとグレーテル」をやろうと思ったんですね

そうです

それで相談したいことというのは?

ああ…あらすじです

あらすじ?

はい、兄のヘンゼルが魔女に食べられそうになっていて

魔女はおいしい食べ物をたくさんヘンゼルに与え太らせようとします

それを妹のグレーテルが手伝わされていて

最後に魔女をかまどに突き飛ばして焼き殺します

ヘンゼルを助けるために

はい

それでいいんでしょうか?

そうなんです!実は私も一番そこが引っ掛かってるんです

そんな残酷な結末を子どもに見せたくないんです

それならどうしますか?

例えば…魔女を殺さずに逃げたらどうなるんでしょうか?

逃げる?

きょうだいで逃げるわけですね、魔女の家から

そうです

それを魔女が追ってきたらどうなりますか?

逃げても逃げても追ってくる魔女…

魔女とは子どもたちの自由や未来を奪うような

社会の理不尽さみたいなものの象徴です

逃げても逃げても追ってくる社会の理不尽、それとどう戦うか…

(坂場が急いでノートに書こうとする)

あっ…

(なつが鉛筆を渡す)

すいません

(坂場は「社会の理不尽」とメモする)

今、君の話を聞いて確信しました

これは君が作るべき作品です

えっ…

そのために僕が必ずこの企画を通します

うん…失礼します

(坂場が出ていく)

えっ?あっちょっと待って下さい…!

感想

麻子を入れた打合せよりも、なつと会社ではないところで話した方がいいと坂場は思ったのでしょうか。誰かから住所を聞き出していきなり行くって、今なら問題になりそうな行動ですけど、こういうことができた時代だから日本の漫画映画もそうだけど、ほかの技術なんかも成長できたのではないでしょうか。今の時代は、パワハラとかプライベートだとか、本気で仕事をしたい人にとっては制約が多すぎるような気もします。電話して川村屋に呼び出すとかでもよかった気がしないでもないですが。それだと千遥写真がないからドラマ的にはダメですね。

今日の名シーン

なつが坂場を自分の部屋に招き入れたシーン。

今日の名台詞

「自分でこうって決めたことならどんなことがあったって前に進んでいける。でもし「ああつらいああもうしんどい、ああもうダメだ」って思った時には、千遥ちゃんには今北海道ってものがあるんじゃないの」

千遥は結婚して幸せになれるのかと心配したなつに亜矢美が言った言葉。

「大丈夫よ自分の力を試してみればいいじゃない。せっかくもらったチャンスなんだし」

短編映画に自信がなくて怖いと言ったなつにモモッチが言った言葉。

次回の見どころ

いよいよ坂場となつの関係が進展するような気がしてきました。麻子と坂場のぶつかり合いも気になるところですね。

なつぞら

Posted by popi