なつぞら第62話のあらすじと感想(2019年6月11日放送)

2019-06-21

なつぞら第62話のあらすじと感想(2019年6月11日放送)

第11週「なつよ、アニメーターは君だ」の第62話。

咲太郎(岡田将生)に誘われ、劇団「赤い星座」の舞台を見たなつ(広瀬すず)と雪次郎(山田裕貴)。蘭子の演技に深く感動する雪次郎。そしてなつは新しい仕事に挑戦する

第62話の主な登場人物

  • 奥原なつ(広瀬すず)…ヒロイン
  • 奥原咲太郎(岡田将生)…大好きな、たったひとりの兄
  • 小畑雪次郎(山田裕貴)…菓子屋の息子
  • 岸川亜矢美(山口智子)…おでん屋「風車」
  • 仲 努(井浦 新)…アニメーター
  • 井戸原 昇(小手伸也)…アニメーター・作画担当
  • 森田桃代(伊原六花)…彩色担当
  • 亀山蘭子(鈴木杏樹)…劇団「赤い星座」女優
  • 山根孝雄(ドロンズ石本)…東洋動画の仕上課の課長
  • 石井富子(梅舟惟永)…仕上課の先輩
なつぞら登場人物

なつぞら第62話のあらすじ

なつと雪次郎は咲太郎の劇団の公演を見に行った。「人形の家」を女優の亀山蘭子が演じた。公演の後、感動した二人を咲太郎が蘭子に会わせた。

高校では演劇部で、今でも演劇は好きだが川村屋でお菓子作りの修行をしているという雪次郎に、蘭子は「それでよく芝居をやめられたわね」と言う。雪次郎はその言葉に固まってしまう。

風車に戻った3人と亜矢美は劇の話をする。雪次郎は芝居は運動ではなく人間の描写だと言い、それが亀山蘭子を見て実感できたと言った。

暇になった仕上課で、なつはトレースの仕事をやってみた。アニメーターの試験に落ちた後、線を描く練習をしていたがトレースでは線がずれ、まだまだだと実感した。

なつと雪次郎が咲太郎の新劇「人形の家」を見に行く

なつは雪次郎と兄の咲太郎がやっている劇団の公演を見に行った。「人形の家」という劇で亀山蘭子の演技に二人は感動した。劇の後、咲太郎は二人をせっかくだから蘭子に会わせると言った。

はいオッケーです

ご苦労さまでした!

「白蛇姫」の仕上げがやっと終わったその日

北海道から照男君と砂良さんが新婚旅行にやって来ました

砂良さん幸せになってね

心配すんなそれは、俺がついてんだ

頼むぞ照男兄ちゃん

これからは私も待ってるからねなっちゃん、家族と一緒に

うんありがとう

それから間もなくして咲太郎の劇団の公演が幕を開けました

なつは東京で初めて本物の舞台を見たのです

(「人形の家」の劇)

何百万という女はそれをしてきたのです

そんなだだっ子のようなことを言うもんじゃない

そうかもしれません

けど私は今この時に目覚めたのです!

この8年間私は見ず知らずの他人とこの家で過ごし

その人と3人の子どもまで作った

ああ…そのことを考えると私は耐えきれず

この身を引き裂きたくなるのです!

ノラ!私がどう言っても私はもう他人以上にはなれないのか!

もし本当の奇跡が起こるなら…

本当の奇跡?それは何だ?

私たち2人がすっかり変わって…

いいえ私はもう奇跡なんか信じない!

私は信じる!私たちは変われる!

私たちの生活が本当の結婚になるなら…

さようなら

ノラ…奇跡!奇跡だと!?

(劇が終わる)

はい

また声かけるから…

よろしくお願いします

(なつと雪次郎が咲太郎のところに来る)

よう!どうだった?

いかったお兄ちゃん!何て言うか…本当にいかった!

そうか、雪次郎は?

はい…俺は見ている間ずっと体が熱かったです

風邪でもひいたのか?

いえ…そういうんでなくて…

分かってるよ、な、いい芝居だろ?

うん、亀山蘭子さんって女優さんが本当にすごかった

おう紹介してやるよ、せっかくだから会ってけ

えっ?い…いいの

えっえっえっ…

えっ

感想

雪次郎は演劇が好きだから東京に来てから、もう何度か一人で見に行っているんでしょうか。蘭子に会えると聞いた雪次郎はうれしそうでした。咲太郎が「風邪でもひいたのか?」はよくあるパターン。最近では佐知子に「ビールある?」仲に「海に浮かぶよ」など、一度ジョークを挟むのが咲太郎流。

蘭子の出演シーンが気になった方はこちら!
【なつぞら】女優の亀山蘭子(鈴木杏樹さん)が声優としても活躍!蘭子の出演シーンをまとめました

雪次郎は蘭子にアマチュア精神を感じたと言う

咲太郎は蘭子になつと雪次郎を紹介した。蘭子は二人に感想を聞く。なつは絵に描きたいと思ったが描けないぐらいすごかったと言った。雪次郎は本物は普通でアマチュア精神を感じた、伝える力がプロだったと言った。今は川村屋で修行をしているとう雪次郎に蘭子は、よく芝居をやめられたわねと言う。

(咲太郎がノックする)

蘭子さんお疲れさまです、ちょっといいですか?

はい

蘭子さん、俺の妹なんです

あ…奥原なつです

あれ咲ちゃん家族いた?

孤児院で育ったんじゃなかったっけ?

育ってはいませんよ、一時いただけです

その時妹もいたんです

それからすぐバラバラになって、9年ぶりに再会して今一緒に暮らしてます

まあ…新派になりそうなお話ね

どうでしたか?舞台は

あ…いかったです!

何て言うか…本当にすごかったです

よかったとすごかったしか言ってないぞ、お前

いやほかに言葉が浮かばなくて…

あ、絵に描きたいと思いました

絵?

あ、なつは漫画を描いてるんです

漫画映画です、それにまだ描いてません

あっでもこの感動は絵には描けないかなとも思いました

それくらいすごかったです

何だかとてもこんがらがった感想ね、フフフ…

すいません…

でもありがとう、うれしいわ

こちらこそ

それからこいつはなつの友達で北海道の農業高校で演劇をやってたやつなんですよ

あ…小畑雪次郎です!

演劇部だったの?

はい

へえ…どうでしたか?

はい、本物は…普通なんだと思いました

えっ?

お前何言ってんの?

あっ普通っていうのは普通の人がまるでそこにいるみたいというか

そういうアマチュア精神を感じるというか…

お前失礼だろ!

あっいえ、普通の人が言いたい言葉を代弁するというか

伝える力がプロなんだと思ったんです

あの別にスターとかじゃなくて普通の人間だから伝わる精神を持ってるのが

なまらすんげえ俳優なんだと思いました

それが新劇なんだと思いました

すみません、蘭子さんこいつの感想もこんがらがってます

すいません…

あなた今何をしてらっしゃるの?

はい…新宿の川村屋でお菓子作りの修業をしています

雪次郎君の家は帯広でお菓子屋さんをしてるんです

お菓子とおんなじくらい雪次郎君は本当に芝居が好きなんです

そう…それでよく芝居をやめられたわね

(雪次郎の顔が固まる)

今日はどうもありがとうございました

ありがとうございました!

お疲れさまでした!

お疲れさま

どしたの?雪次郎君

いや…

なつたちにとってこの出会いもまた一つの運命かもしれません

感想

雪次郎は思ったことを正直に言ったんだと思いますが、アマチュアという言葉を使う必要はなかったですよね。そして「よく芝居をやめられたわね」で固まる。最後の挨拶もせずに動かず。運命を変える一言になってしまったかもしれません。なつが東京に兄を捜しに東京に出てきて、仲努と出会ったときのような出会いなのかもしれません。

蘭子の出演シーンが気になった方はこちら!
【なつぞら】女優の亀山蘭子(鈴木杏樹さん)が声優としても活躍!蘭子の出演シーンをまとめました

本で勉強したことを蘭子を見て実感できた雪次郎

咲太郎となつと雪次郎は風車で「人形の家」の感想を話した。女を家の中から解き放とうという運動だと咲太郎が言うと、雪次郎は否定した。運動でも問題の解決でもなく人間の描写だとイプセンの思想を語った。咲太郎は勉強しているなと感心する。本を読んでもわからなかったことが蘭子の演技を見て実感できたと雪次郎は言った。

(3人が風車で話す)

びっくりしました人形は出てこないんです

人形は奥さんなんです

子どもの頃、父親に人形のようにかわいがられてて

大人になってから旦那さんに人形のようにかわいがられてた奥さんが

最後に目が覚めたと言って家を出ていってしまうんです!

うんうん、確かそういう話だ

目覚めることがこの芝居のテーマなんだから

私は無理やり家を出ようとした時、母さんにたたかれたことがあった

そんで目が覚めた

お前の場合は牛の家だろ、牛はたたけばいいが、人間はそうはいかないからな

牛だってたたいちゃダメだ

うんだうんだ

長い間女は家の中に閉じ込められてきた

それを解き放とうという運動なんだよ、この芝居は

運動なんかじゃないです

えっ?

芝居は運動なんかじゃないです

あれ…何かいつもと目が違わない?

演劇や文学の目的は問題の解決にあるんじゃないとイプセンは言っています

その目的は人間の描写です

人間を描き出すことです

イプセンは詩人や哲学者としてそれを描いたんです

そしてそれを見た観客も詩的や哲学的になることなんですよね

キャ~見事にそのとおりになってるね、ね、ね

お前よく勉強してんな本当に

いやいくら本を読んでも分からなかったことが

あの人の演技を見て、よく分かったんですよね

実感できたんです

亀山蘭子?

人間の描写か…うん…あんな芝居も絵に描けたらすごい

感想

雪次郎の芝居は人間の描写という話を聞いて、なつがそれを絵にも取り入れようとするのがすごいところだと思います。なんでも吸収して絵に反映させたくなる。そしてさっそく描きたくなる。好きなことを仕事にしている人の仕事の仕方だと思います。雪次郎は高校の時になつの家に来てなつや夕見子の前で演劇について語ったことがありましたが、その時以来の語り口でした。

蘭子の出演シーンが気になった方はこちら!
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なつがトレースに挑戦するも線がずれる

蘭子の演技を見たなつはその夜、白蛇姫の絵を描いた。試験に落ちてからはクリーンナップの練習をしていた。暇になった仕上課では、セルに絵を写し取るトレースの練習をすると富子が言った。線を描く練習をしていたなつがやりたいと手を挙げる。10枚の絵を描かされ、そのセルを重ねると線がずれていた。なつはまだまだだと実感した。

なつは蘭子さんの芝居を思い浮かべて

「白蛇姫」のワンシーンを描きたくなりました

(回想)

結論から言うと不合格でした

自分が描きたいものに自分の手が追いついていかないんです

自分は下手なんだってよく分かりました

特にきれいな線を描こうとすると全然ダメで、それが悔しくて…

それからもなつは動画の線をきれいに描くクリーンナップの練習を続けていました

それができなければどんなに気持ちを込めても使い物になりません

作画から仕上げまで「白蛇姫」の仕事が終わると、なつたちはうそのように暇になりました

(富子が仕上げの社員を集めて話す)

時間がある今この間にトレースの練習をします

トレースは見てのとおり、動画の線を崩さずセルに写し取ることです

同じ仕上げの仕事でもその技術には年季が必要で

彩色より向き不向きがあると思います

自信があるっていう人はいますか?

誰も挑戦したい人はいませんか?

(なつだけが手を挙げる)

奥原さん…あなたは作画に行きたいんじゃなかったっけ?

あ、いえ作画になりたいとは思ってますが、もちろん仕上げもちゃんとやりたいです

仕上げで使える人間になりたいです

自信があるの?

う~ん…やってみなければ分かりませんが

ずっと動画のクリーンナップの練習をしてたので

きれいに線を描くのは大丈夫だと思います

というより…思いたいです

あらそう、ならここに座ってやってごらんなさい

はい

これを描いてみなさい

はい

墨をすってそのペンで描いてみて、正確にね

はい

(なつが墨をすってセルに線を写す)

1回ごとにペン先をスポンジで拭いて

はい

へえ~なかなかうまいじゃない

ありがとうございます!

それじゃもう一度同じ絵を描いてごらんなさい

おんなじものを?

そう

(同じ絵を描く)

それじゃもう一回同じものを

はい…

(同じ絵を描く)

もう一回

(同じ絵を描く)

もう一回

(同じ絵を描く)

それじゃもう一回

(同じ絵を描く)

それじゃもう一回

(同じ絵を描く)

なつは同じ絵を10枚も描かされました

それじゃトレースしたセルを全部重ねてごらんなさい

はい

ああっ…

なつよ線がずれまくってるぞ

まだまだってことだな

(なつがため息をつく)

感想

よく線がぶれないでできますよね。向き不向きがあると言ってましたが私には無理だと思いました。私は新聞を読んで鼻をほじっていたドロンズ石本の仕事が一番いいです。ファッションはなつに影響を受けているモモッチが、なつが手を挙げたときに負けじと挙げるかと思いましたが見てるだけでした。

石井富子が気になった方はこちら!
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今日の名シーン

雪次郎が「そう…それでよく芝居をやめられたわね」と言われた後に固まってしまったシーン。これは運命的な一言だった気がします。

今日の名台詞

「運動なんかじゃないです。芝居は運動なんかじゃないです。その目的は人間の描写です。人間を描き出すことです」

雪次郎が咲太郎の話を否定していった言葉。

次回の見どころ

トレースの仕事をやってみてなつがまた自信をなくしてしまったかもしれません。でも、またアニメーターになるために頑張るのでしょう。照男に持たせたお土産がどうなったかも気になります。

なつぞら

Posted by popi