グレインフリーのドッグフードは危険!?犬の心臓病を起こす16ブランドとは?
今回取り上げるニュースはドッグフードのちょっと怖いニュースです。
愛犬家にとってはちょっと気になるニュースがあります。アメリカのペットフードのニュースで、こんなタイトルなのです。
16 dog food brands may cause heart disease in pets, FDA warns
私の英語力で翻訳すると、「16種類のドッグフードが心臓病を引き起こしているかもしれない!とFDAが警告した!」となります。
愛犬にアメリカのメーカーのドッグフードを与えている人にとっては気になりますよね。このニュースを少しだけ詳しく見ていきたいと思います。
犬の心臓病とドッグフードが関連!?
どういうことなのか。まずはアメリカのニュース記事を見てみましょう。
Since alerting the public to the increasing caseload of dilated cardiomyopathy, or DCM, in dogs nearly a year ago, the FDA is for the first time identifying 16 pet food brands most frequently connected to the disease.
https://www.cbsnews.com/news/dog-food-causing-heart-disease-fda-suspects-citing-16-dog-food-brands-under-investigation/
Google先生の翻訳は次の通りです。
1年近く前に犬の拡張型心筋症(DCM)の症例数が増加していることを一般に警告して以来、FDAは初めてこの疾患に関連する16のペットフードブランドを特定しました。
拡張型心筋症(DCM)という病気があります。これで亡くなった犬の報告をFDAというところが集めていて、今回その可能性がある16のドッグフードを特定して公表したわけですね。
このFDAとは何でしょう。
ドッグフードの警告をしたFDAとは?
アメリカの「Food and Drug Administration(FDA)」というところがあります。このFDAは日本語にすると「アメリカ食品医薬品局」となり、政府機関だそうです。
なので、かなり信頼のあるところが発表したことになります。
FDAは2014年から犬の心臓病のデータを集めていました。去年の夏にドッグフードと心臓病の関係を警告していたようです。
それによって、それまでよりもたくさんの情報がFDAに集まって来ました。500以上の報告を分析して今回の発表につながったようです。今回はブランド名まで発表したわけですよね。
詳しくはこのページをご覧ください
https://www.fda.gov/animal-veterinary/news-events/fda-investigation-potential-link-between-certain-diets-and-canine-dilated-cardiomyopathy
ドッグフードの何がよくないのか
ドッグフードの原材料に何か問題があるのか。FDAのレポートによると「Grain-Free(グレインフリー)」がキーワードのようです。
「無穀物」と表示され、その主な成分としてエンドウ豆、レンズ豆および他のマメ科の種子および、またはジャガイモを含むペットフードを指摘した。
記事にはこう書かれています。グレインフリーで、マメ科やジャガイモが主成分となっているドッグフードがどうも怪しいと考えられているようです。
FDAのサイトではこんな一文がありました。
製品の90%以上が「穀物を含まない」もので、報告された製品の93%がエンドウ豆やレンズ豆を含んでいました。はるかに少ない割合がジャガイモを含んでいた。
どのドッグフードが危険?
DCMがよく報告されるドッグフードとして16ブランドが発表されました。
- Acana: 67
- Zignature: 64
- Taste of the Wild: 53
- 4Health: 32
- Earthborn Holistic: 32
- Blue Buffalo: 31
- Nature’s Domain: 29
- Fromm: 24
- Merrick: 16
- California Natural: 15
- Natural Balance: 15
- Orijen: 12
- Nature’s Variety: 11
- NutriSource: 10
- Nutro: 10
- Rachael Ray Nutrish: 10
日本でもニュートロとか人気があると思います。それでニュートロのドッグフードのネットで見てみると、普通にエンドウ豆とか入っています。
グレインフリー(穀物不使用)のドッグフードで楽天で検索してみると、アカナのドッグフードが出てきました。原材料を見てみると、こんな感じ。
草を与えられて育った生ラム肉(18%)、ラム肉ミール(18%)、丸ごとグリンピース、丸ごと赤レンズ豆、生ラムレバー(4%)、ラム脂肪(4%)、新鮮レッドデリシャスリンゴ(4%)、丸ごとヒヨコ豆、丸ごと緑レンズ豆、丸ごとイエローピース、…
豆がけっこう入っていますね。でも主原料じゃないからいいのか…。
ニュートロのドッグフードの原材料は、サーモン、乾燥チキン、ヒヨコマメ、フィッシュミール、乾燥ポテト、エンドウマメ…
ひよこ豆、エンドウ豆、乾燥ポテトが入っていました。アメリカ産のドッグフードもけっこうありますし、特別に豆やジャガイモが入っているドッグフードがあるというわけではなく、普通に日本で売っているドッグフードでも、グレインフリーなら普通に豆やジャガイモが使われているように思います。
指定された16のドッグフードは食べてはいけない?
それでは、FDAが公表したドッグフードを犬に食べさせることは危険なのでしょうか。FDAはこう言っています。
米食品医薬品局(FDA)の獣医学センター長、スティーブン・ソロモン氏は、声明の中で次のように述べている。 FDAは「この潜在的な結びつきの性質をまだ決定していないので、我々は消費者が彼らの獣医師と緊密に協力することを奨励し続けています」。
FDAもまだ断定したわけではないようです。獣医と相談しながらと言っています。つまり、今すぐ犬に食べさせるのをやめろと言っているわけではないのです。
私の経験では、ドッグフードなら何でも食べるという犬って少ないのではないかと思います。好き嫌いもあるし、食べないと食べないで飼い主は心配。
食べ慣れたドッグフードが安心と言う人もいると思いますよね。そんな私たちを勇気づけてくれるのは、ドッグフードのメーカーの発言です。
このFDAの発表を聞いて反応しています。
ドッグフードメーカーの反応は?
報告が多いとされたブランド。まず多かったのはAcanaっで67、次がZignatureで64、Taste of the Wildの53と続いていました。これらのメーカーがどう言っているのか。
「FDAの調査と並行して、我々自身の第三者の内部調査では、当社の高品質ペットフード製品とDCMに関連する他の物理的特性の間に関連性は見られなかった」とZignatureはそのサイトの記事で述べた。
ArcanaとOrijenを所有しているチャンピオンPetfoodsは、DCMの原因を突き止めるためにそれ自身で、そして業界の他の人々と共に取り組んでいますが、FDAのブランドのリストに反対しました。同社の調査によると、「チャンピオンのペットフードは安全です」とのこと。
このようにメーカーでは今回のFDAの報告を否定していることがわかります。
私も、500ぐらいの報告では断定できないだろうし、これからもっとはっきりした結論が出る可能性もありますが、今のところは様子見でよいのではないかと思いました。
ペットの生活習慣も違うし、犬って種類によってはだいぶ見た目も行動も違います。遺伝子みたいなものもだいぶ異なるだろうと思います。
どんな犬の報告があがっていのかはFDAのサイトの報告書をご覧ください。
https://www.fda.gov/media/128303/download
だけど、やっぱり気になるのも確かなので、まずは成分などを気にしてみるとよいのではないでしょうか。たしかにドッグフードに穀物を含まないグレインフリーは多いし人気もあるんですよね。
このニュースについて最後に一言
犬は肉食動物で、炭水化物は必要なく、グレインフリーの方がいいと単純に思っていましたが、これからはドッグフードの成分にも、そしてブランドも気にしてみようと思いました。
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