辛い物を食べると認知症になりやすい!?唐辛子は要注意という研究

辛い食べ物は好きですか?

私はけっこう好きなんですね。好きというかよく食べます。よく食べるのは唐辛子。味という意味でも辛いものが好きなんですが、それよりもカプサイシンが重要だと考えていました。

唐辛子に含まれるカプサイシンは体にいいようなことを聞いて(たしか若返りだったかなと思うんですが)なるべく食べるようにしていました。積極的にです。

でも、こんな記事を目にしてしまいました。

Spicy diet may increase dementia risk, says study

「dementia」というのは痴ほう症とか認知症みたいな意味があります。ですから、このタイトルは、「スパイシーな食事は認知症のリスクを増やすかもしれないと研究は言う」となります。

辛い食事がどうも危険だと言うのです。今回はこの話題を取り上げます。

辛い食事が認知症を引き起こす

辛い物が認知症の原因になるというような研究結果が出ました。

カプサイシンは、唐辛子の活性成分であると報告されており、これは代謝、脂肪減少を促進し、血管障害を抑制しますが、これは唐辛子摂取量と認知機能との関連性を調査する最初の縦断的研究です。

https://indianexpress.com/article/lifestyle/health/spicy-diet-may-increase-dementia-risk-study-5846881/

私の知っているカプサイシンのことが書かれていました。そうです、これです。脂肪の減少を促進する。血管障害も抑制する。こういういいところばかり聞かされていたのです。

だから唐辛子は体によい食べ物だろうと思いこんでしました。ところが認知症との関連もあるというのですから驚きです。

農林水産省のホームページを見ると、カプサイシンについての記載があります。

トウガラシの辛みの主成分であるカプサイシンをとりすぎると、粘膜が傷つき、のどや胃が荒れてしまうことがあるので、辛いものを食べ過ぎないように心がけましょう。

http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/capsaicin/

このようなカプサイシンによる注意喚起があります。たしかに食べ過ぎてはいけないと言っています。でもこれはあくまで辛いから粘膜が荒れたりするというような話です。

認知機能との関係は書かれていません。最近の研究で明らかになったことなのです。

唐辛子と認知症の関係は年齢にも関係がある?

痴ほうと言えば、老人のイメージがあります。若い人で認知症ってあまり聞きませんからね。年齢も関係があるようです。研究によると、55歳以上には影響があると言えそうです。

55歳以上の4,582人の中国人成人を対象とした研究では、1日に50グラムを超える唐辛子を一貫して食べた人の認知機能が急速に低下するという証拠が見つかりました。

「急速に」というのがまた怖いところですが、55歳以上の人は唐辛子を食べるのを気をつけたいところです。これが15年もの研究に及ぶ結果だそうです。

しかし、カプサイシンは若返りに効果があると聞いていたんですけどね。カプサイシンの若返りに期待したい50代後半ぐらいから要注意とは…。

どれぐらいの唐辛子を食べるとよくないのか

ただ、おそらく取り過ぎはよくないぐらいの話だろうと思われるわけですよね。どれくらいなら食べてもよいという基準はあるのでしょうか。

カタール大学のZumin Shi氏が率いるこの調査では、1日に50グラムを超えるチリを摂取した人は、記憶力低下や認識力低下のリスクがほぼ2倍になったことが明らかになりました。

このカタール大学の研究によると1日50グラムだそうです。チリというのは唐辛子のことを言っているようです。1日50グラムを超えると、認識力低下のリスクが2倍だそうです。

では、50グラムってどれくらいでしょうか。唐辛子の乾燥したもので、だいたい一本0.5グラムらしんですね。そうすると、唐辛子100本という数になります。そんなに食べないですよね。

研究者によると、中国の四川省などでは、辛い物を毎日食べる人が成人の3人に1人はいると言っています。このあたりに住んでいる人は注意が必要かもしれません。

私たちが普通に生活している分にはそこまで多くないような気がします。

痩せている人の方が危険

年齢も関係があると思われますが、この研究がはっきりと示したのは体形でした。痩せている人ほど唐辛子の認知への影響が出やすいと言っています。

通常の体重の人々は、太りすぎの人々よりも唐辛子摂取量に敏感である可能性があり、したがって記憶と体重への影響を示した。

研究者はBMIのデータも取っていたようです。痩せている人はカプサイシンの良い効果も出やすいですが、同じように認知機能への影響も出やすいと言えるようですね。

唐辛子以外の辛い物は問題ない?

1つ疑問が出てきます。なんか唐辛子で認知症になる、つまり記憶を失うとなると、辛い物の刺激がよくないような気がしてこないでしょうか。

何が問題なのかということにつながりますが、辛い物ってほかにもあるわけですよね。たとえば、胡椒などもあります。これもやっぱり悪いのでしょうか。記事にはこのようにあります。

唐辛子摂取量には、新鮮な唐辛子と乾燥した唐辛子の両方が含まれるが、ピーマンや黒胡椒は含まれない、と研究者らは述べた。

どうやら胡椒は関係ないようです。辛い物の摂取量ではなく、唐辛子の摂取量が、一日50グラムを超えるとよくないということですね。

辛い物が好きな人は、これからは胡椒で味付けの方が安心して食べられるかもしれませんね。

辛い食べ物ってくせになります。どんな食事でも七味唐辛子を使いたくなったりするんですよね。若返りも期待したいですが、認知症になっては困るので、少し気をつけたいと思います。

このニュースで覚えておくこと

なんでもそうだけど、健康によいからと言っても食べ過ぎはよくない。