トイレのハンドドライヤーの音が子どもの耳に危険?カナダの13歳少女の研究で明らかに

2019-07-11

ハンドドライヤーというものがあります。お店などのトイレによくある手を乾かす機械ですよね。このハンドドライヤーが今アメリカで注目を集めています。

次のような記事が2019年の7月9日に掲載されました。

13-year-old girl’s rigorous study finds hand dryers can hurt children’s ears

日本語にすると「13歳の少女の精密な研究はハンドドライヤーが子どもの耳を傷つけることを発見した」となります。

13歳というところが気になりますよね。ハンドドライヤー自体が注目されたというよりは、13歳でしっかりとした研究を行ってハンドドライヤ―の問題点を指摘したところが注目されているようです。

そして、今ではよく目にするハンドドライヤーがどうして子どもの耳を傷つけるのでしょうか。

ハンドドライヤーの音量が問題だった

この研究をしたのはカナダに住む13歳の少女でした。ノラ・キーガンという女の子です。熱心な研究を行ったとされています。いったい、どんな研究を行ったのか。

カナダのティーンエイジャーは、骨の折れる研究を通して、公衆トイレで見つけたハンドドライヤーの多くが子供の耳にとって危険なほど大きな音量になる可能性があることを発見しました。

https://www.9news.com/article/news/13-year-old-girls-rigorous-study-finds-hand-dryers-can-hurt-childrens-ears/507-74bdcd84-2b14-48fb-98f0-4db1db6748c7

ハンドドライヤーの音が子供の耳には危険と言っています。その音量が大きいからだそうです。実は、ハンドドライヤーの音の問題は以前からあったようではあります。

P大人の耳に影響があるかもしれないという研究はあったが子どもについての研究はなかったそうです。キーガンは今回、子どもの耳にとってはどうなのかという研究を行いました。

その研究のやり方も紹介されています。これから小学生の自由研究などを行う家庭でも参考になるかもしれませんね。

ハンドドライヤーの研究のきっかけ

キーガン自身がハンドドライヤーを使った後に耳鳴りがあったと言います。そして、ほかの子もハンドドライヤーを使うことを嫌がったり、耳を覆って使っていることに気づきます。これがきっかけで研究を始めたようです。

ハンドドライヤーの音量を調べる

キーガンは学校や図書館、ショッピングストア、レストランなどで、ハンドドライヤーの音量がどのくらいなのかを調べました。その数は44台にも上ったそうです。

キーガンは、学校、図書館、ショッピング、レストランなど、子供がよく行く場所の公衆トイレで44台のハンドドライヤーをテストするためにデシベルメーターを使用しました。彼女は9歳のときから14ヶ月間にわたってデータを収集した。

実際は9歳の時にサンプリング調査を行ったみたいです。1年以上の期間を費やしています。小学生にしたら、これは素晴らしい研究です。

ですが、私は気になりました。どうして、そんなに時間がかかるのかということです。いくら44カ所の調査をしたと言っても、そんなにかかるものだろうかと思ったのです。

その答えは記事を見ればわかりました。

徹底的なサンプリングをするために、彼女は20の異なる方法で各ドライヤーをテストしました。各テストでは、壁からの高さと距離、および空気の流れに手があるかどうかにかかわらず、さまざまな組み合わせが行われました。身長は、3歳児の外耳道と成人男性および女性の外耳道の平均身長を含んでいた。トイレの水洗や人の話などのバックグラウンドノイズがない場合にもテストが行​​われました。

20種類の方法でテストをしたようです。大人の耳の位置と子供の耳の位置は違いますしね。ハンドドライヤーが置かれている環境によっても音量は違うのでしょう。それを1つ1つ調べて行ったようです。

たしかにこれぐらい調べないと、はっきりと物事を言うことはできませんね。

Keegan氏は、Xlerator製のドライヤーが最も大きいことを発見した。彼女の結果は、手が空気流に入っているときはいつでもそれらのすべてが100デシベル以上であることを示しました。彼女はまた、いくつかのDyson Airbladeモデルが大きく、121デシベルで最大の測定値であることを発見しました。Keegan氏は、ドライヤーが各社の主張よりも大きくなったという彼女の評価の中で、各社の製造データへのリンクを提供しました。

ハンドドライヤーは100デシベルもの音量があるようです。100デシベルがどのくらいかを調べてみると、「電車が通る時のガード下」「自動車のクラクション」なのだそうです。

かなり大きい音だとわかります。さらにダイソンのモデルは、「飛行機のプロペラエンジンの前」で、「近くで雷鳴がなった音」ぐらいの音量なのだそうです。これは騒音です。

子どもの耳は大人よりも大きな音量に感じる

キーガンの調査結果はこちらで見ることができます。

これによると、子ども方が身長が低い分、少し大きな音になっていることがわかります。ピンクの部分が100デシベル以上を表しています。

キーガンさんの研究の結論は

キーガンさんは、この研究の結果として、ハンドドライヤーの危険性を主張しました。

Keegan氏は、多くのハンドドライヤーは製造元が主張するレベルを超える健全なレベルで動作し、それらのレベルは子供の聴覚にとって危険であると結論づけています。

さらに、ハンドドライヤーが古い方が、新しいものよりも音が小さいと言っています。渇きの速さはもちろん、新しいものが早いのですが、子どもの耳にとっては古いものの方がいいようですね。

この研究で覚えておくこと

数値によって表に色をつけるとわかりやすくなる。