ペットの犬が死んだショックで仕事を休みたかったのに…イギリスの女性の話

2019年8月、イギリスのスコットランドのグラスゴーで犬の飼い主の活動が注目を集めています。こんな記事がありました。

Worker sacked after she refused to go to work following death of dog says bereavement laws should cover pets

日本語にすると、「犬の死後、仕事に行くことを拒否した労働者は、死別法がペットを対象とすべきだと言います」となりました。

つまり、ペットの犬が死んでしまった女性の話なのです。この女性は飼っていた犬が死んでしまい、仕事を休めなかったことに抗議しているようです。

今回はこのニュースを少し詳しく見ていきましょう。

ペットの死別休暇を要求する飼い主

この事件はペットとの死別がテーマです。ニュースではこのように伝えています。

犬の死後、仕事を失ったために解雇されたと主張するレストラン労働者が、ペットの死別休暇を導入するキャンペーンを開始しました。 

https://www.telegraph.co.uk

犬だけではありません。猫でも同じでしょう。飼っているペットが亡くなったときのショックはとても大きいものがあります。家族を失ったと同じぐらいのショックがあるんですよね。

グラスゴーの女性、エママクナルティ(18歳)は、家族の犬であるミリーの突然の死の後、取り乱したままであり、翌日働いているファーストフード店でのシフトについて報告するには動揺しすぎたと言いました。 

イギリスの女性、Emma McNultyさんは、犬のヨークシャーテリアをペットとして飼っていました。そして、突然、ペットを失いました。この女性は、ファーストフード店で働いていたようです。ペットが亡くなったショックを理由に休みたい連絡しました。

ですが、それが認められなかったと言います。家族も同然のペットが亡くなったのだから、休暇を与えるべきだというのがEmma McNultyさんの主張なのです。

Emma McNultyさんは結局、仕事に行きませんでした。そして解雇されることになったようです。そして今回の活動を開始します。3000人以上の署名が集まっています。彼女はこのように訴えています。

家族のペット(私の場合は私の犬)は、人間の家族と同じくらい重要です。会社がこれを認め、仕事を失う心配することなく、悲しむのに必要な時間を人々に与える時です。」

家族の死には休暇が与えられている

実はイギリスでは、家族が亡くなったときに休暇を取れるような制度があるようです。

2018年9月に、遺族の両親のために退職する新しい職場の権利が承認され、両親が18歳未満の子供を亡くしたり、妊娠24週で死産になった場合、両親に2週間の休暇の法的権利を与えました。2020年に施行されると予想される法律は、動物の死別を対象としていません。  

子どもを亡くした場合には、2週間休めるという権利が認められるようです。ただ、これは人間の家族の話で、ペットには当てはまりません。

専門家は家族と同様のペットの死を軽視してはいけないと言っています。

絶望、悲しみ、悲しみの所有者は、ペットが死ぬとき、家族の一員を失ったときと同じかそれ以上に感じられるので、決して軽視すべきではありません。

公平な雇用法のアドバイスを提供するアドバイザリー、調停および仲裁サービス(Acas)は、ペットの死別は職場の法律でカバーされていませんが、雇用主はペットの死が従業員の健康に影響を与える可能性があることを認識する必要があると述べました。 

たしかに人によっては、家族よりも大きな存在である人もいるはずです。ペットは言葉を話しません。飼い主にかなり従順であるわけですから、人間関係よりも確かな関係を築いている人も多いはずです。

法律がなくても休みが認められるケースも

McNultyさんが主張しているのは、法律的な話なんですよね。法律として、ペットが死んだときに仕事を休めるようにしたいという話です。

それはもちろん、彼女がそうさせてもらえなかったから、こういった主張になっています。法律になれば、必ず休める権利ができますからね。

ところが、このニュースへの反応を見ていると、こんな意見もあるのです。

これが彼女の職場での唯一の問題だとは思わない。優秀な労働者には通常、このようなことに対する余裕が与えられます

この話にはもっと多くのことがあるかもしれません。例えば、彼女はどれくらい頻繁に仕事を欠場するのか、仕事中の彼女は良い労働者なのか、などです。

このようなコメントを見ると、わりと仕事の現場では法律がなくても、休むことが認められるケースも多いように見受けられます。

日本でもペットが死んだときの休暇を規定しているような会社はまずないと思いますが、普段の仕事をまじめにしていれば、休みたいと言ったときに、上司もどれだけのショックがあったのかを理解してくれるのかもしれません。

このニュースで覚えておくこと

ペットが死んだときに休めるようにするためにも、普段から仕事はまじめにやるべき。