なつぞら第135話のあらすじと感想(2019年9月4日放送)
なつぞら第135話のあらすじと感想(2019年9月4日放送)
第21週「なつよ、天陽くんにさよならを」の第135話。
なつ(広瀬すず)は娘の優を連れて天陽(吉沢亮)の家を訪ねる。山田(戸次重幸)とタミ(小林綾子)は、あの日の夜のことをなつ達に語り出すのだった…。
第135話の主な登場人物
- 奥原なつ(広瀬すず)…ヒロイン
- 柴田泰樹(草刈正雄)…頑固じいさん
- 柴田富士子(松嶋菜々子)…泰樹の娘
- 柴田剛男(藤木直人)…富士子の夫
- 山田天陽(吉沢 亮)…絵を描くなつの友人
- 山田正治(戸次重幸)…天陽の父
- 山田タミ(小林綾子)…天陽の母
- 山田陽平(犬飼貴丈)…天陽の兄
- 山田靖枝(大原櫻子)…天陽の妻
- 坂場優(増田光桜)…なつの長女
なつぞら第135話のあらすじ
天陽の絵を本物の馬だと言った優に、どうして動かないのに本物なのかとなつは尋ねる。絵を動かすのはなつの仕事だと優は答えた。それを聞いたなつは泣いてしまう。
家族から天陽の最期の話を聞いた。実際、医者が退院が近いとは言っていなかった。もうダメだと自分でわかって家族に会いに来たのだろうとタミが言った。
正治やタミは天陽がいなくなったので離農するしかないと考えていた。陽平は絵を売れば当面の生活には困らないと言ったが、靖枝はここを動かないし、絵も売らないと言う。子どもたちも自分が働くと言い、正治もこれが天陽の遺言だろうと言った。
なつはアトリエで天陽の自画像と話した。アニメーターを辞めるべきか悩んでいたなつだったが、天陽は優が答えだと言う。なつを動かしている優のために、なつは狩りをするだけだと言った。なつはありがとうと言って泣いた。
優が絵を動かすのはママの仕事だと言う
優が天陽の描いた絵を見て、本物の馬だと言った。なつが動かないのにどうして本物だと思ったのかと尋ねると、優は絵を動かすのはママの仕事だと言う。なつは泣いてしまう。
(優)ママほんものだ!
(なつ)え…?
(優)ほんもののお馬さんがいるよ!ねえママ、これがほんものでしょ?
(なつが座りこむ)
(優)ほんもののお馬さんやっと見られたね、ママ
(なつ)優…どうしてこれが本物だと思ったの?動かないのに…
(優)だって…絵を動かすのはママのお仕事でしょ?
(なつが泣く)
(優)ママ泣かないで…ママ…
感想
優の「絵を動かすのはママのお仕事」という言葉で、なつもアニメーターを続ける決心ができるのかと思ったらそうでもなかったようです。これは坂場の嘘を本物のように見せることにつながっているのでしょうか。優は頭がいいから、なつがアニメーターを辞めようかと悩んでいることを知っていたのかもしれません。
靖枝と子どもたちはここを動かないと言う
天陽は退院が決まったというのは嘘で家族に会うために帰ってきたのだった。正治やタミは離農することに決めた。だが、靖枝はここから離れないと言う。子どもたちも自分が働くからここにいたいと言い、正治はこれが天陽の遺言だと言って自分も働くことに決めた。
(タミ)あの日は夜に突然病院から帰ってきてね…。退院が来週に決まったって…それで待っていられなくて、あの子は絵を描きに戻って来たって…
(正治)したけどそんな事実はなかったのさ
(なつ)えっ?
(正治)病院に確かめたら…来週退院だなんて言われていなかったんだわ
(剛男)うそだったんですか?
(正治)ええ
(富士子)どうしてそんな…
(タミ)あの子は分かったんだと思います。自分がもうダメなことを…
(正治)医者はもうダメだということをいつ告げようかと考えていたそうです
(タミ)それであの子は最後に家族に会いたくて…ここへ帰ってきてくれたんだと思います。あの体で自転車に乗って…家族のもとへ帰ってきたんでしょう…
(回想)
(道夫)父ちゃん!
(彩子)父ちゃん!
(天陽)道夫、彩子、元気にしてたか?ただいま
(道夫)お帰んなさい
(彩子)お帰んなさい
(正治)天陽は生活のために絵を売っていましたから、天陽は最後まで家族のために絵を残そうとしたのかもしれません
(剛男)あの…これからどうなさるおつもりですか?
(正治)あいつがいなくなっては…離農するしかないと考えてます
(剛男)離農ですか…
(タミ)陽平とも相談して、それしかないかと…
(陽平)靖枝ちゃん、道夫と彩子のことはね、天陽の絵を全部売れば当面の生活には困らないだろうって画廊の人が…
(靖枝)嫌です!私は絶対にここから動きませんから!
(陽平)靖枝ちゃん…
(靖枝)あの人の絵も絶対に売りません!嫌です…
(正治)したけどあんたどうやって…
(靖枝)お義父さん!お義母さん!あの人はここに帰ってきたんですよ!帰ってきたんです!家族と一緒にいるために陽ちゃんは自分の畑で亡くなったんです…私には陽ちゃんがあの日…自分の命をこの土地に…土に…命をまくために帰ってきたとしか思えません
(道夫)じいちゃん、僕がやる!母ちゃんを助けて僕が働くから!ここにいたいよ!
(彩子)私も働く!ここにいたい!
(タミ)そんな…昔の天陽みたいなこと…
(タミが泣く)
(正治)それならじいちゃんだって働くさ…
(陽平)父さん
(正治)この家族の言葉が…きっとあいつの遺言なんだろう
(靖枝)はい…
(優がなつの手を握る)
感想
この家族で心配なのは二人の子どものことですね。それよりも天陽のことを考える靖枝の言葉には迫力があって感動しました。芸術家は亡くなってから価値が上がることもあるし、今売るよりももう少したってからの方が、特に遺作となった馬の絵は高く売れるかもしれません。天陽が子どものときと同じように子どもたちが農業をやりたいと言いましたが、正治とタミはあのときも離農しようとしてたし、あきらめが早過ぎる夫婦。
靖枝が畑で泰樹と会う
陽平はなつに天陽の絵を見せながら、絵を描くことは狩りのようなものだという天陽の話を教えた。靖枝は天陽が死んだ畑に一人で行き、土に横たわった。そこに泰樹が来る。天陽がここで生きていることを忘れなければ天陽はいつまでも生きていられると言った。
(なつと陽平がアトリエに来る)
(なつ)陽平さん…
(陽平)好きなだけあいつの絵を見てやってくれ。こんなふうに…あいつはずっとここにいたんだよな。ここはあいつそのものだ。絵を描いて売ることも、あいつは自然なことだと言ってたよ
(なつ)自然…?
(回想)
(天陽)なあ兄ちゃん
(陽平)うん?
(天陽)こうやって売るために絵を描くことだって狩りみたいなもんだよな
(陽平)狩り?
(天陽)家族のために狩りをしてると思えばそれも自然なことだろ
(陽平)じゃあなっちゃん俺は向こうにいるから
(なつ)はい…ありがとうございます
(子どもたちが輪投げをして遊ぶ)
(彩子)優ちゃん頑張れ!
(道夫の投げた輪が入る)
(彩子)おっすごい!よいしょ
(正治)お~優ちゃん頑張れ
(靖枝は一人で畑に来て土に横たわる)
(泰樹が来る)
(靖枝は急いで起きる)
(泰樹)天陽に会いに来た。天陽はここにおる…そのことをあんたが忘れなければ天陽はいつまでも生きていられるべ
(靖枝)はい…
(泰樹)わしの中にも天陽はおる…
(靖枝が深々とおじぎをする)
感想
天陽も最後になって絵を描くことへの考え方が変わっていたようです。でも、自然のままに生きることを大事にした人生でしたね。靖枝が少し気が狂ったような行動に出ました。これはこれでリアルな気がしました。ばったり出くわした泰樹もびっくりしたことでしょう。まだ家族は立ち直れないだろうけど、小さい子どもが明るく遊んでいるのが救いだと思いました。
絵の天陽がなつの悩みを解決する
天陽が描いた自画像がなつに話しかけた。アニメーターを辞めるか悩んでいるなつに、優が答えだと言った。なつを動かしているのは優で、優のために狩りをすればいいだけだと天陽は言い、これからも頑張れと言う。なつが握手しようとすると天陽は消えた。
(アトリエでなつが天陽の絵と会話する)
(天陽)どうしたんだよ?なっちゃん
(なつ)どうしたはそっちでしょや…
(天陽)アニメーターを辞めたいって悩んでるのか?
(なつ)うん…
(天陽)それなら答えはもう出てるだろう
(なつ)また天陽君の答えを教えてよ
(天陽)優ちゃんが君の答えだろ?今は
(なつ)優が…?
(天陽)絵を動かすのが君の仕事だって優ちゃんに言われたんだろ?それで十分でないかい。だって今のなっちゃんを動かしてるのは優ちゃんだろ?したらなっちゃんは優ちゃんのために狩りをすればいいだけだべさ
(なつ)狩りを?
(天陽)なっちゃんはここを旅立ったあの日からずっと…俺との約束を守ってくれたべさ
(回想)
(天陽)なっちゃん…どこにいたって俺となっちゃんは何もない広いキャンバスの中でつながっていられる。頑張れ!頑張ってこい、なっちゃん
(天陽)これからも頑張れ…なっちゃん
(天陽が手を出し、なつが握手しようとすると天陽が消える)
(なつ)天陽君…ありがとう…ありがとう…天陽君
なつよ…まだ何も終わってはいなかったな
(なつ)うん…
感想
天陽が変に笑うでもなくしっかりした表情でアドバイスするのが感動的でした。これからもなつが絵を描くことで天陽とつながっているということですね。これでなつも辞めるわけには行かなくなりました。なつが夏休みを取ると言っていたとき、天陽が死ぬ前に二人の最後の会話があるだろうと思ってたのですが、その前に死んでしまいました。でも、こうやって死んでから話した方が感動的な演出だったような気がします。
今日の名シーン
天陽が現れてなつにアドバイスしたシーン。
今日の名台詞
「嫌です!私は絶対にここから動きませんから!あの人の絵も絶対に売りません!嫌です…お義父さん!お義母さん!あの人はここに帰ってきたんですよ!帰ってきたんです!家族と一緒にいるために陽ちゃんは自分の畑で亡くなったんです…私には陽ちゃんがあの日…自分の命をこの土地に…土に…命をまくために帰ってきたとしか思えません」
離農する考えの正治とタミに靖枝が言った言葉。
「絵を動かすのが君の仕事だって優ちゃんに言われたんだろ?それで十分でないかい。だって今のなっちゃんを動かしてるのは優ちゃんだろ?したらなっちゃんは優ちゃんのために狩りをすればいいだけだべさ」
アニメーションを辞めるべきか迷うなつに天陽が言った言葉。
次回の見どころ
天陽とのお別れが終わり、またなつは東京に戻ってアニメーターをやるのでしょう。
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