なつぞら第111話のあらすじと感想(2019年8月7日放送)
なつぞら第111話のあらすじと感想(2019年8月7日放送)
第18週「なつよ、開拓者の郷へ」の第111話。
なつ(広瀬すず)が帰省中の十勝では剛男(藤木直人)達が勤める農協の工場新設を巡り、建設反対派と激しい議論になる。そんな中、菊介(音尾琢真)が思いを語り出す。
第111話の主な登場人物
- 奥原なつ(広瀬すず)…ヒロイン
- 柴田泰樹(草刈正雄)…頑固じいさん
- 柴田剛男(藤木直人)…富士子の夫
- 柴田照男(清原 翔)…剛男と富士子の長男
- 柴田夕見子(福地桃子)…剛男と富士子の長女
- 山田天陽(吉沢 亮)…絵を描くなつの友人
- 山田正治(戸次重幸)…天陽の父
- 門倉良子(富田望生)…十勝農業高校のなつの友達
- 門倉努(板橋駿谷)…十勝農業の番長
- 戸村悠吉(小林 隆)…柴田家の酪農の従業員
- 戸村菊介(音尾琢真)…悠吉の息子
- 佐々岡信哉(工藤阿須加)…なつの幼
- 坂場一久(中川大志)…東洋動画の監督見習い
- 田辺政人(宇梶剛士)…音問別農協の組合長
なつぞら第111話のあらすじ
農協の組合長会議には多くの酪農家たちも集まった。その中でなつは天陽と会い、坂場と結婚することを伝えた。
農協の組合長会議では工場設置届の提出に反対者もいたが、菊介の酪農家の誇りや開拓の話っから「工場を作れ」の合唱となり、設置届は提出されることになった。
田辺組合長が支庁長に工場設置届を提出し、十勝の酪農王国への願いを潰さないで欲しいと伝えた。工場設置への妨害に対して、酪農家たちも声をあげる。
それに対して、支庁長の大清水は、自分が必ず十勝を酪農王国にすると宣言し、酪農家たちから拍手を浴びた。
なつを田辺組合長が歓迎する
農協では午前中に組合長会議で決議して届を出さなければいけなかった。そこになつと坂場を夕見子が連れてきた。以前、農協が牛乳を一手に引き受けてメーカーに販売する時に泰樹を説得したなつがこのタイミングに来たことを田辺は天の恵みだと喜んだ。
(剛男)遅くとも11時までにここを出なくてはなりません。それまでに決議する必要があります
(田辺)分かった。これで十勝の農協が更に一致団結すれば今度のことは幸いでないか
(剛男)そうなればいいんですが…
(タ見子)失礼します。組合長なつを連れてきました
(田辺)おお
(なつ)失礼します
(田辺)なつさん!
(なつ)田辺さんお久しぶりです
(田辺)いやよく帰ってきてくれたわ、ハハ…今まさになつさんがこのタイミングで十勝に帰ってきてくれたことはきっと天の恵みだ
(なつ)えっ?!
(田辺)昔なつさんがいてくれたおかげで農協が農家から牛乳を集めてメーカーに売る共同販売を実現することができたんです
(なつ)いえ、私がいたからなんてとんでもないです!
(夕見子)なつが演劇をやって、うちのじいちゃんを説得したからでしょ
(坂場)演劇で?
(田辺)そうなんです。あれがなければ今度の工場新設もありえなかった
(なつ)田辺さんはあの時からそれを見据えていたんですね
(田辺)うん、だから私はなつさんになまら感謝してる
(夕見子)それが今日、実現するか潰されるか決まるんだわ
(坂場)実現させましょう!!
(田辺)おつ頼もしいな、なつさんの婚約者は
(なつ)組合が好きなんです
感想
なつが泰樹を説得した「白蛇伝説」の演劇がなつかしいです。その劇の後に泰樹は柴田牧場の牛乳も農協に預けることを決めました。坂場はたしか東洋動画では労働組合をやっていました。大きなものと戦うとか、そういうのが好きな人なんだと思います。農協にまで坂場がついてくる必要があるのか?とも思いますけど。いきなり組合長の右腕みたいになっている夕見子ですが、十勝から北大に入学した夕見子は新聞にも載りましたから、この時代はかなり優秀な職員だったんでしょうね。
結婚を決めたなつが天陽と会う
なつは組合長会議に集まった良子と門倉、それから天陽と靖枝、正治にも会う。天陽はなつの結婚のことを知り、おめでとうと伝える。
(良子)なっちゃん!
(なつ)あっよっちゃん!!
(門倉)奥原も来たのか
(なつ)うん、うちのじいちゃんたちも来てる
(良子)倉田先生も授業がなければ来たがってたわ
(天陽)なっちゃん
(なつ)天陽君…
(天陽)なっちゃん、帰ってきてたのか
(なつ)うん
(靖枝)こんにちは
(なつ)あっ、こんにちは。ご無沙汰してます
(門倉)あっ天陽大丈夫だ
(良子が門倉の頭をたたく)
(門倉)あっいや大丈夫って話じゃないけども、奥原も今度結婚するらしい
(天陽)えっ?
(坂場)あっ坂場と申します。お兄さんとはいつも仕事していました
(天陽)あっそうですか…なっちゃんおめでとう
(なつ)ありがとう
(靖枝)おめでとうございます
(なつ)ありがとうございます
(正治)天陽
(なつ)おじさん
(正治)なっちゃんかい!
(天陽)なっちゃん結婚で帰ってきたらしい
(正治)え…そうかい
(なつ)いやまあそうすぐってわけじゃないですけど
(正治)ハハ…おめでとう。あっいや…したけど今は行かないばなんないわ
(なつ)あ…そうだ。今はそれどころではないわ
(門倉)行くべ、行くべ
感想
天陽がなつの結婚を知らなかったということは、もうさすがになつが天陽に手紙を書くことはなくなったんですね。陽平も知らせてなかったのは、何か気を使ったんでしょうか。天陽の奥さんの靖枝は天陽の子どもをおんぶしていました。タミが来ていないなら家で赤ちゃんを見ていればいいのに…。門倉の「大丈夫だ」は意味不明でしたが、その後の良子が門倉の頭を叩くあたりは、十勝農業高校で門倉と会って怖がっていた良子とは違っていましたね。結婚すると女性は強くなるようです。
組合長会議で全員が設置届の提出に賛成する
農民たちも見守る中、組合長会議で採決を取ったが、組合長の中には無謀なことで失敗することを不安に思うものもいた。そこで菊介が坂場の牛飼いの誇りという話を思い出して声をあげた。それに賛成したほかの農民も「工場を作れ」と言い、組合長たちも全員賛成した。
工場設置届を提出するため十勝の各農協組合長が決議に集まりました
(剛男)これより会議を始めます。まずは音問別組合長、そしてここにお集まり頂いた
十勝地区農協組合長会の会長でもある田辺政人より発言させて頂きます
(田辺)皆さん今日、緊急にお集まり頂いた理由について、ご理解頂いてることと思いますが、計画中の十勝協同乳業を私は何としても実現したい。しかしそれには今日の午前中に工場設置届を出す必要が生じました
そうしなければこの計画は国に潰されるでしょう。直ちに届け出を出すことに皆さんに同意して頂きたいのです
(剛男)これはもちろん満場一致での同意がなければできません。時間は切迫しております。同意して頂ける組合長は挙手願います
(手を挙げない組合長がいてざわつく)
(剛男)では反対の方ご意見を
(出席した組合長)田辺さんそれはつまり国が我々のやろうとしてることは無謀だと判断したからでしょう?
(田辺)無謀なんかでありません!
(出席者)したけど、これ以上乳業メーカーを敵に回して、それでもしその工場が失敗した時は十勝の酪農民はますます苦境に立たされるんでないですか?
(田辺)失敗したら?失敗などせん!
(剛男)我々は一般の乳業メーカーを締め出そうとしてるわけではありません。健全な自由競争することで共存共栄を図ろうとしてるだけです
(出席者)したけど実際不安がってる酪農民だってたくさんいるんだ
(夕見子)なして分からないんですか。この工場はそういう酪農民が安心して暮らすために酪農民の誇りをかけて造ろうとしてるんでないですか!
(剛男)夕見子…
(田辺)そのとおりです。乳業だけが栄え酪農が滅ぶような社会の仕組みを変えるためにはどうしても協同組合で造る農民の工場が必要なんです。これは、私のいや十勝の使命だ!
(菊介)その工場はほかの乳業メーカーよりもうまいバターが作れるんだべ?
(悠吉)菊介…
(菊介)俺らがもっと俺らの手でおいしいバターを作ろうとしてるだけだべさ?
(田辺)そうです
(菊介)したら、なして迷うことがあるんだ…俺らの手で人に喜んでもらうことをするのに、なして迷うことがあるんだ!!ここにいる人らはほとんどが開拓者の2世か3世だべ?おやじらのように荒れ地を耕して開拓した誇りは俺らにはないかも分からんけど、俺らにだって開拓できることはまだまだあるはずだべさ!俺は学もないただの牛飼いだけど、俺らの搾った牛乳が、人に感動を与えるようなものになるならこったらうれしいことはないもな。どうかその工場を俺らに造って下さい。俺らに牛飼いの喜びを作らせて下さい
(天陽)賛成!工場を造れ!
(門倉)おう!俺たちの工場を造れ!
(良子)工場を造れ!
(照男)工場を造れ!
(正治)私も菊介さんに賛成だ!工場を造れ!
(泰樹)工場を造れ!
(悠吉)工場を造れ!
(なつ)工場を造れ!
(坂場)工場を造れ!
(酪農民たち)工場を造れ、工場を造れ、工場を造れ…
(剛男)分かった。分かりました。それではもう一度、今度は全員に決を採ります。工場設置届を出すことに賛成の方は挙手を願います
(酪農民たち)はい!
(全員が手を挙げる)
(夕見子)よし!
それではこれより直ちに
(田辺)ありがとうございます
(剛男)それではこれから直ちに工場設置届を提出しに参ります
(拍手)
(出席者)田辺さん我々組合長会も一緒に行きましょう。農林省や道庁に対する抗議を込めて
(田辺)それはすばらしいアイデアだ!是非みんなで一緒に行きましょう
(正治)菊介さん、我々も一緒に行きましょう
(菊介)えっ?
(正治)我々農民も直接抗議に行くんですよ!
(菊介)あんたなしてそんなに張り切ってんだ?
(天陽)おやじも俺も菊介さんと同じ柴田牧場の仲間ですから
(菊介)ああ…
(照男)みんな菊介さんに感動したんだべさ
(菊介)こっぱずかしいことを…何でしゃべったのか自分でも分かんねえ
(なつ)行こう、菊介さん。私も行く
(菊介)なっちゃん…
(坂場)僕もお供します
(菊介)お前のせいだ
(坂場)えっ?
(回想)(坂場)牛飼いをすることで人に喜びを与えることができるからこそ、牛飼いに誇りを持てるんじゃありませんか?
(菊介)こうなったら最後まで行くべか
(門倉)よ~し全員で殴り込みだ!
(良子)違うべさ。百姓一揆だべ!
(夕見子)よし行くど!
(門倉)おおっ
(みんなが出ていく)
(悠吉)おやっさん、もうわしらの出る幕でないですね
(泰樹)うん…
感想
菊介は坂場の話がわからないと言いながらも分かっていたんですね。それとも、この場所で改めて坂場の言っていたことが理解できたのかもしれません。菊介が言ったことは、坂場が言っても説得力はないけど、開拓者の二世として酪農で暮らしている菊介が言ったからこそ説得力が増しました。酪農家を会議に呼んだ夕見子の作戦は成功だったようです。最後の悠吉と泰樹のシーンはせつないものがありました。
工場設置届を提出する
庁舎になつたちがやってきた。そこには記者として信哉も来ていた。田辺組合長は酪農家の代表として工場設置届を十勝支庁長に提出した。工場設置を妨害したことを酪農家たちが非難するが支庁長は、必ず十勝を酪農王国にすると宣言し、みんなが拍手する。
(なつ)えっ、新聞やテレビ?
(夕見子)昨日私が知らせといたのさ。ほらなつあそこ
(なつ)あっ…信さん!
(信哉がなつに気づく)
(剛男)じゃ行きましょう
(田辺)うん
(ノック)
(大清水)はい
(田辺)失礼します。
(支庁長室に入る)
(田辺)十勝地区農協組合長会、会長の田辺政人です
(大清水)十勝支庁長、大清水洋です
(田辺)支庁長じきじきに迎えて下さり、感謝しております
(大清水)ここまで騒ぎを大きくされては、リーダーである私が矢面に立つしかないでしょう
(剛男)これは工場設置届です。どうかお受け取り下さい
(大清水)確かに受け取りました
(田辺)支庁長、あなたも十勝の酪農が、いや北海道の酪農が今どんなに苦しい状況にあるかそれをよく分かっているはずです。十勝を酪農王国にしたいという我々の願いをどうか潰さないで頂きたい!
(大清水)潰すなんてそんな一人聞きの悪いこと言わないで下さい!
(剛男)それなら今回のやり方はな何ですか!
(夕見子)そうだ!
(一同)そうだ!
(なつ)十勝の酪農を守れ!
(一同)十勝の酪農を守れ!
(正治)北海道の牛乳を守れ!
(一同)北海道の牛乳を守れ!
(菊介)それでもあんたは道産子か!
(一同)道産子か!
(大清水)私だって道産子だわ!何を言ってんだ!この十勝を北海道を思う気持ちはあなた方にも負けない!この大清水が必ず十勝を酪農王国にしてみせます!そのためにも皆さん、どうか頑張って下さい!
(拍手)
(田辺)どうもありがとうございます!
(大清水と田辺が握手する)
(田辺組合長が倒れる)
(剛男)組合長
(夕見子)組合長
(なつ)田辺さん!
(田辺)大丈夫だ…何でもない…
(拍手)
なつよ、十勝にとって今日は歴史的な日になったな
感想
信哉はまだ北海道で記者をやっていたようです。東京に戻れる日は来るのでしょうか。天陽の父親の正治が最後に菊介と一緒に支庁長の隣に行って拍手していました。声もあげたしけっこう積極的なところがあるなと思いました。これぐらいの勢いが昔からあったら、子どもの頃の天陽も苦労しなかったし、高校にも行けたのにと思いました。みんなで声をあげるところ、菊介の「道産子か」で一瞬止まりそうでしたが、続いてよかった。
今日の名シーン
菊介が坂場の話をもとにしながらバター工場の建設の必要性を力説したシーン。
今日の名台詞
「なして迷うことがあるんだ…俺らの手で人に喜んでもらうことをするのに、なして迷うことがあるんだ!!ここにいる人らはほとんどが開拓者の2世か3世だべ?おやじらのように荒れ地を耕して開拓した誇りは俺らにはないかも分からんけど、俺らにだって開拓できることはまだまだあるはずだべさ!俺は学もないただの牛飼いだけど、俺らの搾った牛乳が、人に感動を与えるようなものになるならこったらうれしいことはないもな。どうかその工場を俺らに造って下さい。俺らに牛飼いの喜びを作らせて下さい」
組合長会議で工場を作るべきだと訴えた菊介の言葉。
次回の見どころ
田辺組合長の健康が心配です。これから何かありそうな気もします。 天陽となつもたぶんこれだけでは終わらずに、また会話がありそうですよね。
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