なつぞら第37話のあらすじと感想(2019年5月13日放送)
5月13日のなつぞら第37話のあらすじと感想です。
第7週「なつよ、今が決断のとき」の第37話。
天陽(吉沢亮)に会いに行く途中、吹雪で立ち往生し、倒れたなつ(広瀬すず)。気を失ったなつを助けたのは、人里離れた森の奥でひっそりと暮らす親子だった…。
第37話の主な登場人物
- 奥原なつ(広瀬すず)…ヒロイン
- 柴田泰樹(草刈正雄)…頑固じいさん
- 柴田富士子(松嶋菜々子)…泰樹の娘
- 柴田剛男(藤木直人)…富士子の夫
- 柴田照男(清原 翔)…剛男と富士子の長男
- 山田天陽(吉沢 亮)…絵を描くなつの友人
- 倉田隆一(柄本佑)…演劇部の顧問
- 戸村悠吉(小林 隆)…柴田家の酪農の従業員
- 戸村菊介(音尾琢真)…悠吉の息子
- 阿川弥市郎(中原丈雄)…十勝の森で民芸品を作る
- 阿川砂良(北乃きい)…弥市郎の娘
なつぞら第37話のあらすじ
雪の中で倒れたなつを助けたのは深い森の中で暮らす弥市郎と娘の砂良だった。なつは吹雪がやまないため、帰ることをあきらめる。
演劇部の倉田先生が話を聞きに来たので、弥市郎と砂良はなつが芝居をやったことを知っていた。なつはオショロコマを食べ、砂良が白蛇伝説のモデルだったと気づく。
砂良の母親は空襲で死んだ。弥市郎は東京で教師をしていたが終戦後に北海道に来て、木彫りの土産物を売って暮らしていた。
なつは戦争への怒りや悲しみをどうしたらいいのかと弥市郎に聞く。弥市郎は自分の魂と向き合うしかなく、捨てずに込めるしかないと答える。
翌日の早朝、なつは雪の森の中を帰る。途中で朝日を見て涙を流した。柴田家では天陽がなつを訪ねてきて、なつの行方がわからないことに気づく。照男がなつに天陽の家に行けと言った責任を感じで捜しに行こうとしたが、そこになつが帰ってきた。
なつは弥市郎と砂良の家で目を覚ました
雪の中で倒れてしまったなつが目を覚ますと、そこは阿川弥市郎の家だった。弥市郎の娘の砂良がなつを助けたのだった。弥市郎と砂良はなつが十勝農業高校の演劇部で芝居をしたのを見ていた。演劇部の顧問の倉田先生が芝居を作るために弥市郎たちに話を聞きに来ていた。
(物音)
ここはどこなんですか?
砂良があんたを見つけて助けたんだ
サラ?
娘だ
あの…ここはおじさんの家ですか?
ああ、森の奥にある
あっ、俺は阿川弥市郎だ
私は奥原なつといいます、柴田牧場に住んでます
あっ今何時ですか!?
(砂良がなつの時計を渡す)
これかい?
あ、すいません、もう夜中なんですね、早く帰らんとみんなが心配します
外はまだ風がやまん、この闇夜に動くのは無理だ
したけど…
死にたきゃ帰れ
みんなが私を捜してるかもしれないし…
大丈夫よ、あんたが外にいると思ってるんなら捜す方はとっくに諦めてるさ
えっ?
今頃は死んだと思ってる、明日の朝生きて帰ればいいだけよ
そうかもしれん…
私友達のところに行こうとしてたんです
だから家では今頃、友達のところにいると思ってるかもしれません、そんでその友達はもう今日は来ないだけだと思ってるかも、えっ、だったら私もし死んでても誰にも気付かれなかったってことですか?
あなた芝居してるでしょう?
芝居なんかしてません!本当のこと言ってます
そじゃなくて、農業高校の演劇部で
えっ?
倉田先生の生徒でしょ?
えっ知ってるんですか?倉田先生を?
よ~くここへ来て俺らの話をしつこく聞きたがっていたからな
ああ、あの先生いろんな人の話を聞きたがるんです
(回想)お前の思いじいちゃんに響かせる
ハハハ…見たぞあんたの芝居
あ~…
倉田先生がどうしても見てくれって言うから
そなんですか
今日泣いてたべさ?歩きながら
それ見てたんだわ、もうじき吹雪になるのにのんきに泣きながら歩いてる人がいるな、大丈夫かなって見てたらあんただった
のんきに泣いてるつもりはなかったんだけど…それが命取りになってお二人にご迷惑をおかけしたんですね、すいません
あんたしっかりしているのか、子どもなのか分かんないね
あっはい、多分しっかりした子どもなんです
自分で言うか、ハハハ
ハハハ…
感想
台本を作るときに悩んでいた倉田先生。白蛇伝説の話はこの家から生まれたみたいですね。弥市郎の顔を見た瞬間、怖くて無口なタイプかと思ったら、けっこうよくしゃべるしいい人だった。それにしても電話がない時代って不便だなと思いました。
なつは天陽の家に行ったと思っている剛男と富士子
富士子と剛男は、なつが天陽の家に行ったまま吹雪になり帰ってこないと思っていた。照男となつの結婚の話があったが、それでも家族は変わらないと富士子は言う。
なつは本当に天陽君ところに無事着いたんだろうか?
そんな…おっかないこと言わないでよ
あっごめん、今頃天陽君とどんな話をしてるんだろう
本当に照男の気持ちはそれでよかったのかな
(回想)
(照男)じいちゃん俺はダメだった、なつはやっぱり妹にしか思えないよ
なつのことも真剣に考えてあの子が出した答えなんだから、きっと何も変わってない、私たちは何も変わってないはずだわ
感想
照男の本当の気持ちはどうだったのかはよくわかりませんよね。本当はなつのことを好きだったけど、好きだからこそなつのことを思って結婚しないという選択をしたんでしょうか。こうなると、照男がもしほかの結婚相手を連れてきたときに剛男と富士子は反対しずらい気もする。
オショロコマは本当においしかった
なつは弥市郎が作っている民芸品に興味を示す。帯広で土産物して売っていると弥市郎は言う。弥市郎は東京で教師をしていたが、終戦後に北海道に移住してきた。砂良が魚のオショロコマをなつに勧める。倉田先生が書いた白蛇伝説の話と重なり、砂良が白蛇の化身だったのだと気づいた。
これはどうするんですか?
もちろん売るんだ
ここに買いに来る人がいるんですか?
ここに来るのは本物の熊か雪女ぐらいだべ
私が雪女ですか?
雪女というよりは雪ん子だべ
子どもですいません
しっかりした子どもな、ハハハ
帯広の土産物屋に持っていくんだわ
お土産か…
土産は生活のためだけどそうじゃないのも作ってるわ
弥市郎さんは芸術家なんですね
昔は東京で教師をしてたんだ
学校の先生だったんですか?
終戦後にこっちに来て開拓はせずに森に入って、こんな生活を始めた
先生は辞めたんですか?
さんざん子どもたちに軍国主義をたたき込んできたからな、続ける気にはなれんかった
魚焼けたよ、食べない?今日は湖にこれを取りに行ってその帰りにあんたを見つけたのよ
もしかしてその魚はオショロコマですか?倉田先生の芝居に出てきた!
そうオショロコマ
それじゃあなたが…砂良さんが、白蛇の化身だったんですね!
は?
きっと倉田先生はあなたをモデルにしたんです、白蛇の化身を、だから、助けてくれたんですね
何でもいいから食べれば?
ありがとうございます
んっ本当においしい!オショロコマ
感想
オショロコマは本当にいる魚だったんですね。そしておいしいんですね。倉田先生は農協のこともちゃんと取材をしていたし、魂を込めたいい台本だったのに番長の門倉のFFJの歌のせいで地区大会で敗退だったのは本当に残念でなりません。
戦争の怒りや悲しみをどうするのか
弥市郎はなつと同じように砂良の母親も空襲で死んだことを話す。戦争に対する怒りや悲しみはどうしたら消えるのかとなつは弥市郎に聞いた。弥市郎は消さずに魂を込めると言い、倉田先生の演劇もそうだと言った。
砂良の母親も空襲で死んだんだ
えっ?
俺たちもあんたと同じだ、空襲で大事な人を失って北海道に来た、だから倉田先生はあんたの芝居を俺たちに見せたかったんじゃねえのかな
おじさんは戦争を恨んでますか?
もちろん今は恨んでる、この子の母親を思い出す度、怒りがこみあげてくる、助けてあげられんかった自分に対する怒りもな
どしたらいいんですか?そういう怒りや悲しみはどしたら消えるんですか?
自分の魂と向き合うしかないべな
魂…?
消さずにそれを込めるんだ
魂を込める?
そういう怒りや悲しみから新たな絶望を生まないために俺はこうやってこの木の中に閉じ込めてる、それを自分の魂に変えるのさ、倉田先生だってきっとそうだ、平和を祈って魂込めてああいう芝居を作ったんだ
はい…
これは何ですか?
分からん
木の魂、木魂(こだま)としか言いようがねえべな、ハハハ
コダマか…
感想
天陽も東京から北海道に来ているけど、両親がいるし、なつと同じような境遇(親を失って北海道に移住)の人ってずっとなつの周りにはいなかったんですよね。だから、はじめて気持ちを分かり合える人が現れたということだと思います。ずっと、戦争への怒りや悲しみをどうしたらいいのかとなつは抱えていたのかもしれません。魂を込めるというのが、これからアニーメーションの制作につながるのでしょうか。
なつ、朝日を見て涙を流す
早朝、なつは弥市郎にお礼を言って帰る。森を抜けると、朝日が昇り、その美しい光景を見たなつは涙を流す。
帰るのか?
すいません早く帰らんとみんなが心配するんで
目の前の森をまっすぐ行けばいいだけだ気を付けてな
はい、本当にありがとうございました
(森を歩いていくと朝日が昇る)
なつよその目に映るもの全てに魂を込めよ
感想
自然を見て泣けるって経験ないんですけど、この場面はなつのいろいろな感情が重なったというよりも、ただただ自然とか朝日の美しさに感動したように見えました。弥市郎の話を聞いて、物の見え方が変わったという感じでしょうか。魂を込めたのか。
天陽の家になつは行っていなかったと知る家族
天陽が柴田牧場にやってきてなつがいないかと聞いた。天陽の家に行っていると思っていた家族はなつの行方がわからないことに気づく。なつに天陽の家に行けと言った照男は、取り乱すようになつを捜しに行こうとするが、天陽と菊介が押さえる。そこになつが帰ってきた。
おはようございます!
おはよう
あのなっちゃんいますか?
(照男がなつを捜しに行こうと走り出す)
照男!
俺のせいだ、俺が行けって言ったんだ!
待ちなさい!
あっ…ほら…!
(なつが帰ってくるの見える)
感想
とにかく無事に帰れてよかった。照男も瞬間的な後悔だけで終わってよかった。なつが行方不明になって、もう少し今週あたりはなつが見つからない状態を引っ張るのかなと思ったけど、わりと早めに見つかりました。弥市郎と砂良がこれで見納めだと寂しい気もします。
今日の名シーン
なつが弥市郎の家から帰る森の途中で朝日が昇るのを見て泣いてしまう場面。本当にきれいな風景でした。その美しさにさっそく自分の魂を込めたのでしょう。
今日の名台詞
「自分の魂と向き合うしかないべな。消さずにそれを込めるんだ。そういう怒りや悲しみから新たな絶望を生まないために俺はこうやってこの木の中に閉じ込めてる、それを自分の魂に変えるのさ」
なつが弥市郎に戦争に対する怒りや悲しみはどうしたら消えるのかと聞いたときの答え。逃げようとしないで向き合うことなんですね。
次回の見どころ
なつが見えたところで終わったので、みんなで安心するんでしょうけど、弥市郎の話を聞いたなつが動き出すような気がしますね。明日の放送が楽しみです!
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません