【なつぞら】門倉努(板橋駿谷さん)の演劇部での失敗や告白まで出演シーンをまとめました

2019-07-14

なつぞらに登場した門倉努を知っていますか?

そうです。なつや雪次郎が通った十勝農業高校の番長で、演劇部でも活躍した門倉努です。

初登場したとき、あまりのインパクトの強さがあったので、記事に書いたんですよね。

なつぞらの番長、門倉努役の板橋駿谷さん初登場の演技に注目!

でも、その後も番長門倉の活躍には目を見張るものがありました。そんなに出演したシーンが多いわけではありません。なつの成長において重要な役だとも思えません。

それなのに門倉はかなり大きな爪痕を「なつぞら」というドラマに残しました。

そして、何よりすごいのが、それが一度ではなかったこと。出演するたびに私たちの心に残る名シーンとなったのです。ほとんどが笑いとともにです。

それでは、そんな門倉努の主演シーンを振り返りたいと思います。

番長の門倉となつの出会い

門倉はある日の放課後、なつ、雪次郎、良子の3人を呼び出します。どうも話を聞いていると、なつが演劇部に入ったことが気に入らなかったようですね。

待っていた門倉は木刀を削りながら待っていました。とにかく門倉は番長であって、怖がられる存在。雪次郎や良子は恐れていました。なつはというと、そうではなく、門倉に言い返します。

第19話の門倉が最初に登場したシーンを振り返ってみます。

(門倉)お前らはもう行っていい

(一年生)失礼します

(良子)あなたは農業科の門倉努さんよね?

(雪次郎)あの~何でしょうか?

(門倉)演劇部に入ったそうじゃねえか

(雪次郎)あっ、はい!

(門倉)おめえに聞いてんじゃねえ!

(良子)あっ、私はまだ…

(門倉)お前にも聞いてねえ。もう一人は?どうなんだよ

(なつ)それがあんたに関係あるんですか?

(雪次郎)おい

(良子)なっちゃん

(門倉)女を入れていいと思ってんのか?

(なつ)はい?ダメなの?

(演劇部)おめえに聞いてんだ演劇部!

(雪次郎)ああ、あの僕じゃなくて倉田先生が

(門倉)いいのかって聞いてんだよ!

(なつ)ダメなのかって聞いてんのさ!

(門倉)あ?

(なつ)女が演劇をやってはダメなんですか?

(門倉)農業高校がナメられんだろうが

(なつ)誰にナメられるんですか?

(門倉)そりゃ世間様にだ!

(なつ)世間様ってあんたは何様ですか?

(雪次郎)なっちゃん!

(良子)この人は熊とサケを取り合って勝ったって伝説がある人だよ

(なつ)だからって敬語使う必要ないしょ。同級生なんだから

(門倉)おめえらこの学校何しに入った?演劇なんて人前で抱き合ったりすんだろ!

(なつ)やらしい…そんなこと想像してんだ、う~わ

(門倉)あっ…おめえらFFJの精神はあんのか!?

(なつ)あるわよ!

(門倉)FFJの意味を言ってみれ!

(なつ)日本学校のフューチャー・ファーマースオブ・ジャパン!

我々は日本学校農業クラブの一員です!

(門倉)斉唱!そ~れ!

みのる稲穂に富士と鳩

愛と平和を表した

旗はみどりの風に鳴る

土にとりくむ若人の

意気と熱とがもりあげた

エフ エフ ジェイ

エフ エフ ジェイ

我らの誇り

(門倉)あ~い!

(雪次郎)あ~い!

(良子)あ~い!

(なつ)あ~い!

(門倉)よし!

これがなつとの出会いでした。このとき、門倉はなつと目が合うとすぐにそらします。なつのことが好きなんだろうと思わせます。

良子が言った「この人は熊とサケを取り合って勝ったって伝説がある人だよ」というセリフも門倉の人物像を伝える重要な言葉でしたね。

そして、そのまま門倉は良子と一緒に、演劇部に入部したのでした。

(なつ)先生、私のほかにも手伝いたいという人を連れてきました

(倉田)えっ?

(なつ)どうぞ

(倉田)居村良子と門倉努か

(雪次郎)大道具でも何でもやってくれるそうです

(なつ)門倉君はこう見えて真面目な生徒です

(倉田)知ってるよ。そうか門倉よろしく頼む

(門倉)押忍!

ここで意外だったのは、門倉はまじめな生徒だと倉田先生も思っていたということですよね。こうして門倉は演劇部に入ります。その演劇部でもかなりの活躍を見せました。

なつぞら第19話のあらすじと感想(2019年4月22日放送)

ライバルの天陽と勝手に張り合う門倉

どうやらなつが好きみたいだというのがわかった門倉でしたが、さっそく天陽と張り合います。

天陽と言えば、国宝級のイケメンですが、その天陽が演劇部に絵を描くために来た時のことでした。第21話では良子とこんなことを話します。

(門倉)あれなら俺の勝ちだよな

(良子)えっ?何に勝ったんですか?

(門倉)男らしさよ

(良子)男らしいのといい男なのは別ですからね

(門倉)男らしい方がいいべや!

(良子)私はね

(門倉)おめえに聞いてねえ

(良子)聞いてたべさ

この会話を見たとき、どちらかと言えば、良子が門倉に気があるようにも見えたのでした。でも、門倉はなつが好きなのです。

門倉が天陽を意識したのはこの時だけではありません。なつが倉田先生に演技のダメ出しをされたときがありました。何度やってもやり直しという倉田先生。

その様子を門倉は心配そうに見ていました。でも、その時、声をあげたのは天陽でした。

(倉田)何が言いたいんだ?

(天陽)気持ちを作れとか魂を見せろと言われても分からないと言ってるんです

(なつ)天陽君…

(天陽)なっちゃんのままでいてはダメなんですか?ほかの魂を作らなくちゃダメなんですか?

(門倉)おい分かったようなこと言ってんじゃねえよ!

(倉田)彼はよく分かってる

(門倉)はっ?

天陽が芝居の稽古中に先生に意見をしたのです。このとき、倉田先生ではなく門倉が怒ります。おそらく、天陽にばかりいい格好はさせないといった気持ちなのでしょう。

ですが、倉田先生は天陽の言っていることが正しいと言いました。

なつぞら第21話のあらすじと感想(2019年4月24日放送)

なつぞら第22話のあらすじと感想(2019年4月25日放送)

門倉が村長役を奪う

でも、それで終わらないのが門倉です。倉田先生が、あとはお前たちでやれと言って行ってしまった後のこと。門倉が動きます。

いつの間にか、倉田先生が座っていたイスに門倉が座って監督のように練習を見ていました。演劇部の後輩、2年生の高木が村長役でセリフを言ったときのことです。

(高木)「しかしそれは向こうとて同じことじゃ」

(門倉)ダメだ!

(高木)えっ?

(門倉)高木!お前それでも村長か?貫禄が足りねえんだよ。もっと根性を見せろや!

(雪次郎)おいなした?

(なつ)高木君もう一回やりましょう

(高木)はい

(なつ)「そもそもその考え方が間違っていたんです」

(高木)「何が間違っていたのだペチカよ」

(なつ)「川下の村を敵と見なすことです。すぐに争うことです」

(門倉)「しかしそれは向こうとて同じことじゃ」

(なつ)「だから」

(良子)自分がやりたかっただけね

(なつ)「私にとって村人は…」

無理やり高木から村長役を奪うということを門倉はやってしまいました。そもそも配役は倉田先生が決めたものでした。倉田先生がいないことをいいことに門倉は勝手に役を変えたのです。

それに倉田先生が気づかないはずもありません。倉田先生が戻ると、門倉の村長に気づきます。

(門倉)よく言ったペチカよ。それでこそわしの娘じゃ!

(倉田)えっ?おいおいおいちょちょちょ、ちょっと待て。ちょっと待て。何で門倉が村長やってんだよ?

(門倉)ああ…あの。高木君がどうしても代わってくれと言うもので

(なつ)えっ?

(倉田)はっ?高木どこ行った?

(雪次郎)あの後ろ

(倉田)わっ!びっくりした!何お前そんなこと言ったのか?

(高木)あっ

(門倉)言ったべ?

(高木)はい

(倉田)なしてだ?

(高木)僕には門倉さんのような貫禄は出せないので門倉さんがやった方がいいと思います

(門倉)高木…困ったやつだ

(倉田)そうか。まあお前には来年もある次は頑張れ

(高木)はい

(倉田)よし

(門倉)おい俺たちにとっては最後の夏だ!今頑張るしかねえぞ!

(一同)よし!

(門倉)やるべ先生やるべ!

(雪次郎)何か番長やっぱりすげえな

(門倉)どっからやるべ?

(倉田)一回静かにしろ一回静かにしろ

(門倉)よし

(倉田)やる気は分かった

(良子)余計な人まで目覚めちゃったわ

高木にも無理やりのような形で、村長役は門倉の方がいいと言わせてしまいます。ほかの部員もすべてを見ていたにもかかわらず何も言えず。結局、倉田先生も認めました。

これで気をよくした門倉はがぜんやる気を出すのですが、そこには落とし穴が待っていました。

なつぞら第22話のあらすじと感想(2019年4月25日放送)

なつぞら第23話のあらすじと感想(2019年4月26日放送)

門倉は本番で緊張して大失敗

門倉は実は緊張するタイプだったのです。大会の本番でも村長を演じた門倉は、なんとセリフが飛んでしまいます。それを救ったのは高木だったのですが、その前に余計なことをしてしまいました。

(なつ)皆さん村長がたった今川下の村から戻ってきました

(一同)村長が!?

(雪次郎)戻ってこられたか!

(倉田)おい門倉!何してる?出番だ!早く行け!

(一同)はは~っ!

(雪次郎)村長!

(倉田)完全に飛んでんな台本台本

(なつが腕をふると門倉がFFJを歌い出す)

「みのる稲穂に富士と鳩」

「愛と平和を表した」

「旗はみどりの風に鳴る」

「士にとりくむ若人の」

「意気と熱とがもりあげた」

「エフエフジェイエフエフジェイ」

「われらの誇り」

(夕見子)何さこれ

(剛男)ここまで農業高校をアピールするのか

(高木)川下の村と話はついた!戦にはならん

(門倉)川下の村と話はついた!戦にはならん!

なんとか演劇はつながりましたが、途中でFFJを歌うということになってしまったのです。これは、その後のナレーションでもこう言われていました。

(内村)「誰も口にはしなかったけどあの歌が敗因ではないかと思います」

なつぞら第24話のあらすじと感想(2019年4月27日放送)

自分の失敗を気にしない門倉

門倉が大会本番で大きな失敗をしてしまったことは間違いありませんでした。それなのに門倉は何も気にしていない様子を見せます。

本番の演技が終わって楽屋に戻ってきたときの様子がこれです。

(一同)お疲れさまでした~!

(良子)気持ちいかった〜!

(なつ)緊張した…

(雪次郎)いや誰かほどじゃねえべさ、

(門倉)(口笛)

(倉田)まいろいろあったがこれが俺たちの演劇だ。うん、心からそう言えるだろう

(倉田)はいお疲れさん!

(一同)ありがとうございました!

終わったとき、失敗を悔やむこともなく、口笛を吹いていたのが門倉でした。

門倉はその後も勘違いをしたままでした。演劇で使った道具などを片付けながら、第25話でもこんなことを言っていました。

(門倉)俺たちは試合に負けて勝負に勝ったんだよな

(良子)え?あんたがそれ言うのかい?

なつぞら第24話のあらすじと感想(2019年4月27日放送)

なつぞら第25話のあらすじと感想(2019年4月29日放送)

いきなり門倉がなつに告白

門倉が演劇で大失敗したことも大きな出来事でしたが、それだけではないのです。さらになつに告白するということもやってくれます。

演劇が終わった次の日にこんなことがありました。

(門倉)おい奥原!

(なつ)えっ?

(門倉)俺はこの舞台が成功したら言うべと思ってたんだ

(なつ)何さ?

(門倉)言っていいか?

(なつ)どうぞ

(門倉)奥原!言うぞ

(なつ)どうぞ

(門倉)卒業したら俺の嫁になってくれ!答えはもちろん今すぐじゃなくていい、いつかそのうち気が向いたら

(なつ)ごめんなさい、それはできない

(良子)即答だったね

(雪次郎)番長舞台は決して成功してねえべよ

(門倉)うんそだな、それじゃしかたない、よし分かった!今のはきっぱり忘れてくれや!()うん男らしい

(門倉)よし!ハッ忘れた!ハハハ…あ~!あ~!

(なつ)番長!

(良子)追わないのが思いやりだわ

(なつ)ごめんね番長。だけどびっくりした~

なつが演劇部にいたころ、なつぞらを盛り上げたのは門倉だったと言えますよね。それとなつの友達の良子の存在も大きくて、門倉がやらかす、良子が突っ込むという1つのパターンがこの時期のなつぞらにはありました。

なつぞら第25話のあらすじと感想(2019年4月29日放送)

高校の卒業式の日、またしても告白

なつが演劇が終わってしまったので、それ以来、門倉が登場することはありませんでした。次に登場したのは、高校の卒業式の日です。

そこでまた告白したのが門倉でした。でも、相手はなつではありません。

「若い息吹を吹き入れる」

「エフエフジェイエフエフジェイ」

「われらの希望」

(倉田)何でこの歌が演劇部の歌になってんだ…

(雪次郎)倉田先生、本当にお世話んなりました!

(全員)ありがとうございました!

(倉田)いいか、お前らの魂の舞台の幕はこれから上がるんだ。北海道でも東京でも魂は一つ、それを目いっぱい育てろ!

(全員)はい

(倉田)よし、じゃあ、お前らあとは思い残すことはないな?

(全員)はい!

(門倉)良子~!

(良子)何!?

(倉田)門倉どした?

(門倉)卒業したら言うべと思ってたんだ

(なつ)えっ?

(門倉)居村良子~!俺の嫁になってくれ~!

(良子)ごめんなさい、それはできない

(門倉)何で、何でだ!?

(良子)何でって何でよ?私は断っちゃダメなのかい!

(門倉)俺は諦めねえぞ!

(雪次郎)番長、選ぶ範囲が狭すぎるぞ

(なつ)ダメ!よっちゃんは私のもん!

(良子)なっちゃ~ん!

(門倉)先生!

門倉は今度はなつの友達の良子に告白したのでした。気づいた人もいると思いますが、良子の言った「ごめんなさい、それはできない」は、前になつが告白されたときに即答した言葉です。

同じ断られ方をした門倉は泣いてしまい、倉田先生に慰められる。このシーンが門倉をなつぞらで見た最後でした。それ以降はなつも東京に行ってしまいました。

なつぞら第42話のあらすじと感想(201年5月18日放送)

門倉は卒業後も演劇をやっていた

正直、門倉はなつが好きだから演劇部に入ったのではないかと思っていたのですが、そうでもなかったようですね。第84話では天陽から卒業後の門倉の話が少しだけ出ました。

(天陽)あっ十勝農業高校の演劇部で一緒だった居村良子さんと門倉努がいるべ?

(なつ)うん、よっちゃんと番長?

(天陽)あの2人が今青年団で演劇やってんだわ

(なつ)へえ~本当?

久しぶりに北海道に帰ったなつが天陽と話したときでした。天陽はこの演劇で奥さんの靖枝と出会ったのでした。このときは、門倉は告白しなかったんですかね。

まだ良子とも接点があるようでしから、二人には幸せになってほしいなと思いました。

なつぞら第84話のあらすじと感想(2019年7月6日放送)

こうして振り返ってみると、そんなに登場シーンが多いわけではないんですよね。だけど、すごくインパクトのあることをやってのけたのが門倉でした。

こんな登場人物は、なつぞらではほかに見当たりません。あえて言えば、大杉社長ぐらいですが、それでも、ここまでの活躍はありませんでしたからね。

なつに何かを与えたわけでもないのですが、高校時代、門倉がすごく印象に残る濃いキャラクターであったことは間違いありません。