1000以上の言葉を覚えた犬、ボーダーコリーのチェイサーの訓練とは?

あなたが飼っている犬はどのくらい人間の言葉を理解できていますか?

「お座り」とか「お手」ぐらいはできるのが普通かもしれません。これぐらいじゃ、自慢できるほどではありませんよね。

今回は頭の良い犬のニュースです。外国のある有名な頭のよい犬が死んでしまったという悲しいニュースなのですが、どのくらい頭がよかったのかが気になりますよね。こんな記事がありました。

Chaser: ‘World’s smartest dog’, which knew over 1,000 words, dies aged 15

日本語に翻訳すると「チェイサー:1000以上の言葉を知っていた「世界一頭のいい犬」は15歳で死ぬ」となります。

チェイサーというのがこの犬の名前なんですね。

チェイサーという犬が1000以上の言葉を理解した

チェイサーと犬はボーダーコリーです。ボーダーコリーですから、色は白と黒で、比較的大きめの犬なんですよね。

この犬を飼っていた飼い主はお医者さんでピリーさんと言います。彼は1000以上の言葉をチェイサーという犬に教えたと言います。

その言葉の特徴は、名詞であることです。この動画を見て下さい。

ものすごい数の人形とかいろんなおもちゃが山積みです。それに名前が書いてあるんですよね。名前を書いておかないと人間でもわからなくなるでしょう。

それをソファーの裏にいくつか置いて、ソファーに座りながら、○○を探してこいと犬に指示を出します。すると、このボーダーコリーのチェイサーがちゃんと持ってくるのです。

何度か繰り返しましたが、持ってきたおもちゃはすべて正解。しかも、何の迷いものなく、持ってくるのがすごいところですね。

ソファーの裏に置かれたのはいくつかです。でも、実際は1000以上のおもちゃからランダムに選ばれたいくつかであることを忘れてはいけません。そう考えると、すごいですよね。

動画の最後の方で、ダーウィンという人形を探してこいと言われます。チェイサーはそれを知らない。教えてもらっていない人形でした。だけど、迷って、一度は戻ってしまいます。これも教えられたものではないと理解している証拠です。それでも、そのあとダーウィンを持ってくるんですね。

どうやってわかったのでしょうか。消去法で選んだのか…。とにかく、この動画を見れば、たまたま当たっているのではないことは一目瞭然です。それぐらいの天才犬なんです。

どのくらいの年月で犬は言葉を理解できるようになる?

飼い主は1000以上の言葉をどのようにして教えたのでしょか。

さすがにすぐに覚えるわけではないようです。ピリーさんは3年間を要したようです。1日4~5時間の訓練をしたと言います。かなりの訓練の量ではありますよね。

2004年に、Pilley氏はChaserと名付けた白黒ボーダーコリーを購入しました。3年間、ピリー氏は彼女を1日4〜5時間訓練しました。彼は彼女に物を見せ、その名前を40回まで言って、それからそれを隠して、そしてそれを見つけるように彼女に頼みました。

https://www.independent.co.uk/news/world/americas/chaser-world-s-smartest-dog-border-collie-dies-john-pilley-bianchi-a9024386.html

どうやって言葉を教えたのか

名詞であることが特徴ですが、どうやって教えたのでしょう。

彼は800個の布の動物玩具、116個のボール、26個のフリスビー、そしてプラスチック製のものを使って、最終的にチェイサー1,022名詞を教えました。

このようなおもちゃやボール、フリスビーなどを使ったようです。動画を見ると、ぬいぐるみのようなおもちゃに言葉が書かれています。

それを見えない場所に置いておいて、飼い主がその言葉を言って探してこいと言います。するとチェイサーがその言葉が書かれたぬいぐるみを持ってきます。

こうやって何度も訓練したんでしょうね。それにしても3年間で1000を覚えるって、人間でも難しいですよね。

チェイサーは15歳で死んでしまった

今回のニュースが残念なのは、1000以上の言葉を覚えた犬がいるというニュースではなく、その犬が死んでしまったということです。15歳で死んでしまいました。

チェーサーは火曜日の15日に亡くなりました。彼女は、サウスカロライナ州スパルタンバーグでピリー氏の妻のサリーとその娘のロビンと一緒に暮らしていました。ピリー氏は昨年89歳で亡くなりました。

飼い主で1000以上の言葉を教えた飼い主のピリーさんも昨年に亡くなっていたようです。その後を追うかのようにチェイサーも死んでしまったんですね。

なぜ名詞を覚えさせたのか

ピリーさんが教えた言葉が名詞だったことについて、その娘のビアンキさんは語っています。

「チェーサーについて人々に本当に理解してもらいたいのは、彼女が独特ではないということです」とビアンキ氏は語った。それは彼女が教えられた方法ですそれはユニークです。私の父は非常に単純なものを利用したと信じていました。彼はChaserに100の行動を学ぶよりも無限にうまくいくと信じていた概念を教えたのです。」

犬と言えば、「お座り」や「お手」や「伏せ」など行動に関する言葉を教えるのが一般的だと思います。でも、ピリーさんは物の名前を教えているんですよね。

そして、実際にチェイサーはその名前を憶えています。とは言っても、たとえば、「シュガー」という言葉を聞いて、それが砂糖だと理解できてはいないのだと思いますが、そう名付けられた人形を持ってくるということは、言葉と物の一致はできているということでしょう。

この犬が独特ではないと言ってるのですから、もしかしたら、あなたが飼っている犬もそれぐらいの言葉を覚える能力はあるのかもしれません。でも、1日4~5時間を3年間。この訓練ができるかと言ったら、人間の方に難しさがあるような気もします。

このニュースで覚えておくこと

犬はかなりの言葉を覚えることができる!